Xヒーロー

語り部

第81話 輝く世界に手を伸ばす敗者(脚本)

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〇荒れた倉庫
  2021年 イリノイ州 ピオリア郡 ピオリア市 とある廃墟
チョ・ヨンス「クソクソクソ!なんでこうも上手くいかない···!」
チョ・ヨンス「失楽園の天使達は内部分裂しないし、邪魔する斎王一派も仕留めようとしたら変なのに邪魔されるし···!」
チョ・ヨンス「俺は···俺は変わったんだ!あの時の奥手な俺じゃない!『恋はいつだって焦燥的』だ!」
  私は待ってたのに···ヨンスの口から聞く『愛の言葉を待ってたのに』
  もう待てない···ヨンスも受け身のままじゃダメだよ?もっと『自分からアピール』しなきゃ
  私みたいに···好きな子が離れちゃうからね?じゃあねヨンス、バイバイ···
チョ・ヨンス「クソが···こんな時に思い出すなんて···!꺼져!꺼져!호로새끼!(消えろ!消えろ!畜生!)」
  ヨンスは周りにあるものを手当り次第蹴り飛ばしながら怒号を上げた後、その場に座り込むと
  自身の爪を噛みながら必死に打開策を考えていた
  そんな中何も無い廃墟に着信音が鳴り響く。携帯を出し、連絡先を見た後ヨンスはその着信に応答した
チョ・ヨンス「何の用だよセルゲイ、俺に電話する余裕あんのかよ」
セルゲイ・ライノヴィッチ「あぁ、こっちはただ『工場守る』だけだからな···それよりそっちはどうだ?失楽園の天使達はまだ片付かねぇか?」
チョ・ヨンス「斎王一派が邪魔だ、あいつらの仲間の1人を追い詰めたのに変なのに邪魔されたしよ···!」
セルゲイ・ライノヴィッチ「おいおい恋はいつだって『疑念的』だぜ?慌てず慎重に行けば仕留められるはずだろ?」
チョ・ヨンス「うるせえ!クソが···こっちの苦労も知らずに···!」
セルゲイ・ライノヴィッチ「はいはい···で?その邪魔してきたって奴どんなだよ、場合によっちゃ『代表』の命を脅かす存在かもしれん」
チョ・ヨンス「黒髪のロングで白い服を着ていた···後死神と鸞と自分にしか興味が無いとも言ってた」
  セルゲイはそれを聞いた瞬間、何かを思い出し冷や汗をかき始めた
セルゲイ・ライノヴィッチ「それって···死神の伴侶の『月の女神 ルナ』じゃねぇか?」
チョ・ヨンス「やっぱりそう思うか···?能力も効かなかった当たりそうなんじゃないかって思ったんだが···」
セルゲイ・ライノヴィッチ「やべぇな···月の女神は月の光が届く場所なら『どこにでも出現』できるって話だ」
セルゲイ・ライノヴィッチ「俺はもう切る、代表にこの事を報告しておかなきゃなんねーしな」
チョ・ヨンス「おい、ベリルは何してる?まさか本部でボーッとしてないだろうな?」
セルゲイ・ライノヴィッチ「そのまさかだよ、まぁしゃあねえだろ···あいつ的には『恋は空虚的』らしいからな」
チョ・ヨンス「なんで働かねえんだよ···ワールドインパクトの殲滅命令出されてんじゃねえのかよあいつ」
セルゲイ・ライノヴィッチ「まぁまぁ···ともかく、そっちはそっちでうまくやれよ?じゃあな」
チョ・ヨンス「ちっ···クソが···でも元KGBのあいつがああ言ったなら『あれ』は月の女神で確定か···」
チョ・ヨンス「となると鸞は狙えない···エンチャントは斎王一派と合流済み、マルティナはあの感じじゃ話は聞きそうにない···」
チョ・ヨンス「いや··· ··· ···マルティナはまだ『使える』な。あいつを上手く利用すれば···となると」
チョ・ヨンス「音楽祭だな··· ··· ···その日まで待つか」

〇ダブルベッドの部屋
  音楽祭当日 ホテル内
凪園無頼「あ、これじゃねー?椅子の下のミニカーが逆じゃん!」
フェード「それはさっき言っただろ!プレゼントボックスの紐の色が違う!」
キング「いやそれも言っただろ!ここのぬいぐるみの目の色が右と左で違うって!」
  エンチャントがスーツの準備をし終わり、戻ってくると三人は間違い探しの本に予想以上に熱中していた
エンチャント魔導法士「騒がしいと思ったら···何をそこまで必死になってやる必要がある?」
キング「いやよ···?7問目の『チェスの駒』が見つからねぇんだよ···」
フェード「どこを探してもないんだ···くっ、アジア最強の殺し屋の異名に傷がついてしまう···!」
エンチャント魔導法士「付くわけないだろ···チェスの駒だったか?ほら、これじゃないか?」
キング「いや、それじゃねえ」
エンチャント魔導法士「ん?なら···これか?」
フェード「それも違う」
エンチャント魔導法士「あー···あ!これだろこれ!どうだ!」
凪園無頼「それも違えーし、やる気あるー?」
  三人を止める為に入ったエンチャントがよりによって熱中してしまいそうになった所で斎王からストップがかかった
  斎王は四人を説得し、いよいよ音楽祭の会場へ皆で向かった
  To Be Continued··· ··· ···

次のエピソード:第82話 擬態、そして羽ばたく

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