人形の家(6)(脚本)
〇遊園地
佐藤「人形?」
令「そう、人形」
令「なぜかどこにでもついてくる、 恐怖のストーカードール。 その名もカトちゃん」
〇雑誌編集部
和泉「おはようございまーす!」
杜屋副隊長「待て和泉」
杜屋副隊長「何だそのオモチャは?」
和泉「え?」
杜屋副隊長「貴様の鞄にくっついてるそれだ」
坂上隊長「ははは。彼女からのプレゼントか?」
杜屋副隊長「ここは職場だ!少しは弁えろ!」
和泉「・・・」
〇居酒屋の座敷席
和泉「つまり清掃夫とはあくまで名称にすぎず、 相手は高度経済成長の副産物として 生まれた廃棄物がモンスター化したもの」
和泉「早い話が僕達は東京の治安を守る戦士。 ひいてはニッポン国における ラストなサムライといっても、 何ら過言ではなく・・・」
女子2「あれ~? この鞄にくっついてる人形何ですか?」
和泉「え?」
女子1「か、可愛い趣味ですね」
和泉「い、いやこれは趣味ではなく、その・・・」
和泉「母の・・・形見です」
藤原「お前の母ちゃん先月上京してきただろ」
菅原「いや~あの時は 東京案内させられて大変でしたね~」
和泉「うるさい!昨日死んだんだよ!」
「だったら合コンしてる場合か!」
〇見晴らしのいい公園
令「禍異物?」
和泉「ええ。付喪神です」
令「ならとっとと除霊してもらえば? いるじゃん、糸目の七三対魔士が」
和泉「それが・・・」
〇幻想空間
九十九「イヤだ。やったげない」
〇見晴らしのいい公園
令「なにそれ?仕事でしょ! 相変わらずの無責任陰陽師ね」
和泉「っていうか。命乞いされたんですよ」
〇広い公園
Catherine「私を助けて・・・優しい戦士さん」
〇見晴らしのいい公園
令「引くわあああああああああああ!」
令「なんだお前! もう女だったら無機物でもいいのか?」
令「南極とか北極とかそんなんでもいいのか!」
令「それでいいのかお前の青春!」
和泉「卑猥な妄想しないで下さい。 このサイト未成年も利用してるんですから」
99クレージーは全年齢指定でお送りしています。
和泉「なんか、かわいそうになっちゃって」
令「かわいそう?」
和泉「最初から不要なものとして生まれて来る。 そんなものなんて何もないでしょう?」
和泉「誰かがもういらないって思った瞬間、 それはゴミになる」
和泉「用が済んだら邪魔になって捨てられて。 たぶんきっと、いつかは忘れられる」
和泉「だったら俺くらいは・・・」
令「ふむ。君も相当クレージーだね」
和泉「病みますよ、大都会は。 とっとと田舎に帰りたいです」
令「じゃあ帰る前に、 そろそろお友達を紹介してもらおうか」
和泉「お友達?」
令「友達(標的)の友達(標的)は 皆友達(ターゲット)だ! 世界に広げよう婚活の、輪!」
和泉「な、何故サングラス?」
令「同郷の佐藤君だっけ? ムキムキハンサムガイなんでしょ~?」
令「いくら赤貧薄幸好青年でも 電話くらいは持ってるでしょ~♪ あそこの公衆電話から呼んで~♪ ね~ん♪ 早くう~ん♪」
和泉「何で僕がわざわざ・・・」
令「なら君が聞いてくれるかい? 私の男女平等結婚観についての講釈を。 じっくりとたっぷりとネチネチと」
令「そもそも家事を時給に換算するとしたら 妻は夫よりも遥かに高額な賃金を・・・」
和泉「た、ただちに御紹介致します!」
〇広い河川敷
佐藤「そうか。だから和泉の代わりに俺が」
令「か、代わりなんてとんでもないわ!」
令「もしも代わりって言うなら、 シメジの代わりにマツタケが 出て来たようなものね!」
佐藤「ま、マツタケ?」
重ねて99クレージーは全年齢指定でお送りしています。
令「もう、あんなモジャモジャのこと なんて放っておいて 今は佐藤クンのことが聞きたいわ」
佐藤「いや、俺なんて本当につまらない男です」
令「つまらない人間なんていないよ。 一生懸命生きてる人生は、 みんな素敵だよ」
佐藤「ありがとうございます。小角さん」
令「令って呼んで」
さあいよいよ路線変更の気配が漂ってきた99クレージーでございます!
もう何年も何年も頑張って来てんだから、
一回くらいは注目タップライターに載せてくれてもいいんじゃないかと。
そんな邪念に満ち満ちた作者が次回、
遂に大胆な作風改革を断行する!
まず糸目と天パはリストラ!
ヤブニラミ女は整形!
あとあれだ!
そのスタイルどうにかしろ!
話が全然入ってこん!
そうだ!やれば出来るじゃないか!
それと佐藤君!
佐藤「は、はい」
君、いいね!
クセのないところが実に好感度高いよ!
特別にキャラメイクしちゃおうか!
名前も個性的なのに改名しよう!
石動春樹(いするぎはるき)「こ、こんな感じですか?」
石動春樹(いするぎはるき)「それに石動春樹って誰ですか?」
いいよ!すごくいい!
ナイスカップルだ!
もう高度経済成長とか付喪神とか
そんなんどうでもいい!
これからは春樹とReiの
アオハルストーリーで進めていこう!
Rei「よろしくね春樹!」
石動春樹(いするぎはるき)「れ、Rei・・・」
よおし!これで私も人気タップライターに成り上がりだ!
ファン登録、コメント、宜しく!
ハゲみになります!
誰がハゲじゃい!
〇アパートのダイニング
和泉「・・・」
和泉「どう思う?カトリーヌ・・・」
『知るか』
つづく