掟破りのヒーロー

夏目心 KOKORONATSUME

最終章1 指揮官として(脚本)

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〇近未来の会議室
  神楽坂達が基地を奪還し、剛田を警察に引き渡してから数日が経ったある日。
総監「それで、何でまたこんな物を私に?」
神楽坂裕也「基地の建て直しをしてる最中にずっと考えてた事です・・・私はガードの隊長として相応しく無いのでは無いかと・・・」
神楽坂裕也「現に、日高紅炎を雇い、チームの輪を乱させたり、悪い奴に利用されて権利書が奪われてしまうと言う最悪の事態にまで」
神楽坂裕也「発展させてしまいました・・・建て直しが効いたから良かった物の、また私のミスで今回の様な事態に発展してしまったら・・・」
総監「なるほどな・・・その気持ちは分からなくも無いが、これを私に渡して、君の部下達は納得するのかい?」
神楽坂裕也「全ては私が招いた結果ですし、一度無くした信用は簡単には・・・」
総監「神楽坂君、君が歩いて来た道はそんな事では無駄にはならんよ・・・君の部下から聞いたよ?」
総監「金で権利書は買えても、信頼までは買えないとな・・・」
神楽坂裕也「総監・・・確かに言ったのは俺ですが・・・」
総監「神楽坂君、君は遊星君と言う少女を知っているか?」
神楽坂裕也「遊星?確か、女の子四人といつもつるんでて、特に、金髪で羽の生えた奴と仲良くしてるってあいつですか?」
総監「そうだ、彼女の努力は本物だ・・・大きな力に頼らず、自分の力だけで赤巫女に勝つと言う夢の元に努力を重ねている・・・」
総監「彼女はそんな努力を重ねて、自分だけの四天王を無意識に作り上げた・・・それも財力に頼らずにだ・・・神楽坂君、」
総監「それは君とて同じだ・・・失敗したらやり直せ・・・遊星君も君も、そうして初めて強くなって行くんだ・・・」
総監「何より、今君が辞めるなんて事になったら、君の部下達は納得しないだろうし、私は君こそが、ガードの隊長に相応しいと」
総監「思っているよ・・・」
神楽坂裕也「・・・・・・」
神楽坂裕也「分かりました・・・紅炎を利用した女二人の事もありますし、一度戻って、その後の事は私が決めます・・・」
総監「あぁ、それならこの辞表も必要無いな・・・」
神楽坂裕也「お騒がせして申し訳ありませんでした・・・失礼致します・・・」

〇秘密基地のモニタールーム
神楽坂裕也「・・・・・・」
藤堂マルコ「なぁ、このデータってどこに保存してあったんだ?」
豊田レイジ「いや、俺だって分からねぇよ・・・なぁ来須、こっちのデータ纏めてくれるか?」
来須翔吾「おい待てって!俺にもやる事ってもんがあるんだからさ!椿、頼んだ奴はできた?」
椿遥「ちょっと待ってよ!こっちも対応しないといけない案件があるんだからさぁ!」
天上院聖奈「ちょっと皆落ち着きなさいよ!気持ちは分かるけど、物事は落ち着いて対処しなさい!」
来須翔吾「そ、そうは言いますけどね・・・」
神楽坂裕也「ぷっ!くく!ははは!!」
天上院聖奈「あ、あれ?隊長?戻ってたんですが!?」
椿遥「どうしたんですか隊長!?そんなケラケラ笑って・・・」
神楽坂裕也「あぁ悪い悪い!纏まりの無いお前ら見てたら、一人でウジウジ考えた自分が馬鹿らしく思えちまって!」
藤堂マルコ「えぇ、そりゃ無いでしょ隊長!」
豊田レイジ「俺達だって真剣にやろうとしてて・・・」
神楽坂裕也「全く・・・大の大人が揃いも揃って・・・」
天上院聖奈「隊長、改めて指示を求めます・・・やっぱり神楽坂隊長がいないと・・・」
神楽坂裕也「あぁ分かった・・・取り合えず状況を良く見せてくれ・・・」
天上院聖奈「はい!」
神楽坂裕也「・・・なるほどな・・・良し!」
神楽坂裕也「藤堂!お前は戦闘機で空から街を調べてくれ!天上院は豊田と一緒に車で下から調査だ・・・現地指揮は任せる!」
藤堂マルコ「・・・!はい!」
天上院聖奈「分かりました、直ぐ準備します!」
神楽坂裕也「来須はこの辺のサンプルのデータを纏めてくれ・・・椿、今やってる案件が終わったらこのデータを保存してくれ・・・」
来須翔吾「了解!」
椿遥「任せて下さい!」
豊田レイジ「副隊長、準備できました!」
天上院聖奈「分かったわ・・・では隊長、行って来ます・・・」
神楽坂裕也「あぁ、頼む・・・」
神楽坂裕也「(人は過ちを経験し、その痛みを知って前に進む。今俺がこうしてここにいるのは、俺が前へ進んだ結果なんだろうな。)」
神楽坂裕也「(これから俺が進む先で、俺の力を宛てにしてくれる奴がいるってんなら、俺はここで立ち止まってる場合じゃ無いな。)」
神楽坂裕也「(問題は山積みだが、俺はこれからも、俺のできる事をやって行くだけだな。)」

次のエピソード:最終章2 気の向くままに

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