②激動の入院編〜出産がこんなに激務だなんて聞いてないんですけど?⭐︎前半⭐︎〜(脚本)
〇清潔なトイレ
悠蒼「おしるしではないし、お腹痛くもない・・・」
悠蒼「まさかおもらし!?(お腹大きくなってくるとちょっとしたことであるある)」
悠蒼「うっ・・・夜中の2時で眠すぎる・・・」
悠蒼「朝まで様子見よう・・・」
〇古風な和室
悠蒼「朝っ!」
お母さん(極度の心配性)「おはよう・・・どうしたの?」
悠蒼「実は夜中に股からなんか出てきて・・・」
お母さん(極度の心配性)「なんですって!?」
悠蒼「あっ!動くとピューって出る・・・」
悠蒼「あれ!?夜中の時と違う色になってる!?」
お母さん(極度の心配性)「ほらっ!病院いくわよ!病院!」
悠蒼「待って!まず電話──」
悠蒼「・・・もしもし──」
〇病院の診察室
産婦人科医「うーん・・・破水じゃないっぽいけどなぁ?」
悠蒼(しまった・・・綺麗に拭き取りすぎちゃった)
悠蒼「でも、見たことない薄いピンク色の液体が出てきたんですよ!?」
産婦人科医「羊水の量を確認してみよっかー」
産婦人科医「・・・あれ?少なくなってるねー」
産婦人科医「破水かどうかはわからないけど、羊水は少なくなってるから、入院して様子見よう」
産婦人科医「破水だったらそのまま出産になるからね」
悠蒼「はい・・・わかりました」
悠蒼(ぜんっぜん心の準備できてない・・・)
悠蒼(初めての出産って、遅れるんじゃないの? まだ36週なのに・・・)
〇病室
悠蒼「入院準備・・・ちょっとは落ち着いたかな (採血、尿検査、心電図、レントゲン)」
産婦人科医「どうー?」
産婦人科医「今もピューって出るー?」
悠蒼「はい!」
悠蒼「動くとチョロっと出てますね・・・」
産婦人科医「そっか!」
産婦人科医「じゃあー・・・破水だね!」
産婦人科医「君は出産するまで・・・帰れませーん!」
悠蒼「は・・・はい・・・」
産婦人科医「明日から陣痛促進剤使うからね」
悠蒼(チラッとしか聞いたことないけど、陣痛起こすやつだよね・・・明日出産になるのかー)
悠蒼「頑張ります!」
産婦人科医「じゃあ!今日はゆっくり休んでね」
悠蒼「明日が・・・」
悠蒼「明日が誕生日になるんだね・・・」
悠蒼「会えるの楽しみだね♡」
悠蒼「ベビーくん♡」
この時の私は──
明日が誕生日になると、信じて疑いもしませんでした・・・
〇病室
助産師「抗生剤の点滴変えますね・・・ (6時間ごと)」
悠蒼「・・・・・・ (眠くて返事ができない)」
〇病室
産婦人科医「おはよう!よく寝れたかな?」
悠蒼「はい!(熟睡はできてないけど)」
産婦人科医「9時からスタートするねー 30分ごとに数値上げてくから!」
悠蒼「よろしくお願いします!」
お母さん(極度の心配性)「陣痛促進剤・・・私も使ったことあるけど、すぐ陣痛きて出産になるから大丈夫よ!」
悠蒼「そうなんだ!ドキドキしてきた!」
夫「何か用意するものとかある?」
悠蒼「ありがとー!いちごたくさん買ってきてもらえたし、それ以外は大丈夫ー!」
生の苺✖️3パック
陣痛促進剤1日目は──
和やかな雰囲気からスタートしました・・・
〇病室
陣痛促進剤1日目・・・
助産師「まず、10からスタートします」
助産師「赤ちゃんの心拍や陣痛の痛みがわかるモニターもつけるんですが──」
助産師「何かあればナースコールで呼んでくださいね」
悠蒼「はい!」
お母さん(極度の心配性)「どう!?何か感じる!?」
悠蒼「さすがに早すぎるよー」
悠蒼「まだ何も感じないー」
夫「なんかあったら言ってね」
数時間後──
悠蒼「うっ・・・だいぶ痛くなってきた・・・」
夫「どんな感じなの?」
悠蒼「なんか、最初は生理痛みたいな痛みで・・・」
悠蒼「そのあとは筋トレの電流流れるベルトの痛みを更にだいぶ強くしたみたいなやつ・・・」
助産師「んー・・・モニター見ると、まだまだ余裕ありそうですねー」
悠蒼「まだまだ・・・なんですね」
悠蒼(結構痛いんだけどなぁー)
助産師「数値あげますね」
悠蒼「あ、はい・・・」
〇病室
お母さん(極度の心配性)「どう?今どんな感じ?」
悠蒼「筋トレのベルトの痛みをもっと酷くした感じで痛い・・・きつい・・・」
悠蒼「15分間隔でくる・・・」
悠蒼「意識逸らせばなんとか・・・」
助産師「失礼します」
助産師「内診しますね」
助産師「・・・1.5センチ・・・まだまだですね」
悠蒼(まだまだなんだ・・・)
結局この日は、120まで数値をあげたものの、本陣痛までは来なかったので──
今日は終了し、明日やることになりました
ちなみに、この時点で初経験の痛みの強さに突入していたと思います
〇病室
夜・・・陣痛促進剤の影響で、痛みは15分感覚で続きます
悠蒼「痛くて寝れない!」
悠蒼「お姉ちゃんにメッセージでもしよ・・」
お姉ちゃんへ
どうやれば赤ちゃんって産めるのかな?
悠蒼より
悠蒼「返信はやっ!? ・・・えーっと」
悠蒼ちゃんへ
私の時はねー・・・
スーパーサイ⚪︎人になったら、産めたよ
お姉ちゃんより
悠蒼「えぇ・・・スーパーサイ⚪︎人に・・・」
悠蒼「・・・できるの私に?」
助産師「点滴交換します」
悠蒼(スーパーサイ⚪︎人かぁ・・・)
助産師「失礼します」
悠蒼「ありがとうございました」
結局・・・痛みが落ち着いて寝れたのは、夜中の12時を過ぎてからでした
〇病室
陣痛促進剤2日目・・・
助産師「ではまた10からスタートしますね」
悠蒼「は、はい・・・」
助産師「陣痛室に移動しましょうか」
悠蒼(陣痛室!?いよいよ今日産まれるんだ・・・)
〇綺麗な病室
悠蒼「うわ・・・」
お母さん(極度の心配性)「どうしたの!?」
悠蒼「昨日より格段に痛い・・・昨日の終わり頃の痛みが最初からきた・・・」
お母さん(極度の心配性)「そう・・・じゃあもうすぐくるわねっ!」
悠蒼「ほんと痛い・・・」
悠蒼「お母さんどうやって産んだのー?(1回目)」
お母さん(極度の心配性)「えっと・・・いきむ感じある!?(1回目)」
悠蒼「いきむ?・・・ない!ただただ痛いだけ!」
夫「チョコ食べる?」
悠蒼「ちょ、チョコ!?・・・食べる!」
悠蒼「もぐもぐ・・・」
お母さん(極度の心配性)「こんなに長い時間・・・促進剤やって・・・」
お母さん(極度の心配性)「大丈夫なのかしら・・・」
夫「・・・・・・」
夫「・・・クロスワードでもやる?」
悠蒼「えっ?」
悠蒼「やるっ!(痛みから気を散らすためならなんでも!)」
夫「うん・・・」
夫「タテの鍵・・・」
2時間後・・・
悠蒼「なにこれー!!」
悠蒼「めちゃくちゃ痛いんですけどぉー!!!!!」
例えていうなら、この時点で、内臓あたりを直接掴まれているかのような痛みでした
悠蒼「お母さん!どうやって産むのー?(5回目)」
お母さん(極度の心配性)「なんでこんなに・・・大丈夫かしら・・・」
お母さん(極度の心配性)「いきむ感じある!?(5回目)」
悠蒼「なぃぃぃー痛いぃーーーー(5回目)」
悠蒼「いちごっ!いちご食べたいー!」
夫「いちご・・・はい」
※これは生のいちごです
悠蒼「食べさせてぇー!!」
夫「はい・・・」
悠蒼「んっ・・・もぐもぐ・・・」
夫「ヨコのカギ・・・」
悠蒼「今のタイミングでクロスワードするかなぁ!?」
夫「気がまぎれるかなって・・・」
悠蒼「あーもう!」
悠蒼「"リサイクル"ー!!!!!!!!」
夫「正解!」
〇綺麗な病室
促進剤の数値が50過ぎたあたりから、更に余裕がなくなりました
悠蒼「あぁぁーーーーーーーーー」
悠蒼「ううううううううーーーーーーー」
痛みの波が来ている時は、こういう声しか出せませんでした・・・
お母さん(極度の心配性)「どう?いきむ感じある!?(10回目)」
悠蒼「なぁぁぁぁぁーーーーーーいいぃぃぃーーー (10回目)」
ベッドに四つん這いになったり、寝たりとにかく楽になるような体勢を探しますが──
痛みはどんどん強くなるばかりで──
〇地球
世界・・・全人類の命運がかかっていると思わないと、耐えられない痛み・・・
とうとうこのような思考に至る痛みに到達しました
ちなみにこの時点で、3分おきや1分おきに痛みがおとずれ・・・
拷問のように感じていました・・・
同時に全人類の母に尊敬の念を抱きました
もちろん自分の母に対しても・・・
後半へ続く・・・
あの陣痛の数値50でもかなり痛いですよね。
…100は言葉を発せない傷み…
本当にみんなすごすぎですよね。平安時代や縄文人の女性にも尊敬の念抱いてました…
出た!
悠蒼さんの陣痛を和らげる為のクロスワード!!
エッセイの回でも痛みが伝わってきましたが、今回はそれ以上にパワーアップしてますね……!😰
後半も覚悟して待ってます。
全然知らない世界だったので全世界のお母さんに尊敬することしかできません😭😭😭
知り合いも二人目は無理って言ってたので本当に大変なんですね😭😭😭😭😭
悠蒼さんのエッセイを通じて出産について楽しく(ヒエッ😨となってますが)知ることができて良かったです