大好きな君に伝われ

桜川椿

エピソード3(脚本)

大好きな君に伝われ

桜川椿

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大好きな君に伝われ
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〇お嬢様学校
  はじめてだ。一人で学校に行くのは。紘くんと一緒に行くのが当たり前だったのにね・・・。
  よく考えたら付き合ってもいないのに二人で一緒に登校する方がおかしかったのかも。
佐山 太一「優希おはよう」
夏目 優希「太一おはよう」
  彼は佐山 太一
  私のクラスメイトで男友達の仲では一番仲が良い。すごく優しくて笑顔が爽やかな男の子だ。
佐山 太一「今日は紘と一緒じゃないんだ?珍しいね」
夏目 優希「うん・・・そろそろ紘くん離れしなきゃって思って・・・」
佐山 太一「なるほど・・・」
大橋 紘「優希、なんで一人で行くんだよ?」
夏目 優希「紘くん・・・。あのね、もういいよ」
大橋 紘「なにが?」
夏目 優希「もう私と一緒にいてくれなくていいよ」
夏目 優希「今までごめんね」
夏目 優希「紘くん優しいから私の事引き離せなかったよね?」
夏目 優希「もう紘くんに側にいてなんてワガママ言わないから・・・今までありがとう紘くん」
大橋 紘「優希なに言って・・・」
夏目 優希「紘くんじゃあね。太一行こっ」
佐山 太一「えっ?あっうん。紘またな」
大橋 紘「ああ・・・」

〇可愛い部屋
  紘くんとまともに話さなくなってから1ヶ月が過ぎた・・・。
夏目 春希「優希、紘とケンカでもしたのか?母さん父さんも心配してるぞ」
夏目 優希「ごめんね。心配かけてるのは、よくわかってる。紘くん離れしただけだからお兄ちゃん」
夏目 春希「お前は紘が好きなんじゃないのか?」
夏目 優希「うん好きだよ。でも私の想いは紘くんにとって重荷にしかならないから」
夏目 優希「毎日大好きと伝えたけど紘くんには届かなかったから、もういいの」
夏目 春希「そうか・・・優希がそう決めたなら、俺はもう何も言わない」
夏目 優希「ありがとうお兄ちゃん。じゃあ学校行ってくるね」
夏目 春希「ああ、気をつけて行ってこい」

〇お嬢様学校
夏目 優希「太一おはよう」
佐山 太一「優希おはよう」
  そして紘くんが来た。
夏目 優希「じゃあ太一、私先に行ってるね」
佐山 太一「うん優希。紘おはよう」
大橋 紘「太一か・・・おはよう」
佐山 太一「お前に話があるんだ。放課後俺の教室に来てくれ」
大橋 紘「わかった・・・」

〇教室
  そして放課後・・・。
  あっ教科書教室に忘れちゃった。取りに戻らなきゃ。
  話し声が聞こえる。まだ誰かいるんだ?
  誰だろう?
  教室を覗くと紘くんと太一がいた・・・。
  二人で何話してるの?
大橋 紘「話ってなんだ?太一」
佐山 太一「紘お前優希の事好きなんじゃないのか?」
大橋 紘「太一はなにが言いたいんだよ?」
佐山 太一「俺は優希の事が好きだ」
大橋 紘「そんな事知ってる」
佐山 太一「でも優希は紘の事が好きなんだよ。 わかってるんだろ?」
大橋 紘「そんな事太一に言われなくても、わかってる・・・」
佐山 太一「なら、なんでお前は優希の気持ちに応えてやらないんだよ?」
大橋 紘「お前に俺の何がわかるんだよ?」
佐山 太一「っああ俺には紘の考えてる事何もわからねぇよ・・・。後悔してもしらないからな!!」
  そして太一は教室から出てきた。
  そして私に気づく。
佐山 太一「優希・・・もしかして今の話聞いてた?」
夏目 優希「うん、ごめん聞こえちゃった・・・」
佐山 太一「ここじゃなんだし、場所変えようか」
夏目 優希「うん」

〇体育館の裏
  そして体育館裏・・・。
佐山 太一「優希・・・俺優希の事好きなんだ」
夏目 優希「うん・・・。ありがとう太一。でも私は紘くんの事好きなの。太一の気持ちに応えられなくてごめん」
佐山 太一「うん。わかってたよ。たぶん紘まだ教室にいると思うから、ちゃんと話してきたら?」
夏目 優希「うん。今の私の気持ち全部紘くんにぶつけてくる!ダメかも知れないけど・・・」
佐山 太一「優希がんばれ!これからも俺達良い友達でいような」
夏目 優希「っ!ありがとう太一」
  そして私は教室へ向かった・・・。

〇教室
  ガラッと教室のドアを開けると紘くんが私の席に座って机に突っ伏していた・・・。
夏目 優希「紘くん・・・」
大橋 紘「優希・・・」
夏目 優希「紘くんごめんね。無視して・・・。 でも私も辛かったの」
夏目 優希「毎日大好きって伝えても紘くんから応えは返って来なくて・・・」
夏目 優希「ねぇ紘くんは私の事どう想ってるの?」
大橋 紘「ごめん」
夏目 優希「その、ごめんは何に対するごめんなの?」
大橋 紘「優希を傷つけた事へのごめんだ・・・」
夏目 優希「うん」
大橋 紘「優希が俺の側にいるのが当たり前で」
大橋 紘「優希が俺から離れて行くなんて思ってもみなかったんだ・・・」
夏目 優希「うん・・・。私も紘くんが隣りにいるのが当たり前だと思ってたよ」
大橋 紘「もう遅いかも知れないけど、優希の事が好きだ!」
大橋 紘「今まで言えなくてごめん・・・。 それと、優希を太一に渡したくない・・・」
夏目 優希「うん、太一に告白された・・・」
夏目 優希「でも私には紘くんしかいないから太一の事振っちゃった」
夏目 優希「紘くんが、まだ教室にいるだろうから行って私の気持ち伝えてこいって太一に励まされたの・・・」
大橋 紘「そうか太一が・・・あいつ良い奴すぎるだろ・・・」
夏目 優希「うん・・・。あんなに良い人はいないと思う。太一に感謝しなくちゃね」
大橋 紘「ああ、そうだな」
大橋 紘「優希大好きだ。遅くなってごめん」
夏目 優希「嬉しい。もう本当に遅いよ!私なんて子供の頃から何回も紘くんに告白してるんだから」
夏目 優希「ふふっでもこれからも言い続けるね。私も紘くん大大大好き❤」
大橋 紘「ははっ、知ってる。優希まだ先になるけど、優希の左手の薬指あけといて」
夏目 優希「え?なに?指環買ってくれるの?」
大橋 紘「ああ、結婚指輪・・・俺のためにあけといて」
夏目 優希「それって・・・」
大橋 紘「正式にまたちゃんと言うけど、言わせてくれ」
夏目 優希「うん」
大橋 紘「優希、優希の隣は俺しかいないから俺と結婚して下さい」
夏目 優希「はい。私の隣も紘くんしかいないからね❤結婚今すぐしたーい♪」
大橋 紘「それは無理だ。就職して安定してから、また優希にプロポーズするから待っててくれ」
夏目 優希「うん、待ってる・・・でもなるべく早くでお願いします」
大橋 紘「ぷっ!ああ、わかった。優希のために努力するよ」

〇お嬢様学校
  次の日・・・。
佐山 太一「へぇー付き合う事になったんだな。やっとか・・・おめでとう2人とも」
夏目 優希「ありがとう太一」
大橋 紘「太一ありがとう。昨日はごめん」
佐山 太一「謝る必要ないって。紘と優希が想いあってる事くらいわかってたし」
佐山 太一「その変わり、2人とも幸せにならないと許さないからな」
佐山 太一「そして俺は最高に可愛い彼女をゲットして結婚してみせるから❤」
大橋 紘「ああ、お前ならゲット出来るよ」
夏目 優希「うん。太一も幸せになってね必ず!」
佐山 太一「ああ。皆幸せになろーな」
  それから3年後の冬に太一は宣言通り可愛い彼女をゲットして結婚した。
  太一が結婚してから3年後の夏に私たちは皆に祝福され結婚をした・・・。

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