Xヒーロー

語り部

第77話 解れた繋ぎ目(脚本)

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〇西洋の市街地
  2021年 イリノイ州 ピオリア郡 ピオリア市 市街地内 広場
マルティナ・バートン「我々は騙された!たとえ我々の恩人である頼様の孫といえど所詮は男!」
マルティナ・バートン「穢れた男は街から追放し、我々の楽園にもう一度平穏な日々を取り戻すのだ!」
  声高に演説をしているマルティナの姿を見つけた斎王達は急いでその現場に向かうと、斎王はマルティナに向けて話し始める
斎王幽羅「マルティナ!色々勘違いしてるから言うけど、敵はXヒーローのメンバーじゃない!」
マルティナ・バートン「幽羅さ···いや斎王!お前の虚言を信じれるものか!」
マルティナ・バートン「現場に落ちていた敵の銃に刻印されたマーク···あれはXヒーローのシンボルマークで間違いない!」
マルティナ・バートン「敵は幽羅さ···じゃなくてお前の仲間って事になる!それの何処が勘違いなんだ!」
斎王幽羅「敵は『元Xヒーロー』だ。Xヒーローの倉庫にあった備品を盗んでいて、こういう時の為にとっておいた」
斎王幽羅「敵の目的は失楽園の天使達の『内部分裂』だ。今まさに敵の掌の上で踊らされている状態なんだ」
  斎王の言葉にその場にいた姫騎士達は疑心暗鬼になりつつも『斎王が正しいかも』と内心思い始めていた
  しかしマルティナは斎王に対して反論を始めた
マルティナ・バートン「仮に敵が元Xヒーローのメンバーとしましょう。目的が我々失楽園の天使達の内部分裂であると言うのなら」
マルティナ・バートン「敵はなぜ『幽羅様を襲ったのですか?』失楽園の天使達が目的ならそちらに労力を割くはずです」
斎王幽羅「敵が俺を襲う理由はわからない。けど敵は···ヨンスは俺を『恨んでいる様子』だった」
斎王幽羅「恐らくだけど敵は『本来の目的』と『個人的な目的』を混同していると思う」
斎王幽羅「敵がこのまま目的を達成すれば···失楽園の天使達は一気に追い詰められ、失楽園の天使達は瓦解する」
斎王幽羅「それだけは避けたい。ばあちゃんが残した組織を···『壊されたくない』んだ。だからお願いだよマルティナ」
斎王幽羅「『俺を信じて』」
  マルティナは断片的な情報で斎王を疑ってしまった罪悪感と尚も斎王が怪しいと思う疑心により
  すぐに言葉を返すことは出来なかった。だが彼女も内心斎王が正しいと思うところもあり、ひとまず斎王を信じようと
  一歩歩み寄る瞬間
  あーあ、もうちょっとだったのになー···仕方ない、恋はいつだって『焦燥的』だしな
  声の主はゆっくり歩きながら斎王達に近づいてきた。
  姫騎士達が直ぐさま銃を構えるも、斎王以外の皆がその場で転倒し起き上がることが出来なくなった
チョ・ヨンス「なーんでもうちょっとの所でお前らは『堕ちない』ワケ?黙ってグレーデビル裏切れば終わりじゃん」
マルティナ・バートン「我ら失楽園の天使達を陥れようとした穢れた男は···貴様かッ···!」
チョ・ヨンス「そうだよ?でもそれがわかったから何?お前らが少なくとも『恩人の孫を排斥しようとした』事実は変わんないじゃん」
チョ・ヨンス「『代表』の言ってた通り失楽園の天使達は」
チョ・ヨンス「『自分達の理想を押し付けるだけ』のビッチ集団ってワケだね。こんな奴らと絡んでるとかさ」
チョ・ヨンス「グレーデビルマジで終わってんな!アハハハ!」
  明らかに挑発的な態度をとるヨンスを斎王達が睨む中、一人高笑いする者がいた
マリア・イアハート「幽羅様が終わってる?お前はそんな終わってる奴を博物館で仕留め損なって」
マリア・イアハート「こんな絶好のチャンスにも関わらず、幼稚な挑発しかできないお前の方が私からすれば終わってるがな」
  ヨンスはそんな言葉を向けたマリアに対して銃を突きつけ『この状況を見ても俺が終わってると思う?』と斎王に聞くと
  一陣の風が広場を吹き抜ける。すると不思議な事にその場に倒れ込んでいた姫騎士達がゆっくりと立ち上がった
チョ・ヨンス「な···なんで『立ち上がれる!?』摩擦力を高めて地面から手を離せ無くしているはず···!」
マリア・イアハート「答えは簡単だ。お前の能力を覚醒させて『摩擦を操る能力じゃなくした』というだけだ」
  焦るヨンスに対して姫騎士達は銃を構えてにじり寄る。しかしヨンスは何かを投げる素振りを見せると
  その場には眩い閃光が放たれ、斎王達は思わず目を覆ってしまう
マリア・イアハート「くっ···卑怯な···総員8時の方向に狙いを定めろ!合図をするまで撃つな!」
  姫騎士達は混乱状態になりながらも、マリアの的確な指示に従い統率の取れた行動を取っていた
  しかし徐々に能力が回復したのか、ヨンスは自身の足の摩擦力を低下させ始めた
  そしてマリア達が視力を取り戻すとヨンスは振り返り、斎王達の方に発煙筒を投げると
  無線機を取り出しその場にいる全員に聞こえるように、無線の相手に指示を出す
チョ・ヨンス「WoOSから緊急命令、イリノイ州のピオリアにトマホークを撃ち込め!繰り返す」
チョ・ヨンス「雪月頼が残した『時代遅れの敗残兵共』を消し炭にしろ!」
  To Be Continued··· ··· ···

次のエピソード:第78話 再造形魔術(リクリエイト)

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