やつくびじんじゃ ー匣入供物ー

突発的ゲーム制作部

エピソード5(脚本)

やつくびじんじゃ ー匣入供物ー

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〇タンスの置かれた部屋
  帰宅して宿題をしていると
女学生「ん?」
  スマホを見るとお母さんだった
女学生「もしもし。お母さん?」
  遅くにごめんねー
女学生「あーいいよー、宿題の休憩してたから」
  急ごしらえだけど、お葬式は明日の夜する事になったわ
女学生「・・・うん、わかった」
  本当はアンタも呼びたかったけど、ごめんね
女学生「あぁ〜いいよいいよ〜、学生は忙しいさー」
  ごめんね〜、気を使わせちゃって
女学生「二人共お葬式で忙しいだろうし仕方ないよ〜」
  そう言ってくれるとありがたいわ
女学生「それじゃ、もう少し帰って来るの遅くなりそうだね」
  そうなるわね〜
  今日おばあちゃんの施設に連絡してね
  明日、外出許可を出してもらったから
  朝一で迎えに行ってそのまま会場に行く予定ね
女学生「うん、私の分までお別れ宜しくね」
  アンタの写真を持ってお別れするわね
女学生「うわ!なんか私もそれっぽいじゃん!」
  うふふ、成長したアンタの姿をデカデカと出しとくわね
女学生「まぁ・・・程ほどにね」
  うん
  あ、それとね
女学生「なに?」
  何かおばあちゃん、ちょっと危ないかも知れないんだ
女学生「え・・・?おばあちゃんも・・・?」
  今回の事とは関係ないんだけどね
  少し前から音がうるさいって、
  職員さん達に文句を言ってたみたいなのよ
女学生「音?他の人の話し声とか?」
  何か違くてね
  鈴の音が聞こえるんだって
女学生「鈴?誰かがつけてるの?スマホとか」
  職員の方に調べてもらったんだけど、誰も鈴を付けてないのよ
女学生「え・・・それって・・・」
  もしかしたらね・・・ってお父さんとも話したんだのよ
女学生「・・・そっかぁ」
  深夜にも鈴が鳴ってるらしくて、
  コールボタンを押し続けてるんだって
女学生「・・・」
  少し落ち着いたら、早めにおばあちゃんに会いに行こうね
女学生「うん・・・わかった」
  ごめんね、学生は忙しいのに
女学生「いーよいーよ」
女学生「あ!そういえばさ」
  なーに?
女学生「志望校の1次試験通ったんだー♪」
  あら!おめでとう!
女学生「えへへ〜♪」
女学生「これも日頃から頑張ってるからかな!」
  あら、1次試験って推薦じゃなかった?
女学生「ウグ!?」
  先生方に感謝しときなさいねー?
女学生「はぁ〜い・・・」
  うふふ、それじゃ夜更かししないようにね
女学生「はーい」
女学生(二人が帰ってきたら、すぐにでも行けるように準備しとくかな)
  悠長に構えて後悔したんだ
  今度は後悔しないように行動しよう
女学生「うっし!おばあちゃん楽しみにしといてね!」
  その後、夢中に部屋の片付けや荷物の整理などをした
  日付が代わっていたのに気が付き、すぐに布団へ入ったが
  気持ちが昂っていた為に寝付けなかった

〇豪華なリビングダイニング
  次の日
女学生「ん?お母さんからだ」
女学生「終わったのかな?」
女学生「もしもし?」
  ・・・もしもし
  聞こえてきたのは、母とは思えない声
  それ程までに暗く沈んだ声だった
女学生「え・・・どうしたの・・・?」
  あのね・・・
  私たちも何が起こったか理解できてないんだけど・・・
  声が震えている
女学生「・・・」
  電話の向こうが騒がしい
女学生「ねぇ・・・何があったの?」
  サイレン音が鳴り響き、人が沢山喋っている
  その様子は何か、とても大事になっている様で
女学生「ねぇ・・・お母さん・・・?」
  おばあちゃんが、亡くなったの
  声が震えている
女学生「え・・・?」
女学生「昨日・・・会ってたんだよね・・・?」
  そう・・・なの・・・
  さっきまで一緒に会場へ向かっていたの・・・
  もう・・・訳がわからないの・・・
  そこでお母さんは泣き出し
  まともに喋る事が難しくなった
  ーもしもし
女学生「お父さん・・・どうしたの・・・?」
  お父さんが電話に変わった
  会場着いて少し休んでいたらな
  おばあちゃんが急に体調が悪いと言って
  トイレに行ったんだけどな
  そのまま、亡くなったんだ
女学生「え・・・?」
  それで、会場から救急車とかを呼んで
  それで今、こんな騒ぎなんだ
女学生「うん・・・」
  余りに急だったからな・・・
  お母さん、ショックが大きくて
女学生「・・・」
  少し現場検証や取調べもあるみたいだから
  落ち着いたらまた連絡する
女学生「わかった・・・」
  そっちは大丈夫そうか?
  そろそろお金も少なくなってるだろ?
  明日コンビニから送金しておく
女学生「うん・・・」
  それじゃ、また
女学生「うん・・・またね・・・」

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