〇地球
　　あの猛烈な痛みの時間を乗り越えて──

〇幻想2
　　やっとお腹の中の赤ちゃんと対面することができた悠蒼──

〇手術室
　　それでは、ここから！あまり明かされることのない産後のリアルをお届けしましょう！
悠蒼（はぁ!!可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い!!!!!）
助産師「では！赤ちゃんの体重測るね！」
助産師「・・・2502gだね！」
悠蒼（うっ・・・股からなんか出る！）
　　赤ちゃんを産んだ後に、胎盤が出ます。
　　感覚としては、ドゥル〜って感じです！
悠蒼（で・・・でた・・・）
助産師「赤ちゃんの処置するので、失礼します（助産師さんと赤ちゃんが視界からいなくなる）」
悠蒼「はい・・・よろしくお願いします」
産婦人科医「・・・おつかれさまでした」
産婦人科医「股が裂けてるので、縫っていきますね」
悠蒼「え！あ、はい・・・」
産婦人科医「麻酔打ちます・・・」
悠蒼（あの陣痛の痛みに比べたら・・・股に針がささるのも平気だわ・・・）
産婦人科医「では、縫っていきますね」
悠蒼「お願いします」
産婦人科医「はい」
悠蒼「・・・」
　　ちくちくちくちくちくちくちく
　　（股の裂けた部分を縫っている）
悠蒼「・・・・・・」
　　ちくちくちくちくちくちくちくちく
悠蒼（これは・・・思ったより冷静になってしまっていることにより──）
悠蒼（恥ずかしい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!）
悠蒼（くっ！耐えるのよ！悠蒼！恥ずかしがると余計に恥ずかしくなる！）
悠蒼（ハッ！そうだ！会話！何かしら会話を！）
悠蒼「・・・結構裂けてますか？」
産婦人科医「そこまでは・・・大丈夫です」
産婦人科医「綺麗ですよ！（きっとフォローのつもり）」
悠蒼（やめてくれ・・・フォローしてくれてるのわかるけど、余計に恥ずかしい！）
悠蒼（さっきまでのホルモンどばどばはどこに!?）
悠蒼（なぜここで冷静になってしまったの私!?）
　　ちくちくちくちくちくちくちくちく
悠蒼（めちゃくちゃ丁寧な感じするけど、こんなに縫われるものなの？）
産婦人科医「はい。終わりましたよ」
悠蒼「ありがとうございました・・・」
悠蒼（うわーーーー!!!やっと終わったーーーー!!!恥ずかしかったー!!!!!）
助産師「体調大丈夫？」
悠蒼「はい！」
助産師「息子くん検査の間落ち着いてたよー！ 大人びててすごいねー」
悠蒼「えへへ（なぜか私が照れ笑い）」
助産師「そうそう！ちょっと母乳吸わせてみようか！」
悠蒼「母乳・・・（出るかな・・・）」
助産師「ちょっと失礼するね！（胸を触って確認）」
助産師「出るね！」
助産師「それじゃあ」
赤ちゃん「ちゅぱ！んくんくんくんく・・・ （おっぱいを吸っている）」
悠蒼（か・・・）
悠蒼（可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い）
悠蒼「あぁー可愛い・・・」
夫「すごいなぁー」
赤ちゃん「んくんくんくんくんく （絶対離すまいの吸い付き）」
夫「ははっ！食いしん坊めー」
お母さん(極度の心配性)「おめでとう・・・本当に良かったね」
お父さん「おめでとう」
悠蒼「お母さん、お父さん、ありがとう！」

〇手術室
　　この後は２時間ほどベッドで休み──
　　その間は助産師さんたちが、こまめに声かけてくれました

〇黒
　　体力や気力も限界だったと思いますが、産後のホルモンの影響は凄まじく──
　　限界を通り越して、とにかく赤ちゃん可愛い!!!!!!という状態になります
　　興奮してなかなか眠れませんでしたが──
　　なんとか途中から眠ることができ、あっという間に２時間過ぎました・・・
　　そして、起きてからは、かなりハードな産後がスタートするのです・・・
　　この時の私には知る由もありませんでした。

〇総合病院
　　ここで少し、病院によっての違いについてお話ししていきましょう
　　当時の私は、病院によって違いがあるなど、知りませんでしたが──
　　出産後のお母さんと赤ちゃんとの過ごし方は大きく分けて二つあります。

〇風
　　一つめは母子別室──
　　助産師さんが赤ちゃんを預かり、ミルクや母乳の時だけお部屋に来ます。
　　お母さんが産後の体力回復に専念できますね