かぞくの一員(脚本)
〇明るいリビング
米井 敦樹「わははははっ!」
そう動画を観て笑うのは小学一年生の米井敦樹だ。
宿題が出ているのにも関わらず、動画を2時間以上観ている。
次の動画を観ようとしたその時、ぷつっと画面が切れた。
米井 敦樹「充電切れかな?」
だが、切れる前は80%だった。
その後、画面が明るくなった。
米井 敦樹「うわっ!」
米井 敦樹「いれ なんとか・・・さいと・・・?」
敦樹は小学一年生なので漢字は読めない。
だが、敦樹はそのサイトを見てわくわくした。
敦樹は“やってみる”というボタンをクリックした。
米井 敦樹「なんだろう?」
米井 敦樹「取り敢えず猫の名前でいいか!」
米井 敦樹「え・・・嘘・・・」
敦樹はあまりにも驚いたせいか言葉が出なかった。
ただ自分の名前を打っただけなのに、学校名や、住所が出るなんて、知らなかったのだ。
だが、敦樹は好奇心旺盛な性格なので、軽い気持ちで決定ボタンを押してしまった。
怖さなんて一つもない。
だって漢字、読めないんだから。
米井 敦樹「押してみよーっと!」
米井 敦樹「何なんだよ、このサイト」
何回押せばいいのだろうと思いながらも最後の警告ボタンを押した。
米井 敦樹「あ!」
米井 敦樹「終わった・・・?」