ミダス -黄金の呪い-

M.J

第二話(脚本)

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〇ピラミッド
  王宮を出て数日
  広大な砂漠を馬車で行く
  シャリフとカマルの前に盗賊団が現れ
  荷物を奪い取ろうと二人に迫っていた
盗賊「待てー!」
シャリフ「・・・カマル、追いつかれちまうぞ!」
カマル「分かってる! けど、もう馬が限界だ! これ以上は・・・」
盗賊「オラっ!」
  盗賊が馬に攻撃し、
  馬車が派手に転倒した。
「うわあああああああっ!!」
盗賊の頭「ったく、手間取らせやがって・・・」
カマル「・・・うぅ・・・ シャリフ、生きてるか・・・?」
シャリフ「なんとか・・・動ける・・・」
盗賊の頭「金目のモンはいただくぜ」
スルール「おーい、お前たち、何をしているー!!」
  ラクダに荷物を積んだ
  商人の一団が遠くに見える。
盗賊の頭「ちっ、キャラバンか。お前たち、行くぞ」

〇ピラミッド
スルール「君たち、大丈夫か?」
シャリフ「はあ・・・助かっだぜ。 ありがとな。えっと・・・」
スルール「俺はスルール。キャラバンの隊長だ。 君たち災難だったな」
スルール「君たちの馬も怪我してるみたいだし、 砂漠越えは厳しいぞ」
カマル「次の街まで乗せてはもらえないだろうか?」
スルール「ああ、構わないよ」
  そこに、キャラバンの持ち主である
  豪商・ハッサンがやってきた。
ハッサン「おい、スルール! 何をやっとるんだ!」
スルール「ハッサン様。 彼らが盗賊に襲われていたのです。 次の街まで二人を乗せて行っても?」
ハッサン「そんなこと言われても、わしには関係ない」
カマル「お礼はしますよ。これは手付金代わりです」
ハッサン「こ、これは、黄金か!」
カマル「我々の身分は明かせませんが、 それなりの額は保証します」
ハッサン「ふん。それなら構わんが・・・ん? そこのあなた、・・・ 以前、どこかでお会いしましたかな?」
シャリフ「え、俺? は、初めて会うと思うけどな・・・」
  シャリフは慌てて顔を逸らす。
ハッサン「いいや、確かにどこかで 見たことのある・・・ はて、どこだったかな?」
スルール「ハッサン様、そろそろ行きましょう。 砂嵐が来たら大変です」
ハッサン「バカモノ! 誰のせいで時間を食ったと思っとるんだ! まったく・・・!」
  荷車に乗るシャリフとカマルを見て、
  ハッサンは何かを思い出した。
ハッサン(ま、まさか、ヤツは! いや、わしが見間違うはずがない。 これはチャンスだ)
ハッサン(ヤツを国に引き渡せば、 莫大な報酬が貰えるぞ!)
ハッサン「お二人方、お疲れでしょう。 水くらいしかありませんが、 遠慮せずに飲んでくださいねえ」
カマル「ありがとうございます。それにしても、 随分と大きなキャラバンですね」
ハッサン「ははっ、各国の王族の皆様にご贔屓に してもらってるお陰で大所帯でしてな」
ハッサン「一度旅に出ると 家にはなかなか帰れんのですよ」
カマル「それは・・・大変ですね」
ハッサン「今は久々に帰路についたところで・・・ もしよろしければ、お二人を我が屋敷に ご招待いたしましょう」

〇城の回廊
カマル「大きな屋敷だな」
ハッサン「ふへへ・・・我が屋敷にようこそ。 お二人さん」
  二人が門を抜けたとき──
  武装した手下が、二人を取り囲んだ。
シャリフ「えっ、なんだよ・・・これ・・・」
ハッサン「そっちのガキを連れて行け」
カマル「やめろ、シャリフに触るな!」
  抵抗しようとしたシャリフは、
  手下に殴られて、気を失った。
シャリフ「うっ!」

〇地下室

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