掟破りのヒーロー

夏目心 KOKORONATSUME

第五章1 新しい指揮官(脚本)

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〇秘密基地のモニタールーム
椿遥「はい!こちらガードです!本日はどの様なご要件で・・・」
椿遥「え?あの、何を言ってるんですか?何かの間違いですよね?」
神楽坂裕也「椿?何かあったのか?」
椿遥「何の冗談ですか?あなたがガード施設の権利書を買い取ったって・・・」
神楽坂裕也「は、はぁ!?」
神楽坂裕也「おい椿!その電話変わってくれ!」
椿遥「え?あ、はい!」
神楽坂裕也「一体どう言う事だ?もしもし、私がガード隊長の神楽坂です・・・あなた様は?」
通信機「おぉ!あんたが指揮官か!俺はな、最近変な格好をした女二人と礼儀のなってねぇガキからガード基地の権利書を買ったんだ!」
通信機「調べて見たら本物だったから俺が買い取ってやった!ガードと言ったら色んな兵器を取り扱ってるだろ?怪獣やゴーストとかの」
通信機「得体の知れない化け物を倒す為にも、俺が色々とやって見ようと思うんだ!これからそっち行くから待ってろよ!」
神楽坂裕也「ま、待って下さい!その権利書は盗まれた物なんです!だから!」
神楽坂裕也「くそ、切られたか・・・」
椿遥「あの、隊長、これって・・・」
神楽坂裕也「あぁ、変な格好の女ってのは分からんが、礼儀知らずのガキってのは紅炎で間違いねぇ・・・あの野郎とんでもねぇ事」
神楽坂裕也「してくれたな・・・」
  数分後。
剛田剛「へぇ!ここが今日から俺の管理する施設になるのか!こうして見ると立派なもんだな!」
神楽坂裕也「ようこそガードへ・・・あなた様が・・・」
剛田剛「おぉ!お前が隊長か!俺は剛田剛!剛田商事の社長をやってるんだ!」
神楽坂裕也「そ、そうですか・・・(あの野郎、寄りに寄ってブラック企業の社長に!)」
剛田剛「そうだな・・・取り合えず権利書は見せよう・・・偽物と疑われても仕方無いからな・・・」
神楽坂裕也「こいつは・・・!間違い無くガードの権利書です・・・大変失礼ですが、その権利書を返して頂く事は・・・」
剛田剛「おい、こっちは100億の大金を払って買ったんだ!何で態々お前らに返さなきゃならないんだ?」
神楽坂裕也「まぁ、そうですよね・・・」
剛田剛「そんな事より早く案内しろ!職員はお前一人じゃ無いだろ?」
神楽坂裕也「分かりました、ご案内させて頂きます・・・」
  神楽坂は剛田を施設内に案内し、整備所、格納庫等を見てもらった後、司令室に皆を集める。
剛田剛「ほぅ!お前らがガードの隊員に選ばれた精鋭共か!俺は今日からお前ら全員の上官になる、剛田剛だ!」
藤堂マルコ「おいおい、あんなのが上官とかふざけてるのか?」
豊田レイジ「俺が聞きたいよ・・・て言うか、剛田って確か・・・」
来須翔吾「あぁ、剛田剛、剛田商事の社長で、金の為なら社員の安全も顧みないヤバい奴だよ・・・社員の面々は休みも無くて給料も易い・・・」
来須翔吾「そんなヤバい思考もあってか、稼ぎはそれなりにあるとかどうとか・・・」
剛田剛「そこ!何をヒソヒソ話してる!!」
豊田レイジ「え!あぁ!すみません!」
剛田剛「たく・・・」
剛田剛「ん?」
椿遥「え?あの、私の顔に何か・・・」
剛田剛「へぇ、ガードにはこんなに可愛い女の子がいるんだな・・・」
椿遥「はい?」
剛田剛「上官命令だ!今日の夜、俺の部屋に来い!」
椿遥「えぇ、そんないきなり言われても!!」
天上院聖奈「ちょっと剛田さん!隊員が嫌がる事を強制する事は指揮官として見過ごせません!」
剛田剛「何だ文句あるのか?お前も女か、ならお前もこいつと一緒に来い!命令だからな!」
天上院聖奈「その命令は聞けません!」
神楽坂裕也「剛田さん、確かに権利書はあなたの物ですが、他者への対応は考えて頂かないと・・・」
剛田剛「知らないのか?権利書を持ってる俺はお前らより立場は上で、誰も俺には逆らえねぇ!俺の命令は絶対だ!」
剛田剛「でも、そうだな・・・折角ガードが俺の物になったんだ・・・色々と面白くできそうだな・・・」
剛田剛「おい、ここの隊長は神楽坂で間違い無いか?」
神楽坂裕也「・・・?はい、そうですが・・・」
剛田剛「そうか・・・」
剛田剛「良し!俺からの命令だ!お前は今日で降格して隊員に戻す!」
神楽坂裕也「・・・・・・!?」
藤堂マルコ「んな!?おいおっさん!幾ら権利書を買ったからってそんな勝手な事!!」
剛田剛「どうもこいつじゃ隊長としてはやれそうに見えないからな・・・俺が指揮した方が絶対良い!」
豊田レイジ「ふざけないで下さい!俺達は神楽坂隊長だからこそチームとして成り立ってるんです!それをいきなり変えろだなんて!!」
剛田剛「タカが一人立場が変わった位で何を騒ぐ必要があるんだ?指揮官なんて誰でもできる簡単な仕事だろう?」
剛田剛「取り合えず先ずはチームを1から強化しないとだな!この施設のプラントに、核兵器やプラズマ兵器の開発を命じる!」
来須翔吾「ま、待って下さい!核にプラズマって、幾ら何でも横暴過ぎます!ガードは市民を守る為の組織で、戦争をする組織じゃありません!」
剛田剛「俺がやれと言ってるんだから大人しくやれ!その市民を守る為にもその位の武器が無けりゃ始まらないだろ!?」
剛田剛「それともなんだ?お前らは怪獣やゴーストを相手に、態々殺される為に出向くって言うのか?」
来須翔吾「・・・!!俺はそんな気持ちでガードに入った訳じゃ無いし、あなたに従う義務は無い!神楽坂さんの下でやれないなら、」
来須翔吾「俺はガードを辞める!」
剛田剛「良いだろう!俺の言う事を聞かない役立たずは今直ぐ出て行け!」
神楽坂裕也「ま、待て皆!一旦落ち着いてくれ!それと勝手に辞めるな!」
来須翔吾「た、隊長!?」
神楽坂裕也「落ち着け、落ち着くんだ・・・」
神楽坂裕也「分かりました、隊長は辞めます・・・後の事は、全てあなたに委託します・・・」
剛田剛「何だ聞き分けが良いじゃ無いか・・・俺の手足として、確りやるんだぞ?」
神楽坂裕也「はい、全力を尽くします・・・」
藤堂マルコ「隊長!本気で言ってるんですか!?」
天上院聖奈「そうですよ!隊長がいないと私達は!」
神楽坂裕也「良いから落ち着け!何度も言わせるな!!」
天上院聖奈「・・・!?は、はい・・・」
神楽坂裕也「そうだ、それで良い・・・」
神楽坂裕也「・・・改めて剛田さん・・・命令を・・・」
剛田剛「良し!それじゃあ早速核兵器とプラズマ兵器を作れ!完成したら直ぐに怪獣やゴーストにぶち込むんだ!」
  権利書を買い取った剛田剛の要望により神楽坂は隊長を辞めさせられる。強い武器の作成や、夜に女性が相手をする等、
  今のガードには反論すらも許されなかった。

次のエピソード:第五章2 戦艦デウス号

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