掟破りのヒーロー

夏目心 KOKORONATSUME

第四章1 クビ宣告(脚本)

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〇黒
イナリコ「ねぇ、あれからどんな感じか分かった?」
カイラ「ずっと観察して大体分かったわ・・・あいつはお金や自分に取って都合の良い物・・・何より女性に目が無いわ・・・」
イナリコ「やっぱり!?だったら作戦も立て易いわね!」
カイラ「えぇ!思う存分、あいつを利用しましょう!」

〇秘密基地のモニタールーム
日高紅炎「は、はぁ!?おっさん今何つったぁ!?」
神楽坂裕也「聞こえなかったか?上層部から許可は取ってある・・・お前をガードから永久追放する・・・」
日高紅炎「ふざけんな!!イザって時は俺がいないと満足に戦えねぇ雑魚の分際でよぉ!!」
天上院聖奈「残念だけどこれは決定事項よ・・・あなた自分が何をしたか忘れたの?」
日高紅炎「忘れてねぇよ!俺は今まで悪い奴らを片っ端から潰して来たんだ!クビになる理由なんて!」
神楽坂裕也「いやそっちじゃねぇから・・・」
日高紅炎「あん?」
天上院聖奈「この前の事忘れたの?怪獣を保護した時の怪獣に対する無断攻撃・・・チームメンバーへの暴行、隊長への殺害未遂・・・」
天上院聖奈「どれを取っても立派な反逆罪よ・・・これで無罪だなんて飛んだお笑いじゃ無い・・・」
天上院聖奈「皆身体を張って頑張ってるのに、あなたの動機は只悪い奴をやっつけるのが面白そう・・・そんなふざけた理由で入られても」
天上院聖奈「困るし、何よりこれまでのあなたの行動は目に余る物が沢山あるわ・・・そもそも常識が無さ過ぎる・・・」
日高紅炎「俺は俺のやりたい様にやってるだけだよ!それの何がいけないんだ?」
神楽坂裕也「その傍若無人な態度が皆の気に障ってるんだ・・・まぁ良く聞け・・・お前をクビにするのは決定だが、」
神楽坂裕也「お前はこれから科学班に引き渡す・・・」
日高紅炎「は?科学班?」
天上院聖奈「ずっと前から超化薬を飲んだ人の事を調べたいって話があってね・・・クビがてらあなたにはモルモットになってもらおうって」
天上院聖奈「話よ・・・」
日高紅炎「モルモットって・・・俺は実験動物じゃねぇよ!なぁ考え直せよ!これまで通り悪い奴は俺が潰してやるからさぁ!」
神楽坂裕也「残念だが、この前の怪獣保護の時のお前の行動であいつら全員お前に愛想尽かしてる・・・これ以上は俺でも庇い切れねぇ・・・」
神楽坂裕也「何がともあれ、明日の8時位には科学班の連中がお前を迎えに来る・・・それまで部屋で大人しくしてろ・・・」
日高紅炎「けっ!使えねぇおっさんだなぁ!」
天上院聖奈「隊長・・・良くあんなのスカウトしましたね・・・」
神楽坂裕也「言いたい事は分かる・・・俺は俺であいつに改心して欲しかったが、結局俺もその程度だったって話だ・・・」
神楽坂裕也「あいつらには、俺から謝って置くよ・・・」

〇宇宙船の部屋
日高紅炎「けっ!何が俺をクビにして科学班に引き渡すだ!やってらんねぇぜ!」
日高紅炎「誰が悪い奴やっつけてやったと思ってんだ!?それなのにイチャモンばっか付けやがって!もう何もかもやってらんねぇぜ!!」
日高紅炎「あ〜かったりぃ・・・何かこう、綺麗なお姉ちゃんが現れたり、大量の金が溢れたりして来ねぇかなぁ・・・」
日高紅炎「ん?何だこりゃ?」
カイラ「ハーイ!」
イナリコ「こんにちは!ヒーローさん!」
日高紅炎「え、えぇ!?何か良く分からないけど!綺麗なお姉ちゃん達来たぁ!!」
カイラ「始めまして!あたしはカイラよ!」
イナリコ「カイラの相棒のイナリコ、宜しくね!」
日高紅炎「宜しく宜しく!俺紅炎って言うんだ!」
カイラ「えぇ知ってるわ・・・あたし達はずっとあなたの事を見てたから・・・」
日高紅炎「え?そうなの!?お姉ちゃん達、天使か何か?」
イナリコ「う〜ん、天使かどうかと聞かれたらそうでも無いけど、そう言うのは気にしないで行きましょう・・・」
イナリコ「私達はあなたを幸せにする為に現れたのよ・・・」
日高紅炎「へ?幸せ?」
カイラ「そうね・・・例えば、あなたはお金がもらえたりしたら幾ら欲しい?」
日高紅炎「へ?そんなの決まってんじゃん・・・一生遊んで暮らせる程の金が欲しいし・・・」
カイラ「そうよね・・・ねぇ紅炎君、ここからが本題なんだけど、こんな話を知ってるかしら?」
日高紅炎「・・・?どんな話?」
カイラ「そうね・・・例えば、工場とか、不動産とか、何かしらの施設には権利書って物があるの・・・」
日高紅炎「権利書?」
イナリコ「その権利書は何とね・・・売ったら1億円以上のお金で買い取ってくれるのよ!」
日高紅炎「い、1億円以上!?そんなの知らなかった・・・」
カイラ「そこでなんだけど・・・紅炎君に対するガードの今後の対応、どんな感じなの?」
日高紅炎「あぁ、俺明日科学班の連中に引き渡されてクビなんだとよ・・・それでさっきまでムカついてたんだ・・・」
イナリコ「ねぇ、そしたらガードに復讐して見ない?」
日高紅炎「復讐?」
カイラ「そうよ!紅炎君、あなたは強い力を持ってる・・・あいつらが手放そうとしてる力がどれ程素晴らしいか見せ付けてやろうよ!」
カイラ「そんで持って権利書も頂いて、上手くすれば50億が手に入るのも夢じゃ無いかも!」
日高紅炎「・・・!何だか凄く面白そうな話じゃねぇか!おっさん達にはムカついてたんだんだよな!!」
日高紅炎「その話乗った!ガードの奴らを見返して、権利書ゲットで大儲けだ!!」
カイラ「おー!!」
イナリコ「頑張ろうね!紅炎君!」

次のエピソード:第四章2 権利書

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