エッセイ!長男出産フルバージョン!〜妊娠、出産、産後!〜

悠蒼

③激動の入院編〜出産がこんなに激務だなんて聞いてないんですけど?⭐︎後半⭐︎〜(脚本)

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悠蒼

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〇綺麗な病室
  連日の付き添いで、体力面でもメンタル面でも疲れた私の母は──
  一時帰宅し、私と夫のみになりました
助産師「内診しますねー」
助産師「・・・・・・」
助産師「3センチですねーまだまだです」
助産師「とりあえず今日は促進剤終了します」
助産師「また明日ですね」
悠蒼「はい・・・お母さん?」
  この時・・・母は心配して電話で次の言葉を言ったのは理解しているのですが──
  その時の私は、受け止められませんでした

〇黒
お母さん(極度の心配性)「こんなに・・・長い時間・・・」
お母さん(極度の心配性)「陣痛促進剤を使って・・・」
お母さん(極度の心配性)「母子共に大丈夫なの?」

〇綺麗な病室
  この言葉はこの時の自分にとっては、とても辛いものでした・・・
  自分でもどうにもならないことでしたから
夫「・・・貸して」
夫「もしもし、お義母さん、昨日と今日とありがとうございました」
夫「今日と明日、あとは自分だけで大丈夫なので」
夫「・・・いえ、大丈夫です」
夫「・・・大丈夫?」
悠蒼「・・・大丈夫じゃない」

〇地球
  あぁ・・・お母さん・・・
  心配性なお母さん・・・
  ただ、いつものように、私を思って心配してくれてるんだよね・・・
  ごめんね・・・今は受け止める余裕がないよ

〇病室
  夫も帰宅となりました
  ここからが、長い夜の時間となります
悠蒼「なかっ・・・なか・・・」
悠蒼「痛みがっ・・・ひかない・・・」
悠蒼(3分感覚でピークの痛みではないけど・・・ 5〜10分間隔で結構な痛みがくる・・・)
悠蒼(なんで?なんでこんなに・・・痛い思いをしなくちゃいけないの?)
悠蒼(ベビーくんも頑張ってるのかな・・・)

〇病室
  夜中になりました
悠蒼「ぜんっ・・・ぜん寝れない・・・痛くて無理」
  5〜10分間隔で続く痛みに、かなりのストレスを感じていました
悠蒼「あ・・・そういえば・・・」
悠蒼「お兄ちゃんからの安産お守りと・・・」
悠蒼「友達からの安産お守り・・・」
悠蒼「ポケットに入れとこう・・・」
悠蒼「あー・・・いたい」
  数時間経過して・・・ほんの少し痛みが遠ざかる瞬間がありました
悠蒼(あ・・・これなら少しだけ・・・寝れそう)
  そう思った瞬間──
  一瞬何が起きたかわかりませんでした
悠蒼「いだっ!?・・・えっ!?なに!?」
助産師「痛みがひくとお産が進まなくなるので──」
助産師「電流で赤ちゃん起こしました」
  どんな器具を使ったのかは見る余裕さえありませんでした。
  例えて言うなら、とっても軽めのスタンガンをお腹に当てられた感覚でしょうか・・・
  そう・・・その電流自体の痛みは大丈夫でしたが・・・問題は・・・
悠蒼「うぐっ・・・陣痛・・・痛みがまたっ・・・」
  たちまち戻る猛烈なお腹の中の痛み・・・
  この日は正に一睡もできませんでした
悠蒼「なんで・・・?」
悠蒼「なんでこんなにいたいの・・・」

〇病室
  朝の5時・・・
助産師「お産が進みやすくなるお薬飲みましょう」
悠蒼「はい・・・」
悠蒼「・・・」
悠蒼「あーーーーーーー(やっぱ痛くなるよね)」
  一時間後・・・
助産師「二錠目です」
悠蒼「・・・いです」
助産師「はい?」
悠蒼「辛いです・・・」
悠蒼「飲めません・・・怖いです」
悠蒼「これからまたあの痛みが始まると思うと不安で仕方ないんです・・・」
助産師「・・・先生に相談してきますね」
産婦人科医「おはよう」
悠蒼「・・・」
産婦人科医「とりあえず二錠目はやめておこうか」
悠蒼「怖いんです・・・」
悠蒼「またあの痛みが来て、生まれなかったらと思うとっ!!・・・辛いんですぅぅぅ」
産婦人科医「今日産まれるとは言い切れないけど・・・」
産婦人科医「いつかちゃんと生まれるから・・・」
悠蒼「今日生みたいんですー!(夫は明日は来れないしプレッシャーが半端ないんです!!!)」
産婦人科医「辛かったら今日は促進剤の点滴休む?」
悠蒼「今日!産みたいんですー!(痛くても産まれないのが辛いだけなんだよぉぉお!)」
悠蒼「・・・心の準備したいので、時間ずらしてもらっても良いですか」
産婦人科医「大丈夫だよ」
産婦人科医「何時からが良い?」
悠蒼「・・・」
悠蒼(いつも9時からスタートだけど・・・)
悠蒼(あんまり遅くスタートにしてまた今日産まれないのは避けたい・・・)
悠蒼「・・・10時30分過ぎてからでお願いします」
産婦人科医「オッケー!じゃあ10時30分過ぎたらね」

〇綺麗な病室
  陣痛室──
  夫は9時に来てくれました
夫「きたよ」
悠蒼「夫くん・・・」
悠蒼「昨日あの後もぉー!!それはもう!!!! だいへんでぇぇぇえええー!!!!」
夫「うん」
夫「少し落ち着いた?」
悠蒼「・・・うん」
悠蒼「頑張ってみる」
夫「ゆうちゃん・・・音楽でも聴こっか」
夫「気分転換しよ」
悠蒼「グレイテ⚪︎ト・ショー⚪︎ンの曲・・・」
悠蒼「いいね!」

〇綺麗な病室
助産師「おはようございます!時間になったので──」
助産師「陣痛促進剤はじめますねー!」
助産師「大丈夫ですか?」
悠蒼「・・・はい!大丈夫です!」
助産師「では始めますー」
悠蒼「怖いけど・・・頑張る・・・」
  一時間後──
悠蒼「ねぇ・・・夫くん・・・」
夫「どうしたの?」
悠蒼「お腹下したかもしれない・・・」
夫「大丈夫?」
悠蒼「トイレ行ってくる」

〇飛行機のトイレ
悠蒼「なんでこんな時にお腹壊すのー!?」
  お腹を壊した時の極限の痛みに感じました。(前日よりマシだが痛いものは痛い)
悠蒼「・・・」
悠蒼「あれ?何も出ない・・・」
悠蒼「あれ?これってもしかして!?」

〇綺麗な病室
悠蒼「んんんんーーーーーーー」
夫「えっ!?どうしたの?」
悠蒼「んんんんんんーーーーーーって感じなの (語彙力)」
夫「・・・とりあえず助産師さん呼ぼうか」
助産師「はーい!どうされましたー?」
悠蒼「なんか・・・もしかしたら・・・いきむ感じかもです・・・」
助産師「わぁー!じゃあ内診してみよう!」
助産師「・・・これは!!」
助産師「子宮口7センチ開いてるよ!」
助産師「良かったねー!今日産まれるよ!」
悠蒼「ほ、ほんとですか!」
助産師「うん!ほんとほんとー!良かったねー!」
助産師「歩ける?分娩台にいこう!」
悠蒼「は・・・はい・・・」
助産師「こっちにきがえてね!」
悠蒼「はい」
悠蒼「な・・・なんか脚がめっちゃ震えて!? ・・・ふるふるします!!」
助産師「うんうん・・・無理しないで行こうね」
悠蒼「あっ!!」
悠蒼(股からすごい勢いで!)
悠蒼(これこれ!ドラマとかで見る破水!)
悠蒼「んんんんんんんんーーーーーー」
悠蒼(なに!?破水したら、一気にいきむ感じが更に強くなったぁあー!!!!!)
助産師「破水したね!急ごう!・・・車椅子使う?」
悠蒼「はい!」

〇病室の前

〇手術室
助産師「分娩台とうちゃーく!」
悠蒼(やっと・・・やっと分娩台だぁ・・・)
  不思議なことに、この時は痛みよりも"いきみ"という感覚が強く──
  とにかく早く産みたい一心になってました
夫「あの・・・」
助産師「あっ!旦那さんはまだ時間かかると思うので、廊下で大丈夫ですよ」
夫「わかりました・・・ゆうちゃん頑張ってね」
悠蒼「んんんんんんんんんんーーーーー (わかったという返事)」
悠蒼(時間かかるの?けどなんかこう・・・)
悠蒼(んんんんんんんーーーーって感じなのに??)
悠蒼「んんんんんんんーーーーー」
助産師「・・・あれ?」
助産師「内診するね・・・9センチ!?」
助産師「すごい!産まれそう!」
助産師「先生呼んできてください!!!」
「はい!」
助産師「旦那さーん!すみません! 戻ってきてください!」
夫「はい」
助産師「悠蒼さん!呼吸に集中してみてね!」
悠蒼「んんんんんーーーーーーふぅーーーーー」
助産師「そうそう!上手上手! いきまない時は深く呼吸!」
助産師「手元のレバーしっかり掴んでね! 腰は浮かせちゃダメだよ!」
悠蒼(夫くん手を握ってくれてる)
夫「はい・・・これ・・・」
悠蒼「ポ⚪︎リ!・・・おいしい!」
悠蒼「・・・・・・」
助産師「ん!?大丈夫!?」
悠蒼「すぅーーーーーーふぅーーーーー (呼吸に集中している)」
助産師「あともう少しで先生来るから、そしたらまたいきんでいいからね!」
悠蒼「は・・・い・・・」
悠蒼「んんんんんんんんーーーーーー (いきみたくなる)」
産婦人科医「お待たせしました」
悠蒼(いつもと違う先生!?・・・って言ってる場合じゃないかー)
悠蒼「ふぅーーーーーーーーすうーーーーーー」
産婦人科医「・・・・・・」
悠蒼「んんんんんんんーーーーーーー!!!」

〇地球
  本当に・・・長かった・・・
  痛かったし・・・辛かった・・・
  それでも・・・頑張ってこれたのは・・・

〇病室の前
「んんんーーーーーーーーーーーーー!!!!」
  入院して4日目の──
  12時41分・・・

〇白

〇水玉2
  やっと・・・やっと会えたね・・・
  私の可愛くて、愛しい、赤ちゃん・・・
悠蒼「あぁーーーっ!」
悠蒼「大好きーーーーーー!!!!!!!!」
  "全人類の命運がかかっていないと耐えられない痛み"だと、感じていたのに・・・
  今は、"全人類を敵にしたとしても守りたい"気持ちが湧き上がってくるよ・・・
  すごく痛みが辛くて一人だけ大変な気になっていたけど・・・
  ずっとあなたも・・・
  お腹の中で頑張ってたんだよね・・・
悠蒼「ありがとうね・・・産まれてきてくれて・・・本当にありがとう・・・」

〇地球
  そして、やっぱり今想うことは・・・
  お母さん・・・ありがとう
  理屈なんかじゃなくて・・・
  ただ、そう・・・"想えた"んだよ
  産んでくれて・・・育ててくれて・・・
  ”ありがとう”って・・・

〇水玉2
夫「頑張ったね」
夫「ありがとう」

コメント

  • 4日間…!!!
    おつかれさまでした😭
    電流流して赤ちゃん起こすの懐かしいです。ありました。お腹下す痛みも、何も出ないけどそこから一気に進むんですよね。ありましたーー
    描写が細かくて読んでて楽しいです。
    続きも楽しみにしてます👶

  • ついに赤ちゃんが産まれた!
    陣痛から破水までの過程が事細かく書かれていて、タップする度にこちらも痛みが伝わってきました……。😥

    つい最近某魔法少女のアニメの最終回を観たのですが、出産シーンは本当に壮絶でしたね。
    (当時の日曜日に放送するとは中々勇気がある)

    産後の物語も楽しみにしてます!
    (欲を言うと出産前の……これ以上言うと運営から叱られるので自重)

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