あの星すべてをボクにくれ(脚本)
〇サイバー空間
神々は、唐突に世界の終わりを告げた
〇ファンタジー世界
そして、滅亡の夜がやってくる
モード「私のピアス羨ましがってたろ」
モード「もう必要ないし譲ってやる」
ハロルド「僕が忘れてた事まで覚えてる」
ハロルド「君の好きな所27個目だ☆」
モード「その妙な習慣も今夜で終わりか」
モード「せいせいする」
ハロルド「まだまだ!」
ハロルド「僕は」
〇沖合
あの星すべてに名前をつけるようなつもりだよ
〇ファンタジー世界
ハロルド「そしてそれを全部もらうんだ!」
モード「何言ってんだか」
モード「お遊びは終わりだろ」
モード「なにもかも なくなってしまうんだから」
ハロルド「この世界が終わっても」
ハロルド「僕は必ず君に会いに行く」
モード「やめてくれ」
モード「私はお前になんか会いたくない」
ハロルド「僕たち結婚したのに!?」
モード「あれは」
〇教会の中
気の迷いだったんだ!
〇ファンタジー世界
ハロルド「素直じゃないねえ」
モード「ガ、ガキの癖に生意気だぞ」
〇サイバー空間
世界の終わりまで残り10分
〇ファンタジー世界
モード「はじまったか」
ハロルド「世界の終わりが」
〇沖合
〇ファンタジー世界
ハロルド「星が堕ちてくる」
モード「運営の粋な演出って所か」
ハロルド「そんな金あるならもっと「ドリグラ」続けてくれよ!」
モード「本当は寂しい」
モード「お前と離れるなんて」
ハロルド「知ってた」
ハロルド「君は天邪鬼だもん」
〇沖合
〇ファンタジー世界
モード「崩壊していく・・・」
ハロルド「大丈夫!」
ハロルド「僕は君を探し出してみせるっ!」
ハロルド「だから、待っ」
モード「ハロr」
〇サイバー空間
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誠にありがとうございました
〇黒背景
〇二階建てアパート
数カ月後
〇部屋のベッド
息子「母さん」
息子「早く片付けなよ」
〇児童養護施設
息子「明日、ホームに入居するんだから」
〇部屋のベッド
とみ「行きたくない」
息子「今さら何言ってるの」
息子「散々話し合っただろ」
息子「ここに独りでいるより良い」
息子「友達もきっとできるからって」
とみ「そ、そうね ごめんなさい」
息子「急いでよ」
とみ「友達か」
〇ファンタジー世界
〇部屋のベッド
とみ「彼はどうしてるだろ」
〇ヨーロッパの街並み
2人でゲームの世界を冒険して
〇部屋のベッド
とみ「楽しかった」
とみ「忘れなきゃね」
〇二階建てアパート
???「あった!」
〇部屋のベッド
息子「どちらs」
???「お邪魔します!」
息子「ち、ちょっと、なんなんだ君!」
???「モード! 約束を果たしにきた!」
とみ「わ、私をそう呼ぶのは」
とみ「ま、まさか」
〇部屋の扉
ハロルド「ハロルドさっ!」
とみ「ほ、本当に来るなんて」
ハロルド「さぁ!扉を空けて!」
ハロルド「冒険の続きをしよう!」
ハロルド「この現実世界で!」
とみ「帰って!」
とみ「私はお前に会いたくないって言っただろ」
ハロルド「どうして!?」
とみ「だって」
とみ「私の本当の姿を見たら幻滅する!」
ハロルド「あり得ないよ」
とみ「嘘」
とみ「わ、私」
とみ「本当はおばあちゃんなんだよ!」
ハロルド「そんなことか」
ハロルド「ここに来る前に知ったけど」
ハロルド「僕は年上が好きだって、前に言ったろ」
とみ「40になる息子がいるし」
ハロルド「優しそうな人だね」
息子「ど、どうも」
とみ「総入れ歯なんだから」
ハロルド「その綺麗な歯で笑ってみせてよ」
とみ「・・・」
ハロルド「君の秘密はそれで終わり?」
ハロルド「大した事ないな」
とみ「な、なんだって!?」
ハロルド「でも 君がそこまで会いたくないなら」
ハロルド「帰ることにする」
とみ「え・・・」
ハロルド「僕にだって秘密はあるんだ」
ハロルド「君をがっかりさせちゃうかもだし」
とみ「その方がいい」
ハロルド「じゃあ」
ハロルド「さよなら」
〇部屋の前
とみ「待って!」
とみ「やっぱり会いたい!」
とみ「行くな!ハロルド!」
ハロルド「知ってたよ」
ハロルド「君は、僕の事が大好きだもんね」
〇黒背景
〇海沿いの街
それから2人は旅に出た
とみ「私、幸せだよ」
ハロルド「知らなかったな」
ハロルド「君にも素直な時があるなんて」
〇空
ハロルド「君の好きな所、109個目だ☆」
おわり
異世界ファンタジーと思ったらVRによるゲームの物語でしたか。
現実世界でも2人は再会を果たせて……良かったと言いたいのですがハロルドはどうやってモードの居場所を突き止めたのでしょう?🤔
包み隠さず言うと、家にやって来た時は恐怖でした。😨
僕を含め、息子さんは複雑な気分ですな……。
ファンタジーからの厳しい現実!!
でも、その現実が夢の世界になる!
とても素敵ですね✨✨💫