彼氏(仮)(脚本)
〇教室
和泉玲「家族を殺した人・・・?」
小雀音羽「ええ、そうよ」
小雀音羽「ねえ、和泉さん」
小雀音羽「「白鳥邸一家殺人事件」って知ってる?」
和泉玲「白鳥邸一家殺人事件?」
〇豪華な客間
白鳥邸一家殺人事件
4年前、著名なピアニスト出会った白鳥昌仁とその妻が男によって殺された。当時、娘の誕生日会が行われていた。
客人が皆帰った後の犯行だった。現場の様子はとても悲惨で、妻の体はバラバラに壊され昌仁の体はめった刺しにされていた。
〇教室
和泉玲「・・・」
小雀音羽「知らない?」
和泉玲「なあ、娘ちゃんは大丈夫だったの?」
小雀音羽「娘は祖父母に引き取られ、今も生きている」
和泉玲「そうか、よかった」
小雀音羽「あなたの側で」
和泉玲「・・・ん?」
和泉玲「えっ──」
小雀音羽「私の名前は小雀音羽。旧姓は白鳥」
小雀音羽「私ね、お父様とお母様を殺した犯人・・・いや、黒幕を探してるの」
和泉玲「でも犯人捕まったんじゃ・・・」
小雀音羽「あの人にお父様は殺せない」
和泉玲「知ってるの、その人のこと」
小雀音羽「ええ 少しね」
和泉玲「じゃあ 音羽さんが探したいのは黒幕?」
小雀音羽「あら やっとわかったの?」
和泉玲「──手伝って欲しいのはその黒幕探し?」
小雀音羽「ええ」
小雀音羽「手伝ってくれるのよね」
小雀音羽「和泉さん」
関わってもいいのか?自分の身に危険が及ぶかもしれない。
いや その前に音羽さんが一番危ないじゃないか
和泉玲「わかった 俺にできることならなんでも協力する」
小雀音羽「あらそう」
和泉玲「でも 一人で危ないことしないで」
和泉玲「俺の音羽さんへの大好きー!って気持ちは変わらないから」
小雀音羽「・・・」
小雀音羽「覚えておくわ この言葉」
和泉玲「へへっ」
小雀音羽「じゃあ早速今から一緒に来て欲しいところがあるの。ついて来て」
和泉玲「はーい!!」
〇学校の廊下
和泉玲「・・・」
小雀音羽「ああ、そうださっきの貴方の告白受け入れるわ」
和泉玲「えーまじ?嬉しいなあ」
和泉玲「──ん?」
和泉玲「告白 受け入れるっつった?」
小雀音羽「ええ 今から貴方を彼氏(仮)とするわ」
和泉玲「彼氏(仮)!?」
和泉玲「待って待って!なんで(仮)なの?」
小雀音羽「だから言ったじゃない。私、貴方の事を好いてる訳じゃないのよ」
和泉玲「じゃあなんで彼氏にすんの?」
小雀音羽「こっちの方が貴方、テンション上がるんでしょ?」
和泉玲「こんな理由で?」
小雀音羽「ええ、何か問題ある?」
和泉玲「んー」
和泉玲「わかった、じゃあオレぜって〜キミを惚れさせるわ」
小雀音羽「は?」
和泉玲「そうすりゃあ(仮)じゃなくて、本者の彼氏になれんだろ?」
和泉玲「オレ、音羽さんの力になりたいしさ。黒幕探しが終わっても」
小雀音羽「学年最下位が何言ってんのよ」
和泉玲「なっ・・・そりゃあ音羽さんの方が賢いよ」
和泉玲「でもオレは、体が丈夫だし力もある」
小雀音羽「まあそうね」
和泉玲「これってさ、二人合わされば最強ってことじゃね?」
小雀音羽「・・・馬鹿」
和泉玲「いって!なんで突くんだよお」
小雀音羽「なに言ってんのよ。ほら、変なこと考えてないで行くわよ」
和泉玲「そういえば、どこいくの?」
小雀音羽「私のお家」
和泉玲「いきなり!?お家デートってやつ?」
小雀音羽「協力してくれるのよね、黒幕探し」
和泉玲「うん、当たり前じゃん」
小雀音羽「見せたいものがあるの、だから来て」
和泉玲「わ、わかった」
初めてだった。女子の家に行くことも、音羽さんとこんなに話すのも
嬉しさの中に不安を抱え、彼女の伸びる影を追った。
とても引き込まれる入り方ですね!!
キャラも小雀さんがポーカーフェイスのツンデレ感があって魅力的。
推理物はタップノベルでは少ないので、期待大ですね😀