CALL~連続復活事件~

山本律磨

残留シ念(脚本)

CALL~連続復活事件~

山本律磨

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〇警察署の資料室
斎「・・・」
斎「倉木氏って独身?」
斯波「そこに書いてあるだろ」
斎「~♪」
斎「君のお口から聞きたいの。 コミュニケーションコミュニケーション」
斯波「・・・ふん」
斎「~♪」
斎「多いみたいね。 中年素人童貞。 社会問題になってる程だから。 無縁死予備軍」
斯波「侮辱するなと言っている!」
斎「捜査に私情を挟まないで!」
斎「でもその目が好き!」
斯波「・・・」
斎「~♪」

〇モヤモヤ
  『倉木氏は御両親も既に亡く天涯孤独』
  『風俗通いで借金苦』
  『恵まれてるとは言い難い容貌と生活状況』
  『挙句そこに襲って来た病魔』
  『一年に及ぶ孤独な闘病の果ての死』

〇警察署の資料室
斯波「お前!」
斎「残留思念を残すなってのが無理な人生ね」
斯波「残留・・・思念?」
斎「分かりやすい話、怨念よ」
斎「肉体を伴った怨念。それが復活者の正体。 だから奴らはもう人間じゃないの」
斯波「そんな話・・・」
斎「これは機密事項だけど、 実は私達は復活者を作り出している男を 一度だけ追い詰めたことがあるの」
斯波「復活者を作り出している男?」
斎「いいね~その安易なリフレイン台詞。 実に話を進めやすいわ」
斯波「だったらとっとと続けろよ」

〇廃ビルのフロア
復活者「ア・・・アあ、ア・・・」
復活者「グガ・・・が・・・ガ・・・」
対処係「アイツらみんな、 本当に『捨てられた』んですか?」
対処係「勝手に甦らせて勝手に見捨てて、 ひでえ話だな」
対処係「それはあれらが最早人でなくなった証左。生者に仇なす存在となってしまったのだ」
対処係「ゆえに我らが組織されたのだ。肚を括れ」
  『あははは。カッケ~』
ネクロマンサー「悲しみを抱え汚れ仕事を担う。 嗚呼、対処係は今日も往く」
ネクロマンサー「みたいな?」
対処係「貴様が死人使か」
ネクロマンサー「別れたくない」
ネクロマンサー「ずっと生きてて欲しい」
ネクロマンサー「そうお願いされたから 生き返らせてあげたのにさ」
ネクロマンサー「ちょっと生きてた頃と違うだけで どのご家庭も忌み嫌い俺に突き返してくる」
ネクロマンサー「勝手なものさ」
  『だからオモチャ扱いしてるって訳?』
ネクロマンサー「アフターサービスと言ってほしいな」
斎「変質者の分際で 偉そうに説教カマシてんじゃないわよ。 マジキショイのよ」
ネクロマンサー「うわ~傷ついちゃうな~」
斎「降霊術を使って 死人の残留思念だけを肉体に戻す。 そんなもの、蘇ったと言わない」
斎「むしろ呪いね」
ネクロマンサー「はあ~?降霊術?呪い?」
ネクロマンサー「何ソレ~どこの深夜アニメっすか~?」
斎「死人使(ネクロマンサー)なんて 名乗ってるキモィメンに言われたくないわ」
ネクロマンサー「手に余って捨てられたゴミをどう扱おうと 拾ったもんの勝手っしょ」
斎「ゴミじゃないわ」
ネクロマンサー「人間よ!」
ネクロマンサー「つって?」
斎「そんな半端な寝言吐くヤツが 対処係に選ばれると思う?」
斎「あれはもう怪物。 深夜アニメ的に言えばアンタのゴーレムね」
ネクロマンサー「じゃあこちらも深夜アニメ的に」
ネクロマンサー「ゴーレムよ~あやつらを殺せ~い」
ネクロマンサー「あははは!あはははは!」
復活者「ゴアアアアーーーッ!」
対処係「総員!対処!」
復活者「タ・・・す・・・」
対処係「・・・」
復活者「たスけ・・・て」
復活者「しに・・・タ・・・くない」
対処係「・・・」
斎「馬鹿!油断するな!」
対処係「ぐあああああああッ!」
斎「ここに人間なんていないわ」
斎「奴らも・・・私達も!」
ネクロマンサー「ああ、君の言う通りさ」

〇骸骨

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