バッドエンドレディ~悪役令嬢がデスループから抜け出す方法~

桜海(おうみ)とあ

S2 第7話(32) (脚本)

バッドエンドレディ~悪役令嬢がデスループから抜け出す方法~

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〇黒

〇西洋風のバスルーム
「あっ。待って!」
「あ、あの。もう少しだけ、話がしたいわ」
テオフィル・ベフトン「・・・ではもう少しだけ」
テオフィル・ベフトン「思えば、リアリナ様がまだ幼い頃もこうして、おそばで、お待ちしていましたね」
テオフィル・ベフトン「魔獣が現れるからとおっしゃられて、」
テオフィル・ベフトン「メイド達では戦えないからと、私をお呼びになられました」
「わ、忘れて! そんな昔のこと」
テオフィル・ベフトン「今はもう平気でございますか?」
「そ、そうね」
「魔獣が見えたなんて、酷い妄想癖があったものね」
「今は恐ろしいものを見過ぎて、魔獣ぐらいじゃビビらない気がするわ」
テオフィル・ベフトン「ふふっ。それは、それは」
テオフィル・ベフトン「しかし、一番怖いのは、人かもしれませんよ?」
テオフィル・ベフトン「例えば、私とか・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオは怖くないわ! 何があっても!一番信用しているもの!」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・って!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ひええええ!」
「どうしているの!」
テオフィル・ベフトン「それはリアリナ様がいろとおっしゃったので」
「そうだけど!」
テオフィル・ベフトン「問題ございません。目に泡が入っていましたので」
テオフィル・ベフトン「ああ、痛い痛い」
「絶対嘘だし! 目合ったし!」
テオフィル・ベフトン「・・・あまり、信じすぎないでくださいね」
テオフィル・ベフトン「私とて、嘘をつくこともございますから」
テオフィル・ベフトン「・・・では、ルネに交代いたしますね」

〇西洋風のバスルーム
リアリナ・シャルルド・グレイ「え?  なん・・だったの? 今の」

〇ファンタジーの学園

〇謁見の間
「国王、王妃様にご挨拶申し上げます」
国王「聖女ミレーユ。そしてリアリナ嬢よ。 よくおいでなさった」
国王「皇太子より伺った。異国の風習では──」

〇時計
  この世に王妃が生まれた日が始まる時刻より、宴を始めるとな

〇月夜
  0時より宴を始めることで、月の力の恩恵を受け、この国が繁栄するというのは誠か?

〇謁見の間
リアリナ・シャルルド・グレイ「はい。星詠みの占い師より伺いました」
リアリナ・シャルルド・グレイ(口から出まかせだけど、そうでもしないとやりたがらないものね)
国王「では、その言葉を信じ、宴の時刻を早めることとしよう」
国王「ただし、時間も時間である。すでに招いてある賓客のみを特別な宴に招待することとしよう」
王妃「異国の宴を模したものを、グレイ家が用意したそうね」
王妃「その場所へと案内なさい」

〇イルミネーションのある通り
国王「ここか? 何もないではないか?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「0時の鐘と共に、宴をご覧に入れます」
王妃「賓客の皆様を中央庭園へと集めなさい」
王宮騎士団兵1「はは! 承知いたしました」

〇ファンタジーの学園

〇イルミネーションのある通り
リアリナ・シャルルド・グレイ「いい感じに人が集まっているわね」
リアリナ・シャルルド・グレイ(これじゃあ流石に私を殺そうとする輩も手を出せない)
リアリナ・シャルルド・グレイ(今度こそ、乗り切ってみせる!)
テオフィル・ベフトン「リアリナ様、ミゲル嬢をお連れしました」
ミゲル「ううん・・・何が始まるの?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「それはね。0時になってからのお楽しみよ」
ミゲル「?」

〇教会

〇謁見の間

〇イルミネーションのある通り
リアリナ・シャルルド・グレイ「いくわよ!」

〇イルミネーションのある通り
ミゲル「わああー 綺麗!」

〇イルミネーションのある通り
国王「なんとも艶やかな宴であるか」
国王「花々は黄金に輝き、星たちが王妃の誕生を祝福しているかのようではないか」
王妃「リアリナ嬢よ。 素晴らしい働きですね」
リアリナ・シャルルド・グレイ「お褒めいただきありがとうございます」
リアリナ・シャルルド・グレイ「それと」
リアリナ・シャルルド・グレイ「異国では、誕生日を迎えた一番最初に、」
リアリナ・シャルルド・グレイ「愛する方からの祝いの言葉を受け取ると」
リアリナ・シャルルド・グレイ「若返ると言われております」
リアリナ・シャルルド・グレイ「陛下。ぜひ最初のお言葉を王妃へ」
国王「う、ううんむ」
国王「王妃よ。其方にとって新しい一年となる」
国王「これからも国の繁栄のため、そばにて欲しいと願う」
王妃「陛下・・・」

〇黒

〇西洋の城
王宮騎士団・門兵「そこの者達! ここから先は王宮である!」
王宮騎士団・門兵「通行手形を見せよ!」
ツヴァイ「手形?」
ツヴァイ「ああ、これのことか?」
「ぎゃああああ!!」

〇イルミネーションのある通り
王宮騎士団兵2「何者かが場内へ侵入しました」
ロムアルド・ベフトン「すぐに賓客を避難させろ!」
ロムアルド・ベフトン「陛下!王妃!こちらへ!」
王宮騎士団兵2「殿下!聖女様もこちらへ!」
王宮騎士団兵2「安全な場所までお送りいたします」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様! 逃げましょう!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あ! 大事なものを落としたわ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオは、ミゲルを連れて行って」
リアリナ・シャルルド・グレイ「すぐ追いかけるから」
テオフィル・ベフトン「しかし!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「早く行って!」
テオフィル・ベフトン「かしこまりました」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・これでいいわ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「来てしまったのなら、直接対決するしかない」
リアリナ・シャルルド・グレイ「さあ、どこから現れるのかしら?」
「ク、クルナアア!!!!」
アインス「どこにいる? リアリナ・シャルルド・グレイ!」
「ここよ」
ツヴァイ「やあっと見つけたぜ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あらごきげんよう。獣人さんがた。御用向きをお伺いしても?」
ツヴァイ「っは! まるで俺たちが来ることを知っていたかのような素振りだな」
ツヴァイ「強がんなよ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「これだけ王宮で暴れ回って、欲しいものは何かしら?」
アインス「首だ。其方の首を頂戴しに参った」

〇洋館の玄関ホール
スタンスラス・ブラン・エレオノール「ミレーユ、平気か?」
ミレーユ「ええ」
テオフィル・ベフトン「殿下!」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様を見かけませんでしたか」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「逃げた者は、ここに集められているはずだが」
テオフィル・ベフトン「そんな! リアリナ様!」

〇黒
  ──

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