掟破りのヒーロー

夏目心 KOKORONATSUME

第四章2 権利書(脚本)

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夏目心 KOKORONATSUME

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〇宇宙船の部屋
  その日の夜。
イナリコ「さて、そろそろやり時ね!」
日高紅炎「でもよぉ、権利書なんてこの基地のどこにあるってんだ?」
カイラ「決まってるでしょ?この基地で一番偉い人よ!心当たりあるでしょ?」
日高紅炎「この基地で一番偉い奴・・・あ、おっさんか・・・」
カイラ「そうね!あたし達も調べに調べたけど、権利書は隊長さんの部屋にあると見て良いわ!」
日高紅炎「マジか!!」
日高紅炎「って思ったんだけどさぁ、どうやっておっさんの部屋に入るんだよ?おっさんの部屋もガードが固いし・・・」
イナリコ「ふふふ!こう言う時こそ、私達が力を行使するのよ!」
戦闘員「どう?これでバッチリでしょ?」
日高紅炎「す、凄ぇ!一瞬で姿が変わった!」
戦闘員「紅炎君、作戦を伝えるから良く聞いてね・・・先ずはあたし達が基地内のシステムに忍び込んでガードの人達を撹乱するわ・・・」
戦闘員「隙ができたら隊長さんの部屋に侵入して権利書を盗み出して・・・電子ロックとかはあたし達が何とかするから!」
日高紅炎「よっしゃ任せろ!綺麗なお姉ちゃん達とのハーレム生活が俺を待ってるぜ!」

〇宇宙船の部屋
神楽坂裕也「はい、神楽坂ですが何か?」
通信機「神楽坂隊長、上層部からの呼び出しです・・・日高紅炎の件で話があると・・・」
神楽坂裕也「はぁ・・・ですが紅炎の処罰は既に決まりましたよね?チームの意見は満場一致してますし、一体何を・・・」
通信機「例の力の事で再度話したい事があるとの事です・・・至急上層部へとお越し下さい・・・」
神楽坂裕也「待って下さい・・・そもそもあなたはどこの担当で・・・」
神楽坂裕也「って、勝手に切るなよ・・・」
神楽坂裕也「紅炎の事は全部決まったってのに、今更何を話そうってんだ?」

〇宇宙船の部屋
日高紅炎「よっしゃ!おっさんが部屋から出た!今なら!」
戦闘員「慌てちゃ駄目よ紅炎君・・・私達の敵は隊長だけじゃ無いもの・・・」
日高紅炎「あ、そうか・・・」
戦闘員「次はこっちを制圧するわ!」

〇秘密基地のモニタールーム
椿遥「ふぅ・・・あと一息で終わるわね・・・」
天上院聖奈「お疲れ様遥、そっちはどう?」
椿遥「あ、副隊長!こちらは特に異常ありません!」
天上院聖奈「分かったわ・・・終わったら休憩忘れないでね・・・」
椿遥「はい!」
藤堂マルコ「副隊長!事件ですか!?」
天上院聖奈「ん?どうしたのよ?男共がそんなに慌てて・・・」
来須翔吾「え?副隊長から緊急の呼び出しだって聞いて俺ら速攻で戻って来たんですが・・・」
天上院聖奈「何の事?緊急の呼び出しって何よ?怪獣とかの反応は感知して無いのに・・・」
藤堂マルコ「え?じゃああの通信は・・・」
椿遥「ふ、副隊長大変です!何者かが基地のコンピューターに侵入しました!」
天上院聖奈「な、何ですって!?」
天上院聖奈「大至急ゲートキーパーを起動して侵入者を撃退して!来須君は侵入者の追跡して!」
来須翔吾「は、はい!」
豊田レイジ「副隊長大変です!部屋のドアが開きません!!」
天上院聖奈「えぇ!一体何が起こってると言うの!?」

〇近未来の会議室
神楽坂裕也「失礼致します、神楽坂裕也、ただいま出頭致しました・・・って、」
神楽坂裕也「えぇ、誰もいないじゃねぇか・・・何だったんださっきの呼び出し・・・」
神楽坂裕也「いや、そもそもさっきの通信、どこの誰かも名乗って無かったし・・・まさか・・・」
神楽坂裕也「え?な、何だ!?」
神楽坂裕也「って、司令室に行けば分かるか!」
神楽坂裕也「おい!何で閉まってるんだ!?おい!誰かいないか!」

〇秘密基地のモニタールーム
天上院聖奈「良い?マザーコンピューターへの侵入は何としてでも防ぐのよ!」
椿遥「了解!」
天上院聖奈「来須君!ハッカーの所在は掴めた!?」
来須翔吾「それがどう言う訳か分かりませんが、ハッカーはこの基地の中にいる見たいなんです・・・」
天上院聖奈「何ですって!?」
椿遥「そ、そんな!レーダーを掻い潜って侵入したと言うの!?」
来須翔吾「しかも、発信源は紅炎の部屋から何です・・・」
天上院聖奈「こ、紅炎君が!?でも、あいつがハッキングできる程の技量を持ってるとはとても・・・」
椿遥「・・・!副隊長!もしかしたら、第三者か何かが紅炎君に目を付けてたら!」
天上院聖奈「考えたくは無いけどその可能性は高いわ・・・この基地は何としてでも死守するのよ!」
藤堂マルコ「くそ!開け!開けってんだ!!」
豊田レイジ「駄目だ・・・電子ロック相手じゃ素手なんて通用しない!バーナーで焼き切るしか・・・」
豊田レイジ「ん?」
通信機「おい!俺だ!神楽坂だ!誰か聞こえねぇか!?」
豊田レイジ「た、隊長!?」
藤堂マルコ「隊長!無事ですか!?て言うか今どこに!?」
通信機「あぁ、まんまと嵌められたぜ・・・上層部からの呼び出しとか言われて会議室に来て見たら閉じ込められちまった・・・」
通信機「所で状況は?一体何がどうなってやがる!?」
豊田レイジ「あ、はい!今基地のコンピューターが何者かにハッキングされてます!そのせいか司令室の扉も開けられなくて!」
通信機「なるほどな・・・奴らの目的がハッキリしねぇ今言える事は、奴らに時間を与えるなって事だな・・・」
通信機「藤堂!豊田!司令室の扉をぶち破れ!何としてでもハッカーを捕まえるんだ!」
藤堂マルコ「・・・!はい!隊長の救出は!?」
通信機「俺の事は後回しだ!急げ!」
藤堂マルコ「了解!」
藤堂マルコ「豊田!バーナーを!」
豊田レイジ「分かった!」
藤堂マルコ「何者か知らねぇが、見つけ次第返り討ちにしてやるぜ・・・」

〇宇宙船の部屋
戦闘員「さぁ、着いたわ・・・」
日高紅炎「ここがおっさんの部屋か・・・俺の権利書はどこにあるかな・・・」
戦闘員「慌てないで、時間はまだあるから・・・」
戦闘員「見つけたわ!今ロックを外すから・・・」
戦闘員「開いたわ!」
日高紅炎「おっしゃ!どれどれ?」
日高紅炎「おぉ!これが権利書かぁ!!」
戦闘員「間違い無いわね!書き込みもハンコも本物よ!さぁ、早くここを出ましょう!」
戦闘員「えぇ!紅炎君、一緒に行きましょう!」
日高紅炎「あぁ!もう直ぐ俺のハーレムが!」
  権利書を盗み出し、女達と一緒に姿を消した紅炎。彼らが基地を脱出したタイミングで、基地へのハッキングは停止して、
  全ての扉のロックは解除された。

次のエピソード:第四章3 敗北

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