8 春樹の教え(脚本)
〇幼稚園の教室
数分後。
小島昭雄「あ、あの・・・」
三島真紀子「あれ?昭雄君どうしたの?てかさっきまで何処行ってたの?」
小島昭雄「・・・えーっと・・・」
赤木桜「昭雄君?」
小島昭雄「え、えっと!さっきのドッジボールの時さ!自分勝手に振る舞ったりして、ごめんなさい!!」
三島真紀子「え?昭雄君?今何て言ったの!?」
小島昭雄「も、もうあんな事しないからさ!また一緒にドッジボールやらない?」
三島真紀子「・・・!勿論だよ!またやれる様に一緒に遊戯先生に頼もうね!」
小島昭雄「う、うん・・・」
一条一馬「おーい!桜!真紀子!こっち来て遊ばないかぁ!?」
赤木桜「あ!うん!行くよ!」
一条一馬「あぁ!先行って待ってる!」
赤木桜「真紀子ちゃん、早く行こう!」
三島真紀子「そうね・・・」
三島真紀子「ねぇ、昭雄君も一緒に行かない?」
小島昭雄「え?あ、うん・・・俺はちょっと休んでから・・・」
三島真紀子「そっか!じゃあ行って来るね!」
小島昭雄「・・・・・・」
松山春樹「何だ、やれば出来るじゃん・・・」
小島昭雄「ねぇ、これって本当に大切な事なの?」
松山春樹「あぁ、謝るってのは凄く大事だ・・・大人になってこれが出来ないと誰も助けてくれなくなるし、」
松山春樹「何より、ちゃんと謝れば心が軽くなるからさ!」
小島昭雄「・・・言われて見れば確かに・・・」
松山春樹「先ずはここから始めよう・・・ありがとうとごめんなさいは絶対に言える様になった方が良いから・・・」
小島昭雄「・・・分かった・・・」
それから、午後の授業にて。
内山遊戯「桃太郎はきび団子を犬と猿に上げて家来にしました・・・3匹目は何て名前の動物でしょうか?」
小島昭雄「(キジだよな?なら今直ぐ・・・)」
一条一馬「はい!遊戯先生!」
小島昭雄「あ!」
内山遊戯「はい、一馬君・・・」
一条一馬「えっと、3匹目はキジ!」
内山遊戯「はい!正解!」
一条一馬「よっしゃ!」
一条一馬「って、あ・・・またガッツポーズしちゃったよ・・・」
内山遊戯「はは、意識出来てるだけでも偉いよ・・・」
一条一馬「・・・!うん!」
小島昭雄「・・・また先を越されちゃった・・・」
授業が終わった後。
小島昭雄「春樹〜・・・」
松山春樹「おう、見てたぞ・・・また先を越されたな・・・」
小島昭雄「う〜ん・・・もっと早く手を上げて先生に気付いて貰った方が良いのかなぁ・・・」
松山春樹「そうか?手を上げて答えるならちゃんと答えが分かってからじゃ無いと・・・」
小島昭雄「いや、直ぐ分かったよ・・・でも一馬に先を越されて・・・」
松山春樹「なら次答えれば良い・・・次出来なかったらその次やれば良い・・・その時駄目なら、また次やれば良いよ・・・」
小島昭雄「・・・そうすれば良いの?」
松山春樹「そうだよ、人間誰でも失敗して覚えるもんだからさ・・・最後までやればちゃんと出来る様になるよ・・・」
小島昭雄「・・・うん!」
春野翼「・・・へぇ・・・」
〇幼稚園
それから、午後の授業も終わって放課後となった。
「先生!さようなら!!」
内山遊戯「さようなら!また明日ね!」
「はーい!」
内山遊戯「くぁ〜!まだまだこれからだな・・・」
小島昭雄「なぁ春樹・・・春樹はいつまでここにいるんだ?遊戯先生見たいにずっとここにいないのか?」
松山春樹「まぁ、そうだな・・・俺自身正規の職員じゃ無いからずっとここにいる訳じゃ無いのは本当だし、」
松山春樹「出来て2週間後にはここへは来なくなるからさ・・・」
小島昭雄「そしたらもう会えないの?」
松山春樹「俺にもやる事がある訳だし・・・会う頻度は減るかな・・・もし俺が幼稚園の先生になるってなったら、」
松山春樹「数年後になっちゃうし、その頃には昭雄君も幼稚園卒園になってるかな・・・」
小島昭雄「・・・そうなんだ・・・」
松山春樹「まぁ、それまで俺もここでやってるから、そこまで深く考えなくて良いかな?」
小島昭雄「・・・そっか・・・」
松山春樹「あぁ・・・さて、昭雄君もそろそろ行った方が良い・・・パパ達が待ってるよ・・・」
小島昭雄「・・・!うん!」
松山春樹「・・・終わったな・・・」
春野翼「春樹お疲れ!今日もコンビニ寄ってかない?」
松山春樹「あ、お疲れ!またアイス食うか!」
内山遊戯「2人共お疲れ様!ここでの仕事は慣れたかい?」
松山春樹「あ、はい!少しは・・・」
春野翼「やんちゃが耐えないけど、あたしは正直楽しいです・・・」
内山遊戯「良かった!こう言う仕事は割とストレスになり易いから心配だったけど、そう言ってくれるとこっちも嬉しいよ!」
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