夏目幼稚園の実習生

夏目心 KOKORONATSUME

9 昭雄の挑戦(脚本)

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〇幼稚園の教室
  俺達が幼稚園の実習に来てから数日が経ち、翌日からはいよいよ高校に戻る事となっていた。
内山遊戯「2人共今日までお疲れ様!実際やって見てどうだった?」
松山春樹「はい!物の見方とか沢山考えたり触れ合い方とか考えるの本当楽しかった!」
春野翼「あたしもです!皆やんちゃだったり確りしてたりでしたが、皆と過ごせて本当楽しかったです!」
春野翼「まぁ、時折スカートの中覗きに来るから対策してて良かったけど・・・」
内山遊戯「あはは・・・全くあの子達は・・・特に男子・・・」
内山遊戯「でも本当にありがとう・・・子供達も2人と過ごせて凄く嬉しそうだったよ!」
松山春樹「・・・!あの、機会があればまた・・・」
内山遊戯「うん!その時は歓迎するよ!」
速水優「あ、お兄さん達ここにいたんだ!」
内山遊戯「あれ?君達どうしたの?もう時間が時間だから早く帰らないと・・・」
一条一馬「遊戯先生、昭雄がどうしても春樹さんに今会いたいって・・・」
内山遊戯「え?春樹君に?」
松山春樹「俺ならここだが、昭雄君が何だって?」
一条一馬「あ!春樹さんいた!昭雄の奴がどうしても春樹さんとやりたい事あるって!」
松山春樹「俺と?」
速水優「行けば分かるよ!早く早く!」
松山春樹「お、おう!自分で歩けるから引っ張らないで!」
春野翼「昭雄君が春樹に?最近仲良かったからお別れの挨拶とか?それともまだここにいて欲しいって駄々こねるとか?」
内山遊戯「何だろう・・・俺達も行って見よう・・・」

〇幼稚園
  俺は子供達に引っ張られながら外へ出ると、外にはサッカーで使う様なゴールネットが用意されていた。
松山春樹「ん?サッカーのゴールで使うネット?1個しか無いけど・・・」
一条一馬「あぁ、昭雄が1個で充分だって・・・」
速水優「昭雄〜!春樹お兄ちゃん連れて来たぞぉ!」
小島昭雄「あ、2人共ありがとう・・・」
一条一馬「んじゃあ、後はお前がやれよ?」
松山春樹「・・・やぁ・・・」
小島昭雄「春樹・・・今日でもう来なくなっちゃうんだよね?」
松山春樹「あぁ、今日で最後だ・・・」
小島昭雄「やっぱり・・・」
小島昭雄「あ、あのさぁ!俺春樹にどうしてもお願いしたい事があるんだ!聞いてくれる!?」
松山春樹「あぁ、良いぞ・・・」
小島昭雄「・・・!あのね!俺春樹とサッカーのPKってのをやりたいんだ!春樹がキーパーになって欲しくて」
小島昭雄「俺がゴール決めるからさ!」
松山春樹「なるほどね・・・どうしたら勝ちなの?」
小島昭雄「うん!あのね!俺が10回シュートするから俺が1回決めたら俺の勝ちで、決められなかったら俺の負けだから!」
松山春樹「そっか!ならやろうか!」
小島昭雄「うん!」
  昭雄君からPK対決の誘いを受けた俺は話を受ける事にした。俺達は配置に着いて勝負を始める。
松山春樹「俺は準備良いぞ!」
小島昭雄「うん!行くよ!」
小島昭雄「それ!」
松山春樹「良し!キャッチだ!」
小島昭雄「あ!」
松山春樹「どうした?まだまだこれからだろ?」
小島昭雄「・・・!負けないよぉ!!」
春野翼「子供達が何かしてると思えば、昭雄君、春樹の事大好きになったのね・・・」
内山遊戯「本当それ・・・子供は一度好きになったら中々嫌いにならないからね・・・幾つになってもそうだけど、」
内山遊戯「イザって時のお別れは、誰にでも寂しい物だからね・・・」
三島真紀子「あ!お姉さん!遊戯先生!」
内山遊戯「あ、真紀子ちゃん・・・これ皆で用意したの?」
三島真紀子「はい!お兄さん達がもう直ぐ帰っちゃうって昭雄君も分かってた見たいなんです・・・だから昭雄君、」
三島真紀子「最近家でパパとかに頼んでサッカーやらせて貰ってた見たいなんです・・・」
内山遊戯「なるほどね・・・最近昭雄君、身体の何処かしらに痣が出来たり絆創膏貼ったりしてたと思ったらそう言う事か・・・」
春野翼「何だろう・・・こう言うの、成長したって言うのかな・・・」
小島昭雄「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」
松山春樹「さて、最後の一発だ・・・やり直しは効かないぜ?」
小島昭雄「も、勿論!!」
小島昭雄「それ!」
小島昭雄「あ・・・」
松山春樹「ゴールは全部俺が防いだ・・・俺の勝ちだな・・・」
小島昭雄「う、うぅ・・・」
松山春樹「おいおい泣くなよ!男ならまた次やれる様に・・・」
小島昭雄「嫌だよぉ!!春樹もっとここにいてよぉ!!」
松山春樹「え?」
松山春樹「お、おいおい・・・」
小島昭雄「春樹〜!!」
松山春樹「おいおい、昭雄・・・」
小島昭雄「俺今日までサッカー練習したんだ!いっぱい練習したいってパパに頼んで!いっぱい痛かったけど、それでも頑張って!」
小島昭雄「サッカーのPKで勝てたら、春樹にずっとここにいてって言いたかったのにぃ!!」
松山春樹「おいおい、そんな事考えてたのかよ・・・仮に勝ててもそれはどの道出来ないよ・・・」
小島昭雄「どうして!!」
松山春樹「命がある限り人は前に進むよ・・・俺も昭雄君も・・・正直今対決してて分かったよ・・・」
松山春樹「昭雄君、凄く頑張ったんだね・・・」
小島昭雄「春樹・・・」
松山春樹「確り備えて俺に挑んで、思い通りにならなくても最後まで投げ出さなかった・・・痣や傷があっても誰にも言わずに頑張った・・・」
松山春樹「これは誇って良い事だよ・・・」
小島昭雄「春樹・・・」
松山春樹「誰にも言わずに今日まで頑張った・・・凄くカッコ良かったよ・・・」
小島昭雄「・・・・・・」
小島昭雄「春樹・・・春樹〜!!」
松山春樹「(何だろう・・・最近努力は他人に見せるなって言われた気がしたけど、何処だったかな?)」
松山春樹「って言うか!もう泣くなよ!」
内山遊戯「2人共お疲れ様!」
松山春樹「あ、内山先生・・・」
小島昭雄「先生・・・やっぱ俺嫌だよ・・・今直ぐ春樹をここの先生に出来ない?」
内山遊戯「残念だけどそれは出来ないな・・・幼稚園の先生になるには俺や他の先生見たいに大学で勉強しないと行けないし・・・」
内山遊戯「その上で難しい試験を受けて合格しなきゃだから・・・」
小島昭雄「そんな・・・」
一条一馬「何情けない顔してんだよ昭雄?春樹さんがいなくなってもやれる事あるだろ?てかいつもの生意気な態度何処行ったんだよ?」
小島昭雄「一馬・・・」
大鳥秀樹「お前最近何してるかと思ったらサッカーやってたんだな!俺から見てもスッゲェ上手かったぜ!」
小島昭雄「秀樹・・・」

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コメント

  • 読了致しました。
    最初のファンタジーモノから、てっきり主人公は異世界転生するのかと思いました。😅

    さて本題の実習。
    幼稚園の内山先生は相変わらず苦労が絶えないようで。
    周囲に馴染めなかった問題児の昭雄君をスポーツを通じて、導いた春樹君はこれからも子供達を指導出来るでしょう。☺️

    昔保育園に通っていた頃は、信号機の点滅を見るのが嫌でバスでは無く親の自動車で移動してました。
    (今は全然平気です)

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