ABS

山本律磨

三話(脚本)

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山本律磨

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〇先住民の村
  翌日。
  と、いうよりもう昼過ぎ。
タケル「よく見ろエビス。ここが俺の国アシハラだ」
エビス「うむ、さすがそなたの国」
エビス「昼過ぎまでグーグー寝ておるのは、その方だけのようじゃな」
タケル「よせや~い!」
ドキ「どうじゃ!タケル大王のこの余裕(スルースキル)!」
エビス「そっちの援護射撃(フォロースキル)も、中々だな」
アシハラの民「おはようございます大王様」
タケル「オッス!」
アシハラの民「うちで獲れたアレにございます。どうぞ、お食べ下さい」
ドキ「このように民は皆、タケル様を慕っておる」
アシハラの童「タケルさまー!コレあげるー!私が作ったんだよー!」
タケル「おう!ありがとなー!」
タケル「後でおひたしにするぜ!」
アシハラの童「うん、どうせ食べると思った~」
ドキ「このように童達の人気者でもある」
アシハラの民「タケル様・・・今宵も私を食べ・・・」
ドキ「このように未亡人の人気も・・・」
エビス「もうよいわ」
エビス「お、あれは・・・」
アシハラの民「えっほ!えっほ!」
アシハラの民「そいや!そいや!」
エビス「あれは鉄ではないか」
ドキ「そうじゃ。斯様な小さな島国なのに、鉄を用いて田を耕しておる」
エビス「驚いた。かなりの文明国よな」
ドキ「この地の者達は、かつて野を駆け獣を狩り泥に塗れて生きていた」
ドキ「だが今は違うぞ。鉄と農耕で新たな御代を築く。これこそが人の王国アシハラなり!」
タケル「おめえも食うか?うめーぞ!」
エビス「大王、滅茶苦茶肉を貪っておるが」
ドキ「タケル様・・・」
エビス「・・・うん?」

〇モヤモヤ

〇先住民の村
アシハラの兵「チッ。神めがウロウロと」
アシハラの兵「いくら異国の神とて、タケル様は何を考えておいでなのか?」
アシハラの民「とっとと叩き出しゃいいんだ。ここは人間の国なんだからよ」
エビス「凄まじい殺気だの。お前達とこの国の神々の間に何があったのだ?」
ドキ「この地の神どもは我ら人間が知恵をつけて栄えることを拒んでおる。未来永劫、獣と同じように生きることを望んでいる」
エビス「あんな風にか?」
タケル「~♪」
ドキ「と・・・とにかく我らは神と戦っておる。新たな御代の到来を妨げるは神なのじゃ!」
アシハラの兵「ゆえに長老!我らはいかなる神も認めん!」
アシハラの兵「我等が信じる神はただひと柱!」
アシハラの民「タケル様のみ!」
エビス「なんだと?」
エビス「大王が・・・神?」
ドキ「それはうぬの預かり知らぬことじゃ!」
アシハラの民「大王様が肉に捉われている間にエビスよ!その命頂戴する!」
アシハラの兵「邪神は祓え!」
アシハラの兵「蛮神は清めよ!」
アシハラの民「エビスは殺せ!」
アシハラの民「うん?」

〇先住民の村
エビス「な、何だこの声は?」
エビス「空から響いてくる・・・」
ドキ「アメノトリフネ・・・!」
アシハラの民「タカマガハラ!」
アシハラの民「タカマガハラが攻めてきたぞおおおおッ!」

〇雲の上

〇飛空戦艦
スサノオ「アメノトリフネよ。猛り狂うはまだ早い」
スサノオ「さあ、攻め滅ぼしてくれようぞ」
スサノオ「虫けらどもめ」
  続く

次のエピソード:四話

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