第三話、ゴエティア!(脚本)
〇見晴らしのいい公園
悪魔「くらえ──っ!!」
彩町彩果「っ!?」
悪魔「そこだ──!!」
彩町彩果「・・・・・・」
悪魔「死ねぇ──!!」
悪魔「人間が──!!」
炎の剣を取り出した悪魔が俺に斬りかかり、もう1匹の悪魔が援護するよう雷属性の魔法を放ってくる。
彩町彩果(けど、ざーんねーん!そんな攻撃、俺には当たらないよ〜!)
悪魔「くっ・・・。なんてすばしっこい──!!」
悪魔「我らを舐め腐って・・・!!もう許さんぞ・・・!!」
彩町彩果「・・・?」
悪魔「今度こそ死ねぇ!!」
彩町彩果「・・・クックックッ」
俺が”彩脳”を使い、右手を静かにかざすと光の壁を作りだして悪魔の放つレーザービームを簡単に防いだ。
悪魔「な・・・何ぃ!?」
悪魔「馬鹿な・・・!!」
彩町彩果「おいおい!どうした、こんなもんか!?もっと全力で来いよ!?」
彩町彩果(大体、コバットの魔法と比べたら全然たいした事ないな・・・?)
天空寺姫花「す、凄い・・・」
天空寺姫乃「あ、あいつ何者なの・・・?」
コバット(確かに、あの程度の魔力しか使えないなら・・・彩果だけでも大丈夫だね?)
アマイモン「・・・・・・」
光の壁を解除した俺は、悪魔達の方を見てニヤリと不気味に笑う・・・。
彩町彩果「よーし、次は俺から行くぞ!」
彩町彩果「おりゃあ!」
悪魔「ぐひゃぁ!!」
悪魔「なっ!?」
彩町彩果「くらいやがれ──!!」
悪魔「あぎゃあああああ──!!」
近くにいた悪魔を素手で倒し、もう1匹の悪魔にはかなり強い電撃を使ってあっという間に倒す!
もう少し楽しめるのかと心の中で期待はしていたが、瞬殺だったので俺はガッカリしていた。
彩町彩果「はぁ・・・、もう終わりかよ!?」
アマイモン「・・・・・・」
アマイモン(やはり奴は”ただの人間”ではないな!?”あの方”が言っていた通りだ・・・)
彩町彩果「おい、残ったのはお前だけだぞ?覚悟はできているんだろうな・・・?」
アマイモン「・・・フッフッフ」
彩町彩果「何がおかしいんだよ?」
アマイモン「そうか、貴様が『赤い悪魔』と呼ばれた人間だな?貴様の事は、我々の耳に既に入っていているぞ!」
彩町彩果「・・・へぇ、よく知ってるな?だったら、ここで試してみるか?」
天空寺姫花(『赤い悪魔』?)
天空寺姫乃(どういう事?)
アマイモン「フンッ、今は貴様とやり合う気分ではない!こちらにも”事情”というものがあるのでな・・・」
彩町彩果「何だ、やらないのか?・・・つまんねぇの!」
アマイモン「・・・だが、安心しろ」
アマイモン「貴様の顔はしっかりと覚えた!よって、我々”ゴエティア”はいずれ必ず貴様の前に現れる」
アマイモン「そして、この手で必ず殺す・・・!!覚えておけ!」
彩町彩果「・・・・・・」
コバット(”ゴエティア”、だと・・・!!そんな馬鹿な・・・!?)
彩町彩果(ゴエティア、ね・・・)
アマイモン「覚えておくがいい。我が名は『アマイモン』だ」
アマイモン「・・・それからそこのハト、我々は貴様の”正体”も知っているぞ?」
コバット「っ!?」
彩町彩果「何だと!?」
アマイモン「フッ、少し喋りすぎたな?・・・また来るぞ、赤い悪魔!!」
アマイモン「フハハハハハハッ!!」
残った悪魔、アマイモンは俺だけでなく何とコバットの”正体”も知っていたようで、それだけ言うと高笑いし、
高笑いしながら魔法陣を使って消えていった──!!
天空寺姫花「・・・・・・」
天空寺姫乃「・・・・・・」
奴が消えた後、女の子達が怯えながらこちらを見てきたので俺は静かに近付いて声をかけてみる。
彩町彩果「あの、お2人とも大丈夫でしたか?」
彩町彩果「すみませんでした、怖い思いをさせてしまって・・・」
天空寺姫花「いえ、そんな・・・!助けてもらったのはこちらなのに・・・!?」
天空寺姫花「こちら方こそ、危ない所を助けてくれてありがとうございました!あなたが来てくれなかったら、私達は今頃どうなってたか・・・」
彩町彩果「・・・怖くないんですか、俺が?」
天空寺姫花「と、とんでもない・・・!!」
天空寺姫花「寧ろ、凄くかっこよかったです!!あの化け物達を倒すなんて、お強いんですね!!」
天空寺姫乃「・・・かっこいい!」
コバット「・・・だってさ?よかったね、彩果!」
彩町彩果「あ、あぁ・・・」
彩町彩果(まぁ、無事だったからよしとするか・・・)
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