白鳥の歌

Reika

調査開始(脚本)

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〇街中の道路
小雀音羽「さあ、和泉さん」
小雀音羽「調査を始めるわよ」
和泉玲「はい、隊長!どこまでもついて行きます!!」
小雀音羽「何、その呼び方」
和泉玲「え、嫌だった?」
小雀音羽「なんのチームの隊長なのよ」
和泉玲「オレらのチーム『黒幕みっけ隊』の隊長だけど?」
小雀音羽「──ダサ」
和泉玲「えー今、ダサって言った!?」
和泉玲「良い名前だと思うんだけどなあ」
和泉玲「『黒幕みっけ隊』」
小雀音羽「やめなさい、こんなダサすぎる名前」
小雀音羽「街中で言わないで」
和泉玲「えーいいじゃんいいじゃん」
小雀音羽「馬鹿な上にセンスまでどっかに捨てて来てしまったようね」
和泉玲「あーこの言い方はひどい!オレ泣いちゃうよ」
小雀音羽「はいはい」
小雀音羽「こんな調子で私を惚れさせるなんて良く言えたわね」
和泉玲「え、このこと覚えてて──」
小雀音羽「調査の内容を伝えるわ」
和泉玲「あっちょ」
小雀音羽「今日調査するのは「西山歌姫殺人事件」よ」
和泉玲「初めて聞いた。いつの事件?」
小雀音羽「事件の発生は10年前。西山地区で一人の歌手がプロデューサーによって殺害された」

〇ホテルの部屋
  被害書は垣根ソラ。有名な歌手だったそうよ。
  そんなソラは毒舌キャラとしてよくバライティーにも出演していた。
垣根ソラ「ねえ、こんな安いギャラの仕事ばっかりもらってくんなって言ってんの!」
垣根ソラ「わかってる?」
  日々、ソラから浴びせられる罵詈雑言。
  プロデューサーである坂本三郎のストレスは頂点に達し、彼女を絞殺した。

〇街中の道路
和泉玲「それで犯人は?」
小雀音羽「坂本は何をするわけでもなくその場に立っていた」
和泉玲「何をするわけでもなく?」
小雀音羽「そんな彼らを見つけたのは彼女の運転手だった」
小雀音羽「予定の時間になっても、彼らが来ない。坂本に電話をかけても出ない」
小雀音羽「不思議に思った運転手は部屋に案内してもらい、鍵を開けてもらった」
小雀音羽「中で見たのはソラの体を揺すぶる、山本の姿が目に飛び込んできた」

〇ホテルの部屋
坂本三郎「あ、殺しちゃったのか」
  すぐさま、ドライバーが通報。坂本は逮捕された。

〇マンションのエントランス
和泉玲「怖えな。でもある意味被害者なんだよな」
小雀音羽「そうね。彼もまた言っているのよ」
小雀音羽「『悪魔の話なんて信じなければよかったな』」
和泉玲「また、悪魔か」
和泉玲「・・・・・・」
和泉玲「そんでさ、どこ?ここ」

〇マンションのエントランス

〇マンションのエントランス
小雀音羽「どこって・・・マンションだけど」
和泉玲「ここ、音羽さんの家じゃないよね」
小雀音羽「ええ」
和泉玲「じゃあ、だれ!?」
小雀音羽「昨日言ったこと忘れたの?」
小雀音羽「協力者のおうち」
和泉玲「協力者って?」
小雀音羽「はあ、入るわよ」
和泉玲「あ、ちょ!!」
  見るからに高そうなマンションに迷わずに音羽さんは入って行った
  俺も置いていかれないように後を追った

〇シックな玄関
和泉玲「・・・」
小雀音羽「ごめんください」
  音羽さんの綺麗な声が響く
  迷わずに入った部屋は見るからに高級そうで
  変な汗が額に滲む
「はーい」
  低い男の声が聞こえる
和泉玲「まさか、音羽さんの彼氏?」
小雀音羽「バカ言わないで」
三好「やあ、久しぶり音羽ちゃん」
  現れたのは背の高い男だった
  カジュアルな服装で黒い手袋をはめている
小雀音羽「お久しぶりです、三好さん」
三好「相変わらず元気そうでよかった」
三好「そんで、その子は?」
和泉玲「あっ」
  不意に視線がこちらに向いた。知らない人に会うのはやはり怖い
和泉玲「あ、和泉玲です。今、音羽さんのお手伝いしてて」
三好「へえ、君が例の・・・」
和泉玲「知ってるんですか?」
三好「ああ、音羽ちゃんからね」
三好「君が音羽ちゃんの”フィアンセ”だって」
和泉玲「え・・・」
小雀音羽「ちょっと!そんな事は言ってません!」
小雀音羽「私は、仮の彼氏だと伝えたはずです!」
三好「あははは!」
三好「だって、彼が調査に協力して見事、黒幕を見つけたら彼氏になれるんだろ?」
三好「その次は”フィアンセ”ゆくゆくは結k──」
小雀音羽「バカ言わないでください!!」
和泉玲「音羽さんこんな事まで考えて」
小雀音羽「ばっかじゃないの!ほら、調査」
小雀音羽「歌姫殺人事件について話を聞きに来たんですよ!!」
和泉玲「そうだった」
和泉玲「三好さん?」
三好「え、あ、ごめん。事件について思い出してて」
三好「ほら、犯人の三郎。俺の友達だったからさ」
和泉玲「え・・・」

次のエピソード:高い背

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