2 お嬢様からの相談(脚本)
〇通学路
佐々木冬弥「あ〜終わった終わった!」
佐々木冬弥「夏休みどうしようかなぁ・・・宿題しながらバイトもしないとだし・・・」
結城まどか「あら、奇遇ね佐々木君・・・」
佐々木冬弥「あれ?結城さん?今日はどうしたの?」
結城まどか「昨日のリベンジに来たわ・・・あたしと勝負しなさい・・・」
佐々木冬弥「え?またやるの?懲りなよ?」
結城まどか「懲りないわよ・・・負けっぱなしじゃいられないもの!何よりあたし、学力テストでも佐々木君に一度も勝った事無いのよ?」
佐々木冬弥「え?そうだったの?」
結城まどか「いやちゃんと順位見なさいよ!あたしいつもあなたに負けてるから!何か秘策とかある訳!?」
佐々木冬弥「え?無いよ?」
結城まどか「え?マジで?」
佐々木冬弥「あぁ・・・」
結城まどか「そ、そうなんだ・・・」
結城まどか「そ、それはそうと!佐々木君あたしと勝負しなさい!あなたの家でやりましょう!」
佐々木冬弥「え?俺の家でやるの?」
結城まどか「当然!時間勿体無いから早く行きましょう!確か今日バイトじゃ無かったわよね?」
佐々木冬弥「あ、うん・・・」
結城まどか「・・・決まりね、さぁ行きましょう!」
〇アパートの台所
それから俺は結城さんの家の車で自宅へと戻った。
佐々木冬弥「今日は本当ありがとう・・・送って貰っちゃってさ・・・」
結城まどか「こんなのはついでよ・・・準備出来たら早速勝負しましょう・・・」
佐々木冬弥「・・・ここまで来たらもう断れないな・・・少し待ってて、何か飲み物出したりしてるから・・・」
俺は荷物整理を終わらせた後に冷蔵庫からお茶、棚からコップを取り出したりして結城さんの元に戻る。
結城まどか「折角個室でやってる訳だからそのままやっても詰まらないし、負けたら罰ゲームとかやらない?」
佐々木冬弥「ん?具体的に何するの?」
結城まどか「そうね・・・例えば、あたしが負けたらスカートを10秒捲り・・・」
佐々木冬弥「はい不合格・・・」
結城まどか「ちょ!最後まで言わせなさいよ!」
佐々木冬弥「そんなの駄目に決まってるだろ・・・」
佐々木冬弥「それとも何?結城さん、ドMだったり?」
結城まどか「だ、誰もドMだなんて言って無いわよ!ならもっとマシな罰ゲーム考えるから!」
取り合えずゲーム対決をする事に。格ゲー、レース、パーティー等、色んなジャンルで勝負したが結果は。
結城まどか「し、信じられない・・・どれやっても負けた・・・」
佐々木冬弥「うん、昨日と比べて良い感じだったけどね・・・」
結城まどか「あ、ありがとう・・・約束通りスカート中身・・・」
佐々木冬弥「だから見ません・・・」
結城まどか「ねぇ!あたしの事女として見れない訳!?興味無いの!?」
佐々木冬弥「何でそうなるかな・・・」
結城まどか「男の子ってこう言うの好きなんでしょ?佐々木君も好きならあたしが・・・」
佐々木冬弥「もう!誰もそんなの望んで無いから!」
結城まどか「え・・・」
佐々木冬弥「何が気に食わないか知らないけど、安易に自分の身体押し出す様な真似しないでよ!女の子なんだから」
佐々木冬弥「もっと自分を大切にしなよ!好きでも無い男にそう言う事はしない!良い?」
結城まどか「ご、ごめんなさい・・・あたしムキになり過ぎてた・・・(好きでも無いって言われたのは不本意だけど・・・)」
佐々木冬弥「・・・まぁ、俺もごめん、言い方キツかったかも・・・」
結城まどか「・・・まぁ、良いわ・・・今日はどうしても相談したい事あったし・・・」
佐々木冬弥「あ、やっぱり?」
結城まどか「え?気付いてたの?」
佐々木冬弥「普段の結城さんなら滅多にしない事だし、何かあったなら聞くよ・・・内容次第だけど・・・」
結城まどか「あ、うん・・・これからの夏休みの事でさ・・・家庭の事情なんだけどね・・・」
佐々木冬弥「何なの?流石に凄く大変な事とかじゃ無ければ良いけど・・・」
結城まどか「うん、どっちかと言うと別の意味で大変なんだけどさ・・・夏休みになったらあたしの家に親戚の子供を」
結城まどか「預かる事になってるのよね・・・」
佐々木冬弥「え?それって割と普通なんじゃ・・・」
結城まどか「その子供がね・・・もう恐ろしい程自己中でさぁ・・・一言で言えばモンスターと言うか・・・」
佐々木冬弥「も、モンスター?」
結城まどか「最近叱らない教育って聞くでしょ?その子の親は何を勘違いしてるのか、その子が間違ったりしても全く注意とかしないのよ・・・」
結城まどか「あたしから言っても全然聞いてくれないし・・・」
佐々木冬弥「ま、マジか・・・子供を叱らない親って本当にいるんだ・・・漫画だけかと思った・・・」
佐々木冬弥「・・・?もしかして、俺に相談したい事って・・・」
結城まどか「うん、夏休みの間、その子の面倒一緒に見てくれたらなぁって思うんだけど、どうかな?」
佐々木冬弥「う〜ん、どうって言われても、俺もバイトとかあるし、何より俺も一人暮らしな訳だから・・・」
結城まどか「まぁ、そうよね・・・」
結城まどか「そこであたしから提案なんだけどさ、あたしの家から泊まり込みでバイト先に行かない?」
佐々木冬弥「え?良いの?」
結城まどか「一人暮らしだと色々大変でしょ?もしこの家の事が心配なら家の人派遣するし、もし一緒に面倒見てくれるなら、」
結城まどか「それ相応の報酬も用意するわ・・・何より、折角の夏休みなんだから、少し位はゆっくりしたいと思わない?」
佐々木冬弥「マジか・・・そこまでして俺に頼みたいなんて・・・結城さんの言う事も一理あるしな・・・」
佐々木冬弥「分かった、やって見るよ・・・正直何が出来るか分からないけど・・・」
結城まどか「・・・!やった!ありがとう!これで断られたら今ここで制服全部脱いでたわ!」
佐々木冬弥「もう、君って子は・・・(でもそこまでして俺に頼むって事は、相手はそこまで酷いのか?)」
ゲームをしながら俺は彼女に相談を持ち掛けられ、何だかんだ相談を受ける事とした。結城さんの奇行は何とか抑えたが、
何か引っ掛かる所がある気がしたが、気のせいと言う事にした。