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第72話 レッドスモーク(脚本)

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〇ホストクラブの待機スペース
  2021年 イリノイ州 ピオリア郡 ピオリア市 パー・ア・ダイスホテル・カジノ VIPルーム
キング「はえー···映画で見るカジノのVIPルームって感じの場所だな」
フェード「高級カジノって感じだな···マリア、セキュリティは大丈夫なのか?」
マリア・イアハート「問題ない。不安ならモニタールームの映像を切る様伝えておくが···」
フェード「頼む。念には念を入れたい」
  マリアは近くにいた姫騎士に指示し、監視カメラの映像を停止させた。マリアがそれを確認すると
  フェードは話し始めた
フェード「まず敵は間違いなくWoOSと見ていいだろう。奴らが姫騎士達に紛れている、もしくは街に潜伏している可能性が高い」
エンチャント魔導法士「となると···相手は女か?この街で男を『4、5人』しか見てないあたり、男なら簡単に分かりそうなものだしな」
フェード「いや···女の可能性は低い。囮を使って侵入したのなら正面から堂々と行けばいいはずだ」
エンチャント魔導法士「わざわざ正面から行くか?普通。簡単にバレるだろう」
フェード「失楽園の天使達がかつてカナダの都市を支配していた際、女に対する規制は『比較的緩かった』そうだ」
フェード「今でも男に対してかなり厳しく規制する一方、女には比較的規制は緩いから女はバレずらいって事だ」
マリア・イアハート「まぁ···それでも合言葉は必要だがな」
エンチャント魔導法士「ほう?どんなだ?」
マリア・イアハート「The most difficult thing is the decision to act,」
マリア・イアハート「the rest is merely tenacity」
エンチャント魔導法士「最も難しいことは「行動すること」を決めること、あとは執念深くやることだけ···いい言葉だな」
エンチャント魔導法士「アメリア・イアハートの名言だったか?人類初の『女性パイロット』」
マリア・イアハート「あぁ、まぁそれはいいとして話を戻すが···」
マリア・イアハート「仮に男が侵入しているとして、どうやって探し出す?」
フェード「分からん···都市境のゲートの警備をしている奴らが気づかなかったって事は、能力者の可能性がある」
フェード「透明化や認識阻害、高速移動ってのも考えられる」
エンチャント魔導法士「目的が何なのかわからん以上、変に行動はできんな···どうする?」
斎王幽羅「··· ··· ···日常『演じてみたら』どう?油断してますアピールすれば相手も油断すると思うよ」
マリア・イアハート「流石幽羅様!ご聡明でございますね!」
斎王幽羅「や、やめてよマリ姉···皆はどう?」
フェード「相手の目的や数も分からないようじゃ動きようがないしな···ひとまずはそれでいいと思うぞ」
フェード「ところで鸞はどうした?どこに行ったんだ?」
斎王幽羅「鸞は尋問に参加してるよ。何かあるのかな?自分から行くの珍しいけど···」
フェード(あぁ···やっぱり鸞も思ったか···まぁ尋問は鸞に任せるか)

〇取調室
  ピオリア市 警察署内 取調室
鸞(やはりと言うべきか···尋問が『ヘタクソ』だな。相手を追い詰め、自白を誘発させるという考えはいいが···)
鸞(どれも効果的では無い。ついて来て正解だったな···)
  鸞はそんな事を考えながら、姫騎士達に『代わりにやる』と姫騎士達を下がらせる
鸞「数日ぶりだなWoOSの『捨て駒』。お前達のボスもこれで損切り成功って言ったところか?」
ダニエル・カーター「はっ···こういう尋問や拷問は慣れてる。いくらやったって無駄だぞ?『イエローモンキー』」
鸞「そうか。でお前がいくら耐えても誰かが助けに来るのか?お前一人のために多くの犠牲を承知で部隊を送ってくると?」
ダニエル・カーター「当たり前だ···俺は州の軍部と様々な繋がりがある。俺を見殺しにすれば人員以上のリソースが!」
  しかし、鸞はその言葉を遮った
鸞「今回の一件で州兵が役に立たないってのは分かったんだ。なら···役に立たない軍隊と繋がってるお前なんて」
鸞「『必要ない』んじゃないか?」
ダニエル・カーター「··· ··· ···それを決めるのは代表だ、お前じゃない」
鸞「ほう?ならなんであの時州兵じゃなく『アナザー』を向かわせなかった?」
ダニエル・カーター「っ··· ··· ···それは···」
鸞「当ててやろうか?お前は『自分の失敗を隠す』為に州兵を向かわせたんだろう」
鸞「部下が死んで自分だけが生き残って、成果どころか損失を生み出してしまった」
鸞「もし州兵が俺達を仕留めたらお前はその代表にこう言うんだろうな」
鸞「『戦闘の最中部下を失いましたが、無事州兵に後処理をさせました。斎王一派と変化武器の死体も確認したので問題ありません』」
鸞「ってな···そういう自己保身にすぐ走る所も見透かされて、お前は今回誰かの『囮』に成り下がった訳だ」
  男は図星だったのか、鸞の言葉に何も返さなかった
  そして鸞は続ける

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