〇通学路
神楽坂裕也「聞こえるか？ベストタイミングになるまで絶対動くなよ？」
通信機「分かってます、隊長、この役は副隊長である私が引き受けるべきなのに・・・」
神楽坂裕也「馬鹿言ってらぁ！隊員守るのも隊長の仕事だって！んじゃ、頼むぜ！」
天上院聖奈「はぁ・・・こうなると譲らないんだから・・・」
豊田レイジ「大丈夫ですよ副隊長！隊長は絶対、俺達が守ります！」
天上院聖奈「豊田君・・・」
藤堂マルコ「そうですよ・・・こう言う時の為に腕を磨いて来たんですから！」
天上院聖奈「・・・全く頼もしい限りね・・・」
来須翔吾「副隊長！隊長が仕掛けた発信機の反応が出ました！隊長に近付いてます！」
天上院聖奈「・・・！いよいよね！各自配置に付いて！一瞬の油断も許されないわ！」
豊田レイジ「はい！」
天上院聖奈「頼むわよ・・・皆・・・」
天上院聖奈「ん？」
通信機「副隊長、椿です、こちらでも動きは確認してます・・・」
天上院聖奈「遥・・・私達は大丈夫よ・・・絶対通り魔を捕まえるから・・・」
通信機「それもありますが・・・紅炎君の事なんですが・・・」
天上院聖奈「ん？紅炎君がどうかしたの？」
通信機「はい・・・私、彼の事不安に思うんです・・・子供の頃から我儘放題で親から絶縁されて・・・悪さばかりして」
通信機「いつか本当に取り返しが付かなくなったら、もうどうして良いか分からなくて・・・」
天上院聖奈「遥・・・あなたの言いたい事は分かるわ・・・でもね、私達は他人に対して助言したり教えたりする事はできても、」
天上院聖奈「その人の性格や心まで変える事はできないわ・・・それが人間と言う物だから・・・もし変える事ができるとしたら、」
天上院聖奈「神様かその位の力を持った人間よ・・・」
通信機「副隊長・・・分かりました、こちらでも引き続き警戒します！」
天上院聖奈「頼むわよ・・・」
天上院聖奈「あれ？そう言えば紅炎君、どこにいるのかしら？」
　　所変わって。
神楽坂裕也「さて、そろそろ出て来ても良い頃だが・・・」
神楽坂裕也「漸くお出ましか！」
カラス「一度ならず二度までも僕の攻撃を躱すとは・・・ますます殺し甲斐が出て来ましたね！今日こそ仕留めて見せますよ！」
神楽坂裕也「おうよ！俺を仕留めたってなったら有名になれるかもな！掛かって来な！」
カラス「ははは！逃がしませんよ！」
藤堂マルコ「餌が隊長に食い付いた・・・狙うなら今だな！」
豊田レイジ「藤堂、狙撃は頼んだ！俺は隊長を追う！」
藤堂マルコ「分かった！任せろ！」
藤堂マルコ「さてと・・・」
カラス「さて、どこへ逃げましたかね？見つけ出したらどう料理して上げましょうか・・・」
カラス「がふ!?」
藤堂マルコ「おい！今誰が攻撃した!?隊長の指示はまだ無いぞ！」
豊田レイジ「いや、俺じゃ無い！一体誰が・・・」
カラス「な、何なんだ一体・・・」
日高紅炎（変身）「ははは！やっぱだりぃ事して無いで、男ならガッツリ行かないとなぁ！」
カラス「な、何なんですかあなたは!?」
神楽坂裕也「あ、あの馬鹿何を勝手にって・・・」
神楽坂裕也「おい紅炎！」
日高紅炎（変身）「あ？何だよおっさん、こいつは俺がやるから邪魔すんな！」
神楽坂裕也「いや待て！お前どうやってその姿に!?」
日高紅炎（変身）「あん？俺がなりたいって思ったらこうなった・・・」
神楽坂裕也「え？て事は、なろうと思えばいつでもなれるって事か!?」
カラス「人を殴って置いて何をギャアギャア騒いでるんですか・・・そんなに僕をコケにして楽しいですか・・・」
カラス「良いでしょう・・・その喧嘩買いました・・・皆纏めてバラバラにしてやりますよ!!」
日高紅炎（変身）「あ、悪い悪い！俺テメェの刀が欲しくて殴ったんだ・・・だからその刀寄こせ！何でも斬れる刀ってカッコいいじゃん！」
カラス「誰があなたの様な訳の分からない奴に渡しますか！喰らえ！」
日高紅炎（変身）「あん？何でも斬れるんじゃ無かったのかよ？」
カラス「そ、そんな馬鹿な！僕が大金を積んで手に入れた刀が、こうも簡単に折れるだなんて!?」
日高紅炎（変身）「け！何だよ！飛んだ期待外れじゃねぇか！もう良い！こうなったらテメェでストレス発散だ!!」
神楽坂裕也「あぁ待て紅炎！そいつは殺すな！そいつは生け捕りにして警察に・・・」
神楽坂裕也「き、聞いちゃいねぇ・・・頼むからやり過ぎるなよ・・・」
　　それから、通り魔は紅炎に寄ってオーバーキルにされてしまい、警察に引き渡す際には病院送りにする事となってしまい、
　　強引な形でこの事件は解決した。