Xヒーロー

語り部

第93話 きっかけ(脚本)

Xヒーロー

語り部

今すぐ読む

Xヒーロー
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇ブリーフィングルーム
  イリノイ州 ケーン郡 エルジン市 謎の地下空間 旧避難シェルター内部
斎王幽羅「フェードがあんな一方的に負けるなんて···しかも武器術で···」
  部屋から出てきたシャルルに対して皆が怪訝な表情を見せる中、クロノスはいち早くシャルルの元に行き
  額をシャルルの額にくっつけ、至近距離で睨みつけた
クロノス「戻れ。戻ってクイーンに発言を訂正して来い」
シャルル「拒否。事実だし、悪い事してない」
クロノス「事実?事実なら何を言っても許されると?お前は父から人の心学ばなかったのか?」
シャルル「お前が人の心語るのか?『外海の魔物』」
シャルル「お前のせいで···『ママが死んだ』のに···それも忘れてお前だけ幸せに生きるなんて許さない」
  一触即発の雰囲気の中、男がシャルルを連れその場をそそくさと去る。クロノスは追いかけようとするも斎王に止められ
  皆でフェードのいる部屋に向かった

〇地下の避難所
  旧避難シェルター内部 実験室
フェード「私が···皆の足を···このままでは···」
  落ち込むフェードを皆で慰める中、エンチャントは一歩下がりその様子を見ながら考えていた
エンチャント魔導法士(あのシャルルという変化武器の言っている事は正しい。様々な武器を使いこなすからこそ)
エンチャント魔導法士(戦闘スタイルが『武器に依存』してしまっている部分があるのは確かだ。だがフェードは凪園やキングの様なパワータイプではない)
エンチャント魔導法士(中国拳法もできるようだが、そこまで高レベルではない···どうしたものか)
斎王幽羅「フェード、いい?よく聞いて?」
  斎王はフェードの近くに座り、フェード同じ目線で話し始めた
斎王幽羅「シャルルの言葉で焦る気持ちもあると思うし、ここ数日で皆一段と強くなったと思う」
斎王幽羅「正直、俺もついていくのでやっとだし···だけどね?フェード」
斎王幽羅「『結果を急いじゃダメだ。』」
斎王幽羅「いい機会だし皆と一緒に色々試そうよ、そうすればフェードだけの『得意分野』が見つかると思う」
斎王幽羅「皆もそれでいいよね?」
  皆がその場で賛同する中、フェードは嬉しいさと焦燥感で複雑な気持ちを抱いていた
  そんな中クロノスがフェードの正面に座り、フェードの手を取って柔らかな笑顔で話した
クロノス「ボク知ってるよ?クイーンの苦しみも痛みも焦燥感も喪失感も···全部全部ボクに流れ込んできてた」
クロノス「ボク···斎王の言う通りだと思うな···勿論クイーンが急いで成長したいならボク付き合うよ!ボクは···」
クロノス「ボクはクイーンだけの『武器』だから。クイーンが最も強くなれる可能性に導くよ」
クロノス「だから···ボクと斎王達に頼って」
  フェードは斎王とクロノスを抱き寄せると『ありがとう』と繰り返しながら涙を流し始めた
  そして皆がフェードを抱きしめるとフェードは『暑いな』とこぼした
  To Be Continued··· ··· ···

ページTOPへ