フォビアインケージ Phobia in Cage

ふじのきぃ

Chart1-8.開幕(脚本)

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ふじのきぃ

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〇大劇場の舞台
  PiC:サバイバル会場

〇黒背景
「レ デ ィ 〜 ス 、ア 〜 ン・・・」

〇白
ケージマスター「ジ ェ ン ト ル メ ェ ェ ン ! !」
ケージマスター「では、改めまして‥」
ケージマスター「Phobia in Cage -フォビアインケージ-へ ようこそ!」
ケージマスター「僕は"ケージマスター"という者だ」
ケージマスター「PiCの"現"最高責任者なんだよ 皆んなよろしく〜♪」
ケージマスター「一週間もの演習期間、本当にご苦労だった」
ケージマスター「期間中、各々(おのおの)が 能力の仕組みを学んだ事だと思う」
ケージマスター「時には、フォビック同士での力の試し合いも行われていて、微笑ましい光景だったよ!」
ケージマスター「だがしかぁーし!」
ケージマスター「ここからが本番と言っても 過言では無いのだよ! ん〜」

〇映画館の座席
ダスト「うっっわ! 授業みてぇで寝そうなンだけど」
テトラ「こら! ちゃんと聞いときなさいよ‥」
テトラ(まあ、気持ちは解るけど‥)
ダスト「スヤァ‥(´-`)zZ」
テトラ「もう寝てるし!」
リクハ「そういえばシャープネスさん、 "てぃ〜てぃ〜"ってどんな意味なの?」
シャープネス「ああ"ティータイム"の事かい?」
リクハ「あ! "お茶の時間"って意味なんだあ!」
シャープネス「そ! つまりは 『一緒にお茶しませんか?』ってコト、さ♪」
トコヨミ「要するに、"ナ・ン・パ"よ」
トコヨミ「ビーキャラフル?(気をつけて?) この人、ワタシにも口説いてきたからね」
シャープネス「マダム、そりゃ無いぜぇ‥」

〇黒
ケージマスター「知っていると思うが、 恐怖症には段階があってね‥」
ケージマスター「ステップ1‥」
ケージマスター「"1"は日常に支障が生じないレベルだ」
ケージマスター「ちょっとビックリするだけで、普通の人間と何ら変わらないんだよ」

〇映画館の座席
トコヨミ「ワタシのバイブルぅ!?」
レン「オイラ、やってないッスよ!?」
シャープネス「ありゃあ立体映像ってヤツだぜ、マダム?」
トコヨミ「リアリー?(本当に?) あー良かった〜」

〇黒
ケージマスター「ステップ2‥」
ケージマスター「"2"は恐怖の対象へ過剰に反応してしまうようになるんだ‥」
ケージマスター「どんな些細なものでも、恐慌状態に陥る‥」
ケージマスター「まあ‥これも日常生活によくある事だね」
ケージマスター「普段から目にしないように 気を配れば良いのだから、んー」
ケージマスター「だけどね──」

〇黒
ケージマスター「問題は、ステップ3からだ」
ケージマスター「"3"に達すると、 自身や周囲に超常現象が発生してしまう‥」
ケージマスター「実はね、君達が保護される前の段階が ──"コレ"だったんだよ」
ケージマスター「放っておくと、次の段階に移行する それが──」

〇炎

〇黒
ケージマスター「ステップ4は異形に成り果て、自我を失い‥」
ケージマスター「暴虐の限りを尽くし──やがて命を落とす‥」
ケージマスター「これが、我が国から畏怖される "恐怖症暴走-フォビアオーバー"なのだよ」

〇映画館の座席
レン(オイラも‥ あんな風になる可能性があったんスね‥)
ファー「でも、ヘンですね‥」
トバリノ「何がだい?」
ファー「あ、いえ‥ 両親から聞いたことと、違う気がして‥」

〇SHIBUYA SKY
ファーの義母「"捨て児"を匿えば、私達も処刑されるわ!」

〇映画館の座席
ファー「あの言葉が"ステップ5"のことだと思ってましたので‥」
リコ「き っ と‥ プ ロ フェ ッ サ ー の せ い」
リコ「彼 が フォ ビ ッ ク に "そ う"呼 ん で い る の」
トバリノ「"捨て児"──酷(ひど)い言葉だよな‥」
トバリノ「一体、どれ程のフォビックが 差別や迫害を受けてきたのだろうな‥」

〇黒
ケージマスター「そう──」
ケージマスター「まだ君達は"ステップ5"に一歩、 踏み入れただけに過ぎないのだ!」
ケージマスター「油断していると後退(あとずさ)り、 "4"を迎えてしまう事だってある‥!」
ケージマスター「だから──」

〇白
ケージマスター「このサバイバルで是非とも、 己(おの)がチカラをモノにしてほしい!」

〇映画館の座席
テトラ「それじゃ──」
ダスト「すぴ〜・・・ZZZ」
テトラ(マジで寝てんのコイツ‥?)
ファー「管理者の人が集まっているみたいですね」
トバリノ「さて、と──」
ファー「え‥」
リコ「も う す ぐ 始 ま る よ」
リコ「い っ て ら っ しゃ い」
ファー「リコさん、心の準備が‥」
リコ「だ い じょ う ぶ」
リコ「貴 方"達"は 強 い か ら」
トバリノ「万が一の事があれば、 俺達管理者が全力でサポートする」
トバリノ「──また会おう」

〇白
ケージマスター「見事、サバイバルをクリアした者には‥」
ケージマスター「我々と同じ管理者として、 改めて迎え入れようじゃあないか!」
ケージマスター「皆んなの健闘を祈るよ」
ケージマスター「それではリムちゃん! 後はよろしく〜♪」

〇映画館の座席
リクハ「わあ‥! お人形さんみたい‥!」
トコヨミ「ワオ♡ ベリーキュート♡(とても可愛い♡)」
ファー(綺麗なひと‥)
ファー(同じ年、でしょうか‥)

〇映画館の座席
(な ん だ ガ キ ん ちょ か よ‥)
レン(あんな幼い子供も管理者なんスか!?)

〇白
リム「皆さま、 ごきげんいかがお過ごしでしょうか?」
リム「ワタクシは サバイバルの試験官を務めさせていただく‥」
リム「"リム・ノッキングドア"と申します」
リム「以後、お見知りおきを」
リム(ちょっぴり、緊張しちゃいますわ‥)
リム「コホン」
リム「それでは早速、 恐縮で御座いますが‥」
リム「これから皆さまを‥」
リム「現地へと御招待──致さなければなりません」

〇映画館の座席

〇黒
リム「さあ──」
リム「微睡(まどろ)みに、身を委ねて──?」
  アン
  "1"
  ドゥ
  "2"
  トロワ
  "3"

〇黒
  ね
  ん
  ね
  ん
  こ
  ろ
  り
  Name:リム・ノッキングドア
  Phobia:睡眠恐怖症-Hypnophobia-

〇黒
トコヨミ「オゥ♪ イッツ、ファンタスティック!」
レン「楽しそうッスね‥」
レン(ま、オイラもッスけど)
シャープネス「なんだなんだあ〜? どうなってやがんだ〜??」
ダスト「まさかコレが、あの──」
ダスト「異世界転移ってヤツぅ! ?」
シャープネス「──なんだそりゃ?」
リクハ「みんなが、離れていってく‥!」
ファー「リクハさ、ん‥!」
リクハ「ファーちゃん、手を伸ばし──」

〇黒
  だ
  い
  じ
  ょ
  う
  ぶ
  だ
  よ
  フ
  ァ
  I
  あ
  り
  が
  と
  う
  名
  前
  を
  く
  れ
  て
  だ
  か
  ら
  い
  つ
  で
  も
  フ
  ァ
  I
  を
  護
  る
  か
  ら
  チ
  カ
  ラ
  に
  な
  る
  か
  ら
  そ
  ば
  に
  い
  る
  か
  ら
  【立ち絵イラストの絵師様】
  涙 様
  椎名つぼみ 様
  蔦峰トモリ 様
  ico 様
  明酉 様
  あうろーら 様
  福村大福(Daifuku)様
  春瀬川モモチ 様
  神堂颯 様
  えたーなる 様
  じゃっく Amano 様
  TapNovel 様
  【表紙イラスト:ファー・ミルフィーユ】
  kecha 様
  【スペシャルサンクス】
  読者の皆様
  Presented by Fujinokey

〇霧の中

〇荒廃した遊園地
り・りむ「よっ!」
り・りむ「目ぇ覚めたかに?」
  カ
  ニ
  ?
り・りむ「誰が甲殻類(こうかくるい)だに!」
り・りむ「やれやれ、まだ寝ぼけているようだにぃ」
り・りむ「そんなんじゃ、 この世界では生き残れないぜ?」
  ア
  ナ
  タ
  ハ
  ダ
  レ
  ?
り・りむ「オレサマは"り・りむ"だに!」
り・りむ「妹のリムが迷惑かけちまってるが、 あんまり責めないでくれ」
り・りむ「なんせオマエタチは、 サバイバルの挑戦者だからに!」
り・りむ「ココで頑張って生き抜いてもらわないとに! うに、うに!」
  コ
  コ
  ハ
  ド
  コ
  ?
り・りむ「この世界かに?」
り・りむ「うに!」
り・りむ「ココはリムが創世した世界──」

〇霧の中
Re:リム「"リムズ・ワンダーワールド"だに!」

〇荒廃した遊園地
「ピ ア ッ、 ピ ア ッ、 ピ ア 〜♪」

〇黒
ピエール「ピアッ、ピアッ、ピア〜♪」
ピエール「ピアッ、ピアッ、ピア〜♪」
ピエール「アナ〜タと〜、ワタ〜シの〜♪」
ピエール「キミ〜とボ〜クだ〜けの〜♪」
子供人形「ユ ー ト ピ ア へ 〜 ! !」
  ゴ
  
  ア
  
  ン
  
  ナ
  
  イ

〇撮影スタジオ
ピエール「ハイ、ご苦労──戻ってオイデ」
ピエール「フム‥」
ピエール「この世界ナラバ、 能力行使が可能という事デスカ‥」
ピエール「ピアッ、ピアッ!」
ピエール「──オモシロイ」
ピエール「サア──挑戦者達‥」

〇黒
ピエール「御来場──お待ちしてマス♪」
  Name:ピエール・チャイルドマン
  Phobia:小児恐怖症-Pediophobia-

〇黒

〇荒地
???「て く て く て く の 〜 ♪」
???「て く て く の・ろ・じぃ 〜 ♪」
???「もう! やめてったら、そのオンチなウ・タ!」
???「オンチじゃとお〜! ? くお〜っ! くお〜っ! !」

〇断崖絶壁
???「ちょっと! ホントにココなのよねえ?」
???「無論じゃよ!」
???「僕ちょんの科学力にかかれば 間違いないわい!」

〇岩山の崖
トゥルード「はあ‥」
トゥルード「アチキ、嘘ってキライなのよ?」
トゥルード「知ってるでしょ、プロフェッサー?」
プロフェッサー「そう威圧するでない!」
プロフェッサー「こんな事もあろうかと、 奴等のアジトに"スパイ"を送り込んでの」
プロフェッサー「そやつに"ある仕掛け"を施しておるのじゃ」
トゥルード「まあ! 穢(けが)らわしい!」
トゥルード「裏切り者ってコトじゃなーい? うそウソ嘘の偽(いつわ)りよ! ?」
トゥルード「アナタの身内じゃなかったら──」
トゥルード「と っ く に 骨 に し て た わ」
プロフェッサー「そう邪険にしなさんな」
プロフェッサー「ホレ、"不可視物質の壁"じゃ」
プロフェッサー「フォビアマターで作られた閉鎖空間での、 並の人間では視認出来ぬ仕組みじゃな」
プロフェッサー(クラウストロフォビアめ、 手こずらせてくれおって‥!)

〇沖合

〇沖合

〇岩山の崖
トゥルード「それじゃあ、始めるワよ?」
プロフェッサー「好きにせい」
プロフェッサー「僕ちょんは、高みの見物とさせて貰おうかの」
トゥルード「あーヤダヤダ」
トゥルード「──ンフ♪」

〇沖合(穴あり)

〇黒
  See you next season‥

コメント

  • 更新待ってました!
    相変わらずスチルを使った演出がお見事。😄
    口元アップで、リムさんの眠気を誘う囁きが本当に聞こえてきます。
    kechaさん作のサムネイルは、ファーちゃんが異空間へ飛ばされる場面だったんですね。
    改めてkechaさんにも拍手を送ります。👏

    気になっていたピエールの恐怖症……。小児恐怖症。
    これまた厄介な事になりそう。😑

    という訳で第2期も楽しみにしてます!

  • 第1期完結ですか!!
    第2期には、また魅力的な新メンバーが
    登場するのでしょうね!
    独特の世界観と演出で画面の充実度が違いますね!!
    まだまだ素晴らしい世界が展開するでしょう😆
    楽しみです😃

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