エピソード2(脚本)
〇簡素な一人部屋
紘の部屋・・・。
夏目 優希「紘くん起きて~朝だよ~」
大橋 紘「優希うるさい!日曜日くらい寝かせてくれよ」
夏目 優希「ダメ!紘くん約束したでしょ?映画見に行くって約束破るんだ?」
大橋 紘「うっ!わかった。着替えるから優希はリビングで待っててくれ」
夏目 優希「は~い♪」
〇豪華なリビングダイニング
そして紘くんがリビングにやって来た。
今日も私の紘くんは最高にかっこいい❤
大橋 紘「なぁ優希、前から言おうと思ってたんだけど」
夏目 優希「紘くんなに?」
大橋 紘「お前なんで勝手に俺の部屋入ってくんの?」
夏目 優希「は?なに今更なこと言ってるの?菜々美ママがいいって言ってたから何も問題ないじゃない♪ねっ菜々美ママ♪」
大橋 菜々美「ええ問題なしよ♪それにしても優希ちゃんったら、いつ見ても可愛いわね❤」
大橋 菜々美「早く、うちにお嫁に来てね♪紘でもいいし雪翔でもいいから」
大橋 紘「はぁ?母さん何言って・・・」
夏目 優希「はい、私は紘くん以外考えられないので菜々美ママ待ってて下さいね♪」
大橋 菜々美「ふふっ紘ね。楽しみにしてるわね♪」
大橋 紘「優希も母さんもいい加減にしてくれよ。俺の気持ちは無視するのか?」
大橋 菜々美「何言ってるのよ?あなた達が5歳の頃だったかしら?紘が優希ちゃんに僕と結婚して下さいってプロポーズしてたじゃない♪」
大橋 菜々美「あの時の2人最高に可愛かったわぁ~❤ 紘まさか忘れちゃったんじゃないわよね?」
夏目 優希「うん、あの時の紘くんすごくかっこよかったの今でも鮮明に覚えてるよ❤ 紘くん忘れてないよね?」
大橋 菜々美「ふふっそんな事もあるかと思って証拠もあるのよ♪」
夏目 優希「証拠ってなに菜々美ママ?」
大橋 菜々美「ふふっ!ちゃーんと撮ってあるのよ。 ばっちり映ってるわよ♪見る?」
菜々美ママはDVDを持ってきた。
夏目 優希「えっ!!あるの?見たーい♪」
大橋 紘「俺は見ないからな!!」
大橋 菜々美「それよりも二人とも映画の時間大丈夫なの?」
大橋 紘「優希そろそろ行かないと映画遅れるぞ!」
夏目 優希「うん。じゃあ菜々美ママ行ってきます」
大橋 菜々美「二人とも行ってらっしゃい。 終わったら真っ直ぐ家に戻ってきてね」
何かあるのかな?
大橋 紘「わかったよ」
夏目 優希「はーい♪」
そして私達は急いで映画館へ向かった・・・。
〇映画館の入場口
そして映画館・・・。
〇劇場の座席
〇広い改札
夏目 優希「ううっ・・・」
映画を見終わった私は大号泣中
大橋 紘「優希泣きすぎ」
夏目 優希「だってぇ・・・あんなに可愛い猫ちゃんが死んじゃうんだよ?紘くんは悲しくないの?」
大橋 紘「別に悲しくないわけじゃないけど優希は泣きすぎだ。それにそう言うストーリーって分かってただろ?」
夏目 優希「うん。だけど想像した以上に悲しかったんだもん・・・」
大橋 紘「とにかく顔が凄いことになってるから」
紘くんはハンカチで私の涙を拭ってくれた。
夏目 優希「ありがとう紘くん」
やっぱり紘くんって優しい。
私がなにか困っていたら、さりげなく助けてくれるんだもん。
ねぇ紘くん、私は紘くんにとってどう言う存在?
そう聞きたくても、聞く勇気がない私は臆病者だ。
大橋 紘「ほら家に帰るぞ優希」
紘くんは私に手を差し出した。
夏目 優希「なに?」
大橋 紘「手ぇかして」
そして私は紘くんに手を繋がれた。
うわぁ・・・紘くんから手繋いでくれた。
紘くんとは数え切れないくらい手を繋いだ事あるけど紘くんから手を繋がれたのは今日がはじめて・・・。
ねぇ紘くん、そんな事されたら私期待しちゃうよ?
私一人が特別なんじゃないかって・・・。
紘くんにとっては私が泣いてたから仕方なくそうしただけかも知れないけど。
私にとっては、かけがえのない瞬間だったんだよ?紘くん
夏目 優希「うん、一緒に帰ろう紘くん」
そして、私達は紘くん家に向かった。
〇高級一戸建て
そして紘くん宅・・・。
〇豪華なリビングダイニング
大橋 紘「ただいま」
夏目 優希「ただいま~菜々美ママ」
リビングに入ると、紘くん一家は当然だけど何故か私の家族も勢揃いしていた。
夏目 優希「ママにパパ、それにお兄ちゃんまで。なんで皆集まってるの?」
夏目 春希「優希に紘おかえり。雪翔が何か面白いもの見れるって聞いたからお邪魔してる」
雪兄と私のお兄ちゃん春希は同じ歳で同じ大学に通ってる。2人ともすごく仲が良い。
面白いものって、例のDVDの事だよね?
それしか思い浮かばないしね。
大橋 紘「まさか・・・アレをみんなで見るつもりなのか?」
夏目 優希「たぶんね・・・」
あのぉ・・・さすがに全員に見られるのは私でも恥ずかしいんだけど・・・。
大橋 菜々美「ふふっ。じゃあみんな揃ったし上映会はじめましょ♪」
大橋 紘「母さんやめてくれ!」
そして、プロジェクターを通して大きいスクリーンに幼い頃の私と紘くんが映し出された・・・。
二人は仲良く遊んでいる。
そして例のシーンが流れた・・・。
〇華やかな広場
紘「優希ちゃん大好き❤僕と結婚して下さい」
優希「私も紘くん大好き❤うん、優希を紘くんのお嫁さんにして」
紘「ありがとう。約束だよ優希ちゃん」
紘くんは私の頬にキスした。
優希「うん、約束ね」
私は紘くんの頬にお返しのキスをした。
〇豪華なリビングダイニング
うん、可愛いけど恥ずかしすぎる~。
大橋 紘「もういいだろ」
紘くんは菜々美ママから無理矢理リモコンを奪ってプロジェクターを停止した。
大橋 菜々美「うんもう、まだ続きあるのに・・・」
大橋 菜々美「でも可愛かったでしょう?それにちゃんと証拠もあったでしょ?」
大橋 紘「うっ!子供の頃の話だろ」
やっぱり紘くんは私と結婚するのは嫌なんだ。
私は紘くんにプロポーズされた時から、ずっと紘くんと結婚するんだと思っていた。
たとえ子供の頃の約束だったとしても、そう思っていたのに・・・。
夏目 優希「うん。そうだね。でも私は紘くんにプロポーズされて嬉しかったよ」
大橋 紘「ああ、うん・・・」
大橋 菜々美「さぁて上映会も終わったし、食事にしましょうか♪今日はすき焼きよ♪」
夏目 優希「すき焼きだって紘くん」
大橋 紘「ああ、美味そうだな」
そして皆で楽しくすき焼きを食べてお開きになった。
〇綺麗な一戸建て
大橋 紘「なぁ優希・・・俺・・・」
夏目 優希「うん・・・紘くんまた明日ね」
大橋 紘「優希!」
プロポーズを見終わってから大好きな紘くんと一緒にいるのに、なんだか気まずい・・・。
明らかに紘くんと私の空気が変わってしまった・・・。
そして私は紘くんから逃げるように家に帰った・・・。
〇可愛い部屋
もうダメなのかな?毎日紘くんに大好きだよって伝えてたけど。
もうそろそろ紘くん離れしなきゃいけない時なのかも知れない・・・。
でも紘くん以上に好きになれる人出来るのかな?
ううん・・・紘くん以上に、好きになれる人なんて現れないよ。
そんなに簡単に、この恋心は消せない。
だから、紘くんのこと心の中で想う事だけは許してね?
そして次の日から私は朝、紘くんを起こしに行くのをやめ学校も一人で行った。