踏み出す一歩 セカンドシーズン

夏目心 KOKORONATSUME

9 全部大丈夫(脚本)

踏み出す一歩 セカンドシーズン

夏目心 KOKORONATSUME

今すぐ読む

踏み出す一歩 セカンドシーズン
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇テーブル席
  一方宏斗は。
鳥海宏斗「ありがとうございました!」
草壁真由美「あ、宏斗君!」
鳥海宏斗「あれ?どうしましたか?」
草壁真由美「店長が宏斗君の事呼んでたから捜してたの・・・直ぐに事務所に来てくれない?」
鳥海宏斗「店長が?分かりました・・・」

〇事務所
  宏斗は先輩に言われるがままに事務所の方に赴く。店長が宏斗に話す内容は。
鳥海宏斗「えぇ!その話本当ですか!?」
店長「何をそんなに驚いてるんだい?」
鳥海宏斗「いや驚きますよ!俺が作ったケーキを、正式に商品化するだなんて!!」
店長「この話は本当だ、これまで随分と頑張ってたそうだが、私も食べて見たが確かに文句無しの腕前になったよ!」
店長「宏斗君、君にはこれからも、内でバイトを頑張ってくれる事を願うよ!本格的に売り出すのは明日からと考えている・・・」
店長「どうだ?これからもやってくれるかい?」
鳥海宏斗「・・・!何と言うかこう、嬉しいです!また新しい事に挑戦させて下さい!」
店長「勿論だとも!只、まだ高校生と言う事もあるし、正社員認定は高校を卒業して本格的な資格を取ってからになるから・・・」
鳥海宏斗「いえ、今はこの結果を出せただけで充分です!これからも宜しくお願いします!」
店長「あぁ!こちらこそ宜しくな!」
  何と、宏斗が作ったケーキが正式に製品化する事が決まった。この驚きの結果に宏斗は心から感激して、
  また次のバイトに挑むのだった。

〇繁華な通り
鳥海宏斗「あぁ、まさか俺が、ここまでやれる様になるなんて思っても見なかったなぁ!」
鳥海宏斗「ここまで来たら、もう本格的にパティシエ目指すのも考えた方が良いかな・・・ん?」
鳥海宏斗「あ、あれは!?」
星宮まどか「あぁ、宏斗・・・」
鳥海宏斗「え?まどか?傘も差さずに何してるのさ!?」
星宮まどか「あたし・・・あたし・・・」
鳥海宏斗「あぁ、埒が明かない!まどか、こっちに来て!」

〇アパートの台所
  町中であたしは宏斗の所へ直ぐにでも行きたくて宏斗の元へと走っていた。でも気付いたら雨が降っててあたしはずぶ濡れ。
  あたしは宏斗と会う事こそ出来たけど、宏斗はずぶ濡れのあたしを見て宏斗の自宅に連れて来た。
鳥海宏斗「良し、これで大丈夫・・・待ってて、今風呂の用意するから・・・」
星宮まどか「う、うん・・・」
  宏斗がお風呂の準備をして、あたしの所に戻って来る。
鳥海宏斗「全く焦ったよ・・・あんな所にまどかがいるだなんて・・・一体何があったの?もしかして、お母さんと喧嘩したとか?」
星宮まどか「ううん、違うよ・・・あたしが勝手にやって、勝手にこうなっただけだよ・・・」
鳥海宏斗「え?」
星宮まどか「あたし、今日どうしても宏斗に渡したい物があって・・・でも今日学校に持ってくつもりが、忘れて来ちゃってさ・・・」
星宮まどか「部屋に戻って探しても地味に時間掛かっちゃって・・・家を飛び出した時にはもう外が暗くなっててさ・・・」
鳥海宏斗「そうか・・・でもどうしてそこまでして・・・渡したい物って?」
星宮まどか「うん・・・これなんだけどね・・・」
鳥海宏斗「まどか、これ・・・」
星宮まどか「この前手作りケーキくれたから、どうしてもあたし宏斗にお返しがしたかったの・・・」
星宮まどか「でもあんなに頑張って選んだのに、肝心な時に家に忘れて、ずぶ濡れになって・・・挙げ句の派手には宏斗に心配まで掛けて・・・」
星宮まどか「あたし自分が信じられなくなった!絶対喜んで貰うんだって意気込んでたのに、こんなにずぶ濡れにしてさぁ!」
鳥海宏斗「・・・・・・」
鳥海宏斗「・・・馬鹿だな・・・」
星宮まどか「宏斗?」
鳥海宏斗「ありがとう・・・お返しなんて殆どされた事無かったけど、まどかが俺の事想ってくれてたって事だろ?」
星宮まどか「でも、あたし・・・」
鳥海宏斗「自分が信じられないだなんて言うなよ・・・俺だってケーキ作るのに何度も失敗したんだぜ?こんなんで挫けるなよ・・・」
鳥海宏斗「何より・・・」
星宮まどか「わ!宏斗!何してるの!?今のあたしに抱き着いたら・・・」
鳥海宏斗「大丈夫・・・全部大丈夫だよ・・・」
星宮まどか「宏斗?」
鳥海宏斗「あれ、俺の為に選んでくれたんだろ?それがハッキリしただけでも凄く嬉しい・・・でも、今俺に取って一番嫌なのは、」
鳥海宏斗「まどかがいなくなる事だよ・・・」
星宮まどか「宏斗・・・」
鳥海宏斗「まどかは頑張ったよ・・・凄く辛かったな・・・でもまどかはやり切った・・・だから大丈夫・・・」
鳥海宏斗「こんな事で負けちゃ駄目だ・・・まどかは大丈夫・・・」
星宮まどか「宏斗・・・・・・」
星宮まどか「うぅ、うわああああ!!!」
  それからあたしはどれだけ泣いたかは分からなかった。少しして落ち着いた後、あたしは宏斗の家のお風呂を借りる事に。
  あたしがお風呂に入ってる間、宏斗はあたしのお母さんに連絡を入れてくれて、後で迎えに来てくれる事となった。
  あたし自身は凄く失敗した気分だったけど、今日の事はあたしには絶対に忘れられない物となった。

〇教室
  翌日。
大島武「鳥海!お前その話本当なのか!?」
前川敦子「あんたのケーキがバイト先で売られるって!?」
鳥海宏斗「ま、まぁ、俺も最初は驚いたよ・・・でもこの話は本当だ・・・今日から本格的に売られる事になって俺も大忙しだよ・・・」
大島武「くぇぇ・・・塵も積もれば山になると言うべきか・・・」
前川敦子「いやでも!こんな凄い事中々無いよ!あんたやる様になったねぇ!」
黒部真由「でもこれ行くしか無いでしょ!?宏斗のケーキが商品化するなら絶対買わないと!」
鳥海宏斗「あぁ、皆楽しみにしてくれ・・・俺に取っては、ここからが大変だけど・・・」
前川敦子「いやもうこれ本当にお目に掛かれないニュースだったよ!あたしも楽しみだから、怪我なんかすんじゃ無いよ!」
鳥海宏斗「あぁ・・・」
鳥海宏斗「さてと・・・」
星宮まどか「あ、宏斗お早う!」
鳥海宏斗「あ、まどか!昨日くれた奴、早速使わせて貰ってるよ!」
  昨日あたしが宏斗にプレゼントした星のキーホルダーは、宏斗のスマホに取り付けられていた。
星宮まどか「あ、ありがとう!」
鳥海宏斗「お礼を言うのはこっちの方だよ・・・まどかがいてくれて本当嬉しかった・・・」
星宮まどか「い、いや、言い過ぎだよ・・・」
鳥海宏斗「そんな事無いさ!」
鳥海宏斗「あのさまどか、今日から俺のバイト先で俺のケーキが売られる事になったんだ・・・」
星宮まどか「え!そうなの!?」
鳥海宏斗「あぁ、もし良かったら、大島達と一緒に放課後に来て貰えたらなって思うんだけど、どうかな?」
鳥海宏斗「昨日はバタバタしてたから話しそびれちゃったけど・・・」
星宮まどか「絶対行く!絶対行くからね!!」
鳥海宏斗「・・・!ありがとう!待ってる!」
  あたしは宏斗の彼女。宏斗がいてくれたから、あたしは色んな物を見たり感じたりする事が出来た。これからもそれは変わらない。
  あたし達が宏斗のケーキを買った後で、宏斗が本格的なパティシエを目指す事になるのは、また別のお話だ。
  ご視聴ありがとうございました!グッドボタン、ファン登録お願いします!

成分キーワード

ページTOPへ