掟破りのヒーロー

夏目心 KOKORONATSUME

第四章3 敗北(脚本)

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〇宇宙船の部屋
  紅炎が姿を消してから直ぐ、神楽坂は自室に戻ったのだが、
天上院聖奈「け、権利書が無い!?」
神楽坂裕也「あぁ、ロックは厳重にして掛けてたんだが、綺麗サッパリ無くなってたわ・・・」
天上院聖奈「そ、そんな!それじゃあガードは・・・」
神楽坂裕也「皆目検討が付かん・・・しかしまぁ、今度ばかりは見事にやられたぜ・・・誰かが紅炎を誑かして、俺達を撹乱して」
神楽坂裕也「権利書を盗む・・・レーダーに引っ掛からないとなれば、相手は相当の手練れって事だ・・・俺がもっと早く気付いていれば、」
神楽坂裕也「未然に防げてた話だな・・・」
天上院聖奈「た、隊長!何事にもできるできないはあります!」
神楽坂裕也「分かってるさ・・・でも、今度ばかりは悔やんでも悔やみ切れねぇ・・・」

〇秘密基地のモニタールーム
藤堂マルコ「くそ!くそ!!くそ〜!!!」
椿遥「藤堂さん落ち着いて下さい!」
藤堂マルコ「これが落ち着いてられるかってんだ!あのクソ馬鹿野郎に権利書を盗まれたんだぜ!折角皆で築き上げた道だってのに!」
藤堂マルコ「俺達はこれからどうなっちまうんだよ!!」
豊田レイジ「・・・・・・」
豊田レイジ「おい、来須何してるんだ?」
来須翔吾「一応、武器やマシンの整備・・・今何かして無いと落ち着かなくて・・・」
豊田レイジ「そっか・・・俺達、頑張ってるんだよな・・・」
来須翔吾「そりゃ頑張ってるさ・・・」
神楽坂裕也「お前ら、今戻った・・・」
椿遥「隊長!副隊長!」
天上院聖奈「あれから、紅炎君とは通信できた?」
椿遥「それが、通信機は置いてっちゃった見たいで・・・」
天上院聖奈「そう、これで完全に行方不明と言う訳ね・・・」
神楽坂裕也「椿、皆を集めてくれないか?話さなきゃならねぇ事がある・・・」
椿遥「あ!分かりました!」
  神楽坂の呼び掛けの下、メンバーは集まった。
神楽坂裕也「皆聞いてくれ・・・皆も知っての通り紅炎が何者かと一緒に権利書を盗み出した・・・そのせいで上層部は愚かどこの部署も」
神楽坂裕也「大変ご立腹だ・・・元はと言えば俺が紅炎を雇った為に起こった事だ・・・全責任は俺にあるが、俺がどうこうすれば」
神楽坂裕也「良い問題でもねぇ・・・」
藤堂マルコ「待って下さい隊長!隊長の責任じゃありません!悪いのは全部!」
神楽坂裕也「あぁ、言いたい事は分かる・・・でもこうなったからには何がどうなっても文句の言い様が無いがこれだけは言わせてくれ・・・」
神楽坂裕也「これから何がどうなっても、お前達は俺が守る!ガードの隊長として、一人の大人としてな!」
藤堂マルコ「隊長・・・」
神楽坂裕也「その為にも、今はできる事をやる・・・皆宜しく頼むぜ・・・」
藤堂マルコ「・・・・・・」
豊田レイジ「はい!!」

〇黒
日高紅炎「あははは!ここからあいつらの事拝めるとは聞いてたが、タカが紙切れ一枚盗まれただけであんなにショゲててダッセェ!」
日高紅炎「もう笑いが止まらないぜ!あいつらの苦しむ顔が最高だぜ!」
イナリコ「紅炎君、あれからどこに権利書を売るか決めた?」
日高紅炎「あ!イナリコちゃん!」
日高紅炎「その事だけどさぁ、権利書ってどこで売れば良いの?どうせ買ってくれるならできるだけ高く売りたいし・・・」
カイラ「だったら良い場所があるわ・・・」
日高紅炎「カイラちゃん?」
カイラ「売上の為ならどんな事でもするブラック企業を見つけたの・・・そこへ権利書を売ったらどうかしら?」
日高紅炎「へぇ!金の為なら何でもするのか!良し!早速行って見ようぜ!」
  それから紅炎達は、カイラの話したブラック企業にガードの基地の権利書を売り渡した。そのブラック企業は彼らに対して
  100億円を支払い、紅炎はこれ以上は無い程喜ぶのだった。

次のエピソード:第五章1 新しい指揮官

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