Xヒーロー

語り部

第71話 失楽園の天使達(脚本)

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〇入場ゲート
  2021年 イリノイ州 ピオリア郡 ピオリア市 ゲート前
姫騎士「マリア様、お待ちしておりました。···ってその男共は?捕虜ですか?」
マリア・イアハート「客人だ、それより中で何かが起こっているようだな···通らせてもらうぞ」

〇住宅街の道
  ピオリア市 住宅街
マリア・イアハート「おい!なんの騒ぎだ、私に説明しろ!」
マルティナ・バートン「マリア、昨日この男が楽園に紛れ込んでいました」
  マルティナがマリアの前に拘束された男を放り出すと、その男は斎王達を見て青ざめる
鸞「こいつ···ロックフォードで俺達を襲った奴だ。尋問はしたか?」
マルティナ・バートン「黙れ、男を連れて歩く『穢れた女』め···姫騎士でもないお前に指図される覚えなどない」
  それを聞いたマリアは旗槍の穂先をマルティナに向け、睨みつけながら言った
マリア・イアハート「貴様···ならば頼様もその『穢れた女』になるぞ?発言を慎めマルティナ」
マルティナ・バートン「うるさいわね···頼様はもういらっしゃらないのに何時まで『忠臣』してるわけ?」
マリア・イアハート「何だと···?貴様···誰のおかげでコロンビアから無傷でカナダまで行けたと思っている!?」
  マリアとマルティナの一触即発の空気が漂う中、二人の間に斎王が割って入り、仲裁を始める
斎王幽羅「やめて2人とも!敵が内部に入り込んだ事実がマズイんだ、まずそっちの処理から始めなきゃ!」
マルティナ・バートン「黙れ!汚らしい男め···私にその気色の悪い目線を向けるな」
マリア・イアハート「貴様···ッ!この方を誰だと思ってる···!頼様の孫である幽羅様だぞ!!?」
マルティナ・バートン「そんな虚言誰が信じる!?証拠もないのに信じようがない、そうでしょ?皆!」
  すると周りにいた姫騎士達はぽつりぽつりと、マルティナの意見に賛同し
  遂には出ていけコールが始まってしまう。しかしここで斎王はある物をマルティナの前に出す
マルティナ・バートン「錆だらけの···リボルバー···?何だこれは、こんな汚い物を見せて何とかしようと?」
  待ってくださいマルティナ様!それって···頼様が大事になさってた『お方』では?
  マルティナとマリアが驚き、斎王の持っていたリボルバーをマルティナが手に取り、グリップ部分を見ると
  マルティナは小さく呟いた
マルティナ・バートン「『貴方が私を愛する様に、私は貴方を愛している』···間違いない··· ··· ···『ジョン様』だ···」
  姫騎士達がそれを聞くと一斉に斎王の前に集合し、膝をつき『おかえりなさいませ、幽羅様!』と言葉を発する
  呆然としていたマルティナも我に返り、慌てて膝をつき跪く
マルティナ・バートン「ゆ、幽羅様···今までの無礼並びに暴言の数々をどうかお許しください!まさか本当に幽羅様だとは思わず···!」
斎王幽羅「マルティナさんはすぐ周りが見えなくなっちゃう所変わってないね。婆ちゃん心配してたよ?」
マルティナ・バートン「お···お恥ずかしい限りで···しかし、ジョン様をどこで···?」
斎王幽羅「まぁ色々···というかそれより!こいつの尋問は誰かしたの?してないなら早くやって!」
マルティナ・バートン「おい!身体検査をし、この男から情報を絞りだせ!」
  姫騎士達が男を連れていくと、鸞も姫騎士達と共にその場を去った
フェード「斎王、連れていかれた奴だが···私達が襲われた時に指揮をしていた。自信過剰な所があるが」
フェード「敵に捕まって『黙ってる』程馬鹿ではないはずだ」
斎王幽羅「つまり···『囮』?でも誰の?」
フェード「わからん···だがひとつだけ言えることは」
フェード「あいつを囮にした奴が侵入した可能性がでてきた。って事だ」
フェード「··· ··· ···詳しい話は人に聞かれない所でするぞ、この瞬間も聞かれている可能性もある」

〇ビルの裏
  同所 路地裏
チョ・ヨンス「もうバレちゃったか···流石アジア最強の殺し屋。『焦燥的な恋』だねぇ···というか」
チョ・ヨンス「初手の『火種作り』も失敗したし···まぁいいや。まだまだ火種は作れるし···」
チョ・ヨンス「今は奥手にならなきゃね···攻め立てるだけが『焦燥的な恋』じゃないもんね」
  to be continued··· ··· ···

次のエピソード:第72話 レッドスモーク

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