99クレージー

山本律磨

人形の家(5)(脚本)

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〇居酒屋の座敷席
  照れたら負けよ!愛してるゲーム!
  第一回戦
藤原「愛してる」
女子1「愛してる」
藤原「愛してる」
女子1「愛してる」
藤原「・・・」
女子1「あはは。藤原さんの負け~」
  第二回戦
女子2「愛してる」
菅原「愛してる」
女子2「愛してる」
菅原「愛してる!」
女子2「・・・」
女子2「も~う。いきなりマジ顔はズルいって~」
  第三回戦
和泉「愛してる」
女子3「愛してる」
和泉「愛してる」
女子3「愛してる」
和泉「愛してる」
女子3「愛してる」
和泉「愛してる」
女子3「愛し・・・」
女子3「てめえ!いい加減照れろやゴルァーッ!」
和泉「それはこっちの台詞っすよ―ッ!」
令「そもそも何でアンタがいるのよ! 会費三分の一返してほしいくらいよ!」
和泉「割り勘だからな! アンタだけは割り勘だからな!」
藤原「じゃあここで一旦お開きってことで」
菅原「お先で~す」
令「大体、服がマジすぎるんじゃ!」
和泉「そっちはキャバすぎるだろ!」

〇見晴らしのいい公園
佐藤「よう。待ったか?」
和泉「呼び出して悪かったな」
佐藤「いや別に。 ラジオ聞きながら暇してた所だよ」
佐藤「全く。折角の花金なのに貧乏は辛いぜ」
佐藤「・・・って、お前はお前で何だその恰好」
和泉「そこは気にしないでくれ。 こちらのレディの御用命だ」
令「はじめまして~ 小角令と申しま~す 公務員で~す お茶汲みやってま~す」
令「わ~すっごい上腕二頭筋~ ちょっと触っていいですか~」
令「硬~い。熱~い。エグ~い」
和泉「すまんな、職業柄グイグイ来るタイプで」
佐藤「職業?」
令「も~う和泉君ったら~♪ 今日は仕事の話は ナシって言ったでしょ~♪」
令「あんまり調子乗ってると糸切鋏で舌小帯(舌の裏の筋)切断するぞこの野郎~♪」
和泉「と言う訳だ。あとは宜しく」
佐藤「え?俺、今から舌の筋切られるの?」
和泉「おデートだよ。おデート。 お前もたまには大東京を謳歌しろ」
和泉「小角さんはこう見えて 才色兼備のエリートウーマンだぞー! よかったよかった逆玉逆玉おめでとー!」
和泉「・・・」
和泉「すまん。悪く思うな」
佐藤「お、おい和泉!」
令「え~と。 もう晩御飯とか食べちゃいましたか~? だったらお茶にします~? それとも雰囲気のいいBAR 行っちゃいます~?」
令「あ、その前に大切なお話なんですけど~」
令「佐藤さんってマスク的優位性において 学歴年収免除が効くんで 今後予想されるご両親の介護度だけ お伺いしていいですか~?」
  こ、怖い・・・
  つづく。

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