吸血鬼との共存を頑張ろう

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14話 寝取った者勝ち(脚本)

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〇古いアパートの一室
  〜翌朝〜
赤城「いや〜しずくの血飲んだらすぐ回復したな」
赤城「みくるが買ってきた野菜の鍋も効果があった気がする」
赤城「しずくには一応感謝のLIMEしとくか」
赤城「・・・あれ、スマホがない」
赤城「まぁそのうち見つかるだろ」
赤城「昔からよく物失くすが、必ず戻ってくるもんな」
赤城「ん?戻ってくるって言い方おかしいか」
赤城「でも本当に元の位置に戻ってるんだよな」
赤城「制服とかタオルとか枕とか・・・」
赤城「何だこの違和感は」
  ガタンッ
赤城「!」
  シーン・・・
赤城「いや、気のせいか」
赤城「そろそろ出ないとまずいな」
赤城「あー仕事まだサボりたい」
  バタン
華城みくる(あ〜久しぶりの侵入緊張した!)
華城みくる(私に感謝してくれてたなんて嬉しいわ)
華城みくる(その感謝を無下にするようで申し訳ないけど)
華城みくる(シュウくんのスマホ借りていくわね♡)

〇本屋
如月天音「アアアアア!!」
如月天音「ヴァンkissの最新話でヒロイン寝取られてるーッ!!」
如月天音「不意打ちNTRはないって!!」
如月天音「これだから物語はだらだら引き伸ばすとろくなことにならない!!」
如月天音「まるで人生みたい!!」
同僚「天音さん、本屋で本の愚痴言うのやめて下さい・・・」
如月天音「あっごめんごめん笑」
同僚「顔が良くなかったら今頃クビですよ?」
如月天音「なら顔が良いから一生働けるね☆」
同僚「顔ぶん殴りてぇ・・・」
如月天音「じゃ棚整理してくるねー」

〇本屋
如月天音「NTRのせいかヴァンkissの売り行き悪いなー」
如月天音「先頭に大量に並べちゃお」
如月天音「おすすめ!とかいうありきたりなPOPより」
如月天音「僕の自撮りブロマイド添付すれば」
如月天音「速攻売り切れる自信あるんだけどなー」
花園清香「そこの漫画取ってもいいですか?」
如月天音「あっすみません今退けますね」
如月天音(よっしゃあ早速読者GET!)
如月天音(・・・ってこの美人は)
如月天音「清香さん!?」
花園清香「え、あっ」
花園清香「人違いじゃないかしら!?」
  タタタッ
如月天音「待って!」
如月天音「その漫画NTRあるよ!」
  ピタッ
花園清香「・・・天音くん」
花園清香「何バラしてくれてるの!?!?」
如月天音「いやぁ清香さん絶対純愛好きだから」
如月天音「死なないように警告した方がいいかと」
花園清香「確かにNTR断固拒否派だけれど!」
花園清香「本の内容バラすのは本屋失格じゃないかしら!?」
如月天音「ごめんつい・・・」
花園清香「・・・・・・」
花園清香「私もごめんなさい」
如月天音「え?」
花園清香「こないだは強く当たりすぎたわ」
花園清香「首大丈夫だった?」
如月天音「そんなの全然大丈夫だよ!」
如月天音(吸血鬼だからすぐ回復するし!)
花園清香「LIMEをブロックせず既読無視してたのはね」
花園清香「あなたに筋肉を褒められたことを」
花園清香「嘘だと認めたくない自分がいたからなの・・・」
如月天音「いや筋肉は本当だよ!?」
如月天音「身体目的の時は筋肉じゃなくて」
如月天音「直球で胸褒めるもん!」
花園清香「ほんと!?なら良かったわ〜!」
  ※ツッコミ不在
如月天音「休憩は言い間違えだったんだ」
如月天音「本当は大事な秘密を言おうとしたんだけど」
如月天音「ごめん、勇気が出なくて」
花園清香「そうだったのね・・・」
花園清香「言いたくないことは無理に言わなくていいのよ」
花園清香「私も合コンで筋肉のこと隠してきたし」
花園清香「このTL漫画も毎月こっそり買ってるの」
花園清香「天音くんにはバレちゃったけど笑」
如月天音「えっ50巻全部持ってるの!?」
花園清香「えぇ、グッズも同人誌も持ってるわ!」
花園清香「実際に吸血鬼と仲良くなってみたいのは」
花園清香「この漫画の影響もあるわね!」
如月天音(やっぱり漫画の力って凄い!)
如月天音「僕もこの漫画好きなんだ!」
花園清香「わあっ仲間がいて嬉しい!」
花園清香「ラリアット食らわせておいてなんだけど」
花園清香「また仲良くしてもいいかしら・・・?」
如月天音「勿論だよ!」
如月天音「良かったぁ、ずっと仲直りしたかったんだ」
花園清香「ふふ、そんなに私がいいの?」
如月天音「うん、だって君になら」
如月天音「吸血鬼だって言えそうな気がするから」
花園清香「へっ、吸血鬼?」
如月天音「・・・・・・」
如月天音(やらかしたあああ!!)
如月天音(えっ僕めっちゃ馬鹿じゃん!?)
如月天音(赤城くん見て馬鹿だなぁと思ってたけど)
如月天音(そっか、気になる人の前だと)
如月天音(勝手に馬鹿になっちゃうものなんだ・・・)
如月天音「もう誤魔化しようがないから言うね」
如月天音「実は僕吸血鬼なんだ」
如月天音「引くでしょ!?そりゃあ引くよねぇ!?」
花園清香「きゅ、きゅっ、吸血鬼って・・・」
花園清香「めちゃくちゃ優しいのね!!」
  (手を握る)
如月天音「おわっ!?」
花園清香「人間に気を遣って黙っててくれたの!?」
花園清香「何それ、何それ・・・」
花園清香「もはや鬼じゃなくて」
花園清香「天使じゃない!!」
如月天音「せ、清香さん・・・」
如月天音(諦めず生き延びてると)
如月天音(こんなに幸せなことが待ってるんだなぁ・・・)
花園清香「教えてくれてありがとう」
如月天音「こちらこそ褒めてくれてありがとう」
如月天音「僕もう人を気にして自分を隠すのはやめるよ」
如月天音「清香さん、伝えたいことがあるんだ」
花園清香「奇遇ね、私もよ」
花園清香「そうと決まれば今夜」
花園清香「本気の合コンをしましょう!」
如月天音「うん!普通の合コンとは比べ物にならないほど」
如月天音「激熱な合コンを・・・!」
同僚「本屋で何やってんだあいつら・・・」

〇大衆居酒屋
花園清香「私の特技は筋トレよ」
花園清香「全日本怪力コンテストで優勝したことがあるわ」
如月天音「すごーい!」
如月天音「僕の特技はモテることかな」
如月天音「一年で365人と付き合ったことあるよ」
花園清香「カッコイイ〜!」
如月天音「まぁ吸血鬼って理由で全員から振られたけどね!!」
花園清香「可哀想!!」
花園清香「私が吸血鬼って理由で振ることはまずないわ!」
如月天音「最高!!」
如月天音「でも付き合ったら専属契約を結んで」
如月天音「一生僕に血を吸われることになるよ・・・?」
花園清香「喜んで吸ってもらうわ!」
如月天音「素晴らしい!!」
花園清香「天音くんにとっての血は」
花園清香「私にとってのプロテインと同じだものね!」
如月天音「その喩えはよく分からないけど・・・」
如月天音「なんとなく分かった!」
花園清香「ちなみに好みのタイプは」
花園清香「力を褒めてくれれば何でもOKよ!」
花園清香「イケメンなら尚良し!」
如月天音「僕イケメンだよ☆」
花園清香「わ〜い!」
如月天音「僕は吸血鬼を受け入れてくれれば十分!」
如月天音「巨乳なら尚良し!」
花園清香「私巨乳よ☆」
如月天音「やった〜!」
如月天音「契約(カップリング)」
花園清香「成立(コングラッチュレーション)!!」
  ガシッ
  (固い握手)
店員「居酒屋で何やってんだあいつら・・・」
店員「いや居酒屋だからいいのか・・・?」

〇教室
影野夜月「あー全然駄目だぁ」
影野夜月(良い子そうな血フレほど高額だし)
影野夜月(邪魔な広告バーついてて)
影野夜月(何度もエロ漫画のページに飛ばされる)
影野夜月(もう諦めてエロ漫画読もうかな・・・)
佐藤塩子「気難しい顔して何読んでるの〜?」
影野夜月「えっあっエロ漫画じゃないです!!」
影野夜月「決してエロ漫画じゃないですから!!」
佐藤塩子「アッハハ自分からバラしてんじゃんw」
取り巻き「まるで塩子ちゃんみたいだねw」
佐藤塩子「それなw」
佐藤塩子「今何つった?」
取り巻き「いや何も?」
佐藤塩子「夜月くん、エロ漫画見るくらい暇なら」
佐藤塩子「今週末私たちとクレープ食べに行かない?」
影野夜月「えっいいんですか!?」
佐藤塩子「勿論、だってうちら友達じゃん」
影野夜月「と、友達・・・!!」
影野夜月「ありがたき幸せです!!」
佐藤塩子「おもしれー男すぎるってw」
影野夜月「じゃあ友達の藍原さんも誘っていいですか?」
佐藤塩子「あーあいつは却下」
佐藤塩子「夜月くんと二人きりがいいな♡」
取り巻き「あっうちら居ないことにされるんだ・・・」
影野夜月「えっそれってデートじゃ!?」
佐藤塩子「デートだったらどうする?」
影野夜月「デート、デートか・・・」
影野夜月(めちゃくちゃしてみたいけど)
影野夜月(僕は血フレが欲しいだけで、モテたいわけじゃないし)
影野夜月(血フレ探しに忙しくて、恋にうつつを抜かしてる場合じゃないし)
影野夜月「友達じゃないなら遠慮しておきます・・・」
佐藤塩子「えっ友達!!友達だから!!」
影野夜月「男女の友情は成立しないってエロ漫画に描いてあったので・・・」
佐藤塩子「友達になったら何でもしてあげるから!!」
影野夜月「エロ漫画の導入ですか・・・?」
佐藤塩子「私何でもしてあげる系の友達だから!!」
影野夜月(ハッ、ならいっそこの人と契約を結べばいいのでは!?)
影野夜月(何でもって言った以上断れないだろうし)
影野夜月(今の僕、勝ち確定だ!)
影野夜月「分かりました、友達になりましょう」
影野夜月「後悔しても知りませんよ、ふふ・・・」
佐藤塩子「ひえぇ!?」
佐藤塩子「私、一体どうなっちゃうの〜!?」
取り巻き「ビッチがヒロインぶるな」

〇住宅街の道
影野夜月「で、承諾したは良いものの」
影野夜月「友達と遊ぶなんて幼稚園の砂場以来で」
影野夜月「遊ぶって何でしょう・・・」
影野夜月「どんな顔でクレープ食べればいいんでしょう・・・」
影野夜月「って聞いてます藍原さん?」
藍原しずく(あれからみくるさん見かけないけど)
藍原しずく(シュウさんのこと諦めたのかな)
藍原しずく(いや、あの人はしつこそう)
藍原しずく(幼馴染で何だかんだ距離近いし)
藍原しずく(何でもしてあげるって言えば)
藍原しずく(シュウさんすぐ揺らぐし)
藍原しずく(復縁する可能性は十分ある)
藍原しずく(復縁しても別に構わないけど)
藍原しずく(パートナーの座は譲りたくない)
藍原しずく(・・・やっぱ復縁もやだ)
影野夜月「全然人の話聞いてないじゃないですか!!」
影野夜月「僕が友達じゃなくなってもいいんですか!?」
藍原しずく「そもそも友達じゃないよ」
影野夜月「えぇ冷酷・・・」
影野夜月「でもいいですよ、そっちがその気なら」
影野夜月「僕佐藤さんのこと奪うので」
影野夜月「藍原さんが一人ぼっちになるだけです」
藍原しずく「いるよ友達」
影野夜月「え、誰ですか?」
藍原しずく「シュウさん」
影野夜月「本当に誰ですか・・・?」
  ♪ピロン
藍原しずく「あ、噂をすればシュウさんからLIME」
藍原しずく「風邪そろそろ治ったかな」
藍原しずく「って、なんで動画?」
藍原しずく「そんなに元気な姿見せたいのかな」
  ポチッ

〇小さい倉庫
華城みくる「イエ〜イしずくちゃん見てる?」
華城みくる「今からしずくちゃんの大事な友達を・・・」
華城みくる「アレしてアレしちゃいま〜す♡」
赤城らしき人「んー!!んーっ!!」
  (顔に袋を被せて縛られている)
華城みくる「あ〜んもう暴れないの」
華城みくる「あんな子供とは比べ物にならないくらい」
華城みくる「良い思いさせてあげるから♡」
華城みくる「んっ♡あっ・・・♡」
  (自主規制)

〇住宅街の道
藍原しずく「・・・・・・」
影野夜月「藍原さんの友達ってNTR好きなんですか?」
藍原しずく「大嫌い」
  バキッ
  (スマホをへし折る)
影野夜月「藍原さん!?」
藍原しずく「あ、ついスマホ壊しちゃった」
藍原しずく「代わりにタクシー呼んで」
藍原しずく「あとこの動画の窓に映り込んでる看板の」
藍原しずく「“夕焼け病院”の場所調べて」
影野夜月「えーでも僕友達じゃないですし・・・」
藍原しずく「友達ってことにしてあげるから、早く」
影野夜月「適当!!」

〇住宅街の道
影野夜月「風の速さですっ飛んでいっちゃった」
影野夜月「そんなに友達のことが大事なんだ」
影野夜月「いいなぁ、僕も本当は血とか関係なく」
影野夜月「ただ大事にできる存在が欲しい・・・」
赤城「おい、何道路の真ん中で天仰いでるんだ」
影野夜月「あ、赤城さん」
影野夜月「赤城さんは友達っています?」
赤城「不躾だな」
赤城「いるに決まってるだろ」
影野夜月「嘘つかないで下さい」
赤城「お前俺のこと舐め過ぎだぞ!!」
赤城「しずくとかな、ちゃんと友達だ」
影野夜月「いやいやそれは有り得ないですよ笑」
影野夜月「ストーカーの思い込みって怖いですねぇ」
影野夜月「藍原さん可哀想に・・・」
赤城「俺は自分が可哀想でならない」
赤城「そういやしずくどこ行った?」
赤城「いつも一緒に帰ってるだろ」
影野夜月「あぁさっき友達?を助ける為にどっか行きました」
赤城「友達?あいつにいるわけないだろ」
影野夜月「いるってドヤ顔してましたよ」
赤城「それ絶対俺のことだろ」
影野夜月「ちっがいますよ自意識過剰だな笑」
影野夜月「だって名前がシュウ・・・」
赤城「それ俺の本名だバカ!!」
影野夜月「知りませんよそんなの!!」
影野夜月「あれ?おかしいな」
影野夜月「赤城さんは動画の中で女の人に」
影野夜月「監禁されて寝取られていたはずなのに・・・」
影野夜月「そこから逃げてきたってことですか?」
赤城「何とち狂ったこと言ってるんだ」
赤城「俺は今仕事から帰ってきたところだ」
影野夜月「寝取られを隠してるわけじゃないですよね?」
赤城「寝取られを隠すって何だ」
赤城「てか俺寝取られる側なのか?」
赤城「受け身なのか?」
影野夜月「そんなのはどっちだっていいんですけど」
影野夜月「まずいです、藍原さん騙されて」
影野夜月「偽シュウさんを寝取り返しに行ってます!」
赤城「何で止めなかったんだバカ!!」
影野夜月「止めたら赤城さんの寝取られが完了しちゃうじゃないですか!!」
赤城「それはそれでいい!!」
影野夜月「本当にそういうところですよ!?」
赤城「こんな悪趣味なことやるのはあのバカ女しかいない」
赤城「夜月、タクシー呼んでくれ」
影野夜月「なんで僕ばっかり!!」
赤城「しずく、どうか無事でいてくれ・・・!」
  つづく🍅

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