バスジャックマン

さつまいか

第九話 真実(脚本)

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〇倉庫の裏
川西 みたな (かわにし みたな)「・・・で、ここからどうするの?」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「そうだな・・・」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「とりあえず、みたなは帰ってろ」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「もう一度捕まるなんてごめんだからな・・・」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「それに、みたなにはあの時の約束を果たしてもらいたいから、な」
川西 みたな (かわにし みたな)「そう、だね」
川西 みたな (かわにし みたな)(馬瑠、覚えててくれたんだ・・・)
川西 みたな (かわにし みたな)「でも、私はここに残るよ」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「なんでだ?」
川西 みたな (かわにし みたな)「馬瑠とは違う武器を持ってるから、かな」
川西 みたな (かわにし みたな)「ま、心配しないで」
川西 みたな (かわにし みたな)「もうへまはしないから、ね?」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「お、おう・・・」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)(・・・なんだか、みたなが言うと信頼できちまうな)
川西 みたな (かわにし みたな)「なっ、何!?」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「まさか、もう場所がばれたのか!?」
???「ふっふっふ。 手間を掛けさせてくれたねぇー」
???「やっぱり、キミたちには最初からこうするべきだった」
???「すまないが__」
???「柿本馬瑠くん、川西みたなくん、キミたちには共に消えてもらうよ」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「・・・っ、おい、何のつもりだよ!?」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「俺には危害を加えないと言っていたんじゃなかったのか!?」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「それに、みたなに何の関係がある!? お前は『明日(tomorrow)プロジェクト』を知って何をしようとしている!?」
???「・・・キミには関係ないことだよ、馬瑠くん」
???「消える必要があるものを消すだけだ」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「・・・っ、どういうことだよ!!!」
川西 みたな (かわにし みたな)「落ち着いて!馬瑠」
川西 みたな (かわにし みたな)(これを言う日が来るなんて思わなかったけど)
川西 みたな (かわにし みたな)「・・・タキシード」
???「・・・? 何かね?この期に及んで命乞いかい?」
川西 みたな (かわにし みたな)「違うわ」
川西 みたな (かわにし みたな)「私は、タキシードの__」
川西 みたな (かわにし みたな)「いえ、魔柰川大智(まなかわだいち)、あなたの目的を知っている、と言おうとしたの」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「なっ・・・!?」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「なぜ、お前がその名を知っている?」
川西 みたな (かわにし みたな)「私はあの事故を目撃していたから それだけよ」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「しかし、あれはただの交通事故として処理されたはずだ」
川西 みたな (かわにし みたな)「そうね。でも、救急隊員の目から逃れて、混ざった薬を探すあなたを見つけたから」
川西 みたな (かわにし みたな)「だから、私はあなたの正体を知ってる」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「・・・っ、そうか」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)(・・・さっきから、二人は何を話してるんだ?俺にはさっぱりだ)
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)(だが、みたなの言ってることは嘘だな)
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)(表情が硬い上に、考える素振りが全くない。 事前に用意していた言葉をそのまま言っているみたいだ)
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)(みたな・・・。 お前は、どれだけの嘘を隠しているんだ?)
魔柰川大智(まなかわ だいち)「・・・それで、ワタシの目的を知っている、とはどういうことだい?」
川西 みたな (かわにし みたな)「あなたは、明日薬の研究に不満を持っていた」
川西 みたな (かわにし みたな)「運び屋だったあなたがいなければ発見できなかった融合薬だったのに、あなたの功績はたたえられなかったから」
川西 みたな (かわにし みたな)「そうでしょう?」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「・・・・・・」
川西 みたな (かわにし みたな)「そこで、あなたは『明日(tomorrow)プロジェクト』を乗っ取って、自分に名声が来るようにしようと考えた」
川西 みたな (かわにし みたな)「だから、私を探していたのよね?」
川西 みたな (かわにし みたな)「でも、あなたは計画の全貌は知らなかったから、馬瑠を使って私から聞き出した・・・」
川西 みたな (かわにし みたな)「そういうことかしら?」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「・・・ふっ、そうだね。 ワタシはキミたちのやっていることに虫酸が走った」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「それだけだ」
川西 みたな (かわにし みたな)「・・・そう」
川西 みたな (かわにし みたな)「なら、もうあなたがこんなことをする理由なんてないわね」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「・・・どういうことだ?」
川西 みたな (かわにし みたな)「『明日(tomorrow)プロジェクト』は、私の権限で瓦解させたもの」
川西 みたな (かわにし みたな)「もう、乗っ取る必要なんてない」
川西 みたな (かわにし みたな)「新たに、あなたが計画を発足させればいいだけよ」
川西 みたな (かわにし みたな)「私や馬瑠を消す必要もない」
川西 みたな (かわにし みたな)「あなたは一切悪いことをしていないのだから」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「・・・っ」
川西 みたな (かわにし みたな)「あと、もうすぐ警察も来る」
川西 みたな (かわにし みたな)「私を拉致したんだから、当然罪に問われる」
川西 みたな (かわにし みたな)「でも、ここであなたが夢を放棄するのなら、私たちは必要に追いかけない」
川西 みたな (かわにし みたな)「どうする?」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「・・・っ、分かった」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「このことからは手を引く」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「だが__」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「ワタシがいなければ、馬瑠くんの妹は助からない」
魔柰川大智(まなかわ だいち)「それは、視野に入れてほしいかなぁー」
川西 みたな (かわにし みたな)(・・・っ、逃げられた、か)
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「・・・っ、大丈夫か、みたな」
川西 みたな (かわにし みたな)「・・・うん、問題ないよ、馬瑠」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「薄々気づいてはいたけどな」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「みたな、お前__『明日(tomorrow)プロジェクト』の首謀者でも、創立者でもないんだろ」
川西 みたな (かわにし みたな)「・・・っ!」

次のエピソード:第十話 彼女の過去

コメント

  • だんだん真相に近づいていくようでゾクゾクしますね‼
    彼女の真意は何か、そして正体は!
    続きを期待して待ちます😄

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