8 挫折(脚本)
〇教室
江崎拓郎「さて、詳しく聞かせてもらおうか・・・お前達、一体何をしてたんだ?」
根津翔子「わ、私達は只・・・最近疲れてたから遊びたくて・・・」
秋本庄司「そ、そうだぜ!あんなに沢山の大金何で自分らの為に使っちゃ駄目なんだよ!こんなチャンス滅多に・・・」
江崎拓郎「お前達!如月が何で資金稼ぎを始めたのか知らないのか!?私の子供は、後二ヶ月で寿命が無くなるんだ!!」
日村誠「で、ですが、お金はやっぱ自分の為に使ってナンボでしょ!?自分達で稼いでるんだから、どう使おうと・・・」
江崎拓郎「ふざけるな!!私達の子供の未来が掛かってると言う状況でお前達は!!!」
日村誠「ひ、ひぃぃ!!」
一方如月達は。
橋本裕也「たったの10万と少数・・・」
熊谷和真「すまねぇ・・・もっと早く気付いてれば・・・」
草薙明美「う、嘘でしょ・・・たったのそれだけなんて・・・」
相澤友香「ねぇ、後何日で期限だったっけ?」
木村愛美「後二ヶ月よ・・・とてもじゃ無いけど間に合わない・・・」
木村愛美「ねぇ明美!投資の方はどんな感じ?」
草薙明美「あ、一応昨日の時点で30万位は決済できたよ!でも、今のペースでやってたら・・・」
木村愛美「・・・そう簡単には行かないか・・・」
橋本裕也「質問です・・・スポーツ大会やゲーム大会はどんな感じですか?」
青木拓磨「一応、懸賞金100万の大会はあるっちゃあるが、もう暫く先なんだよな・・・」
熊谷和真「こっちもだ!やるにしても一ヶ月しないと・・・」
橋本裕也「そうですか・・・学生のバイトやイベントだけじゃ明らかに足りない・・・ギリギリで行けるか・・・?」
熊谷和真「くそ!どうしてこんなしょうも無い事ができるんだあいつら!後少しで目標達成できたってのに!!」
橋本裕也「言うも何も、それが人間なんです・・・」
熊谷和真「はぁ!?どう言う事だよ!!」
橋本裕也「・・・言葉通りの意味です・・・弱い心を持った人は強い力に魅了され易い・・・それは僕も例外ではありません・・・」
橋本裕也「一度強い力を目にしたら人は止まれない・・・力に溺れて使い果たして、その力の重大さに気付いてまた同じか、それ以上の」
橋本裕也「力を求める・・・太古の昔から人はそれを繰り返して来た・・・生徒指導室に行った彼らがまたここに戻って来ても、」
橋本裕也「僕らはまた同じ過ちを繰り返します・・・その繰り返しが、今この瞬間を作り上げているんです・・・」
熊谷和真「何だよそれ・・・何とかならねぇのかよ!!福引きとか宝くじだってあるだろ!?あんな奴らの良い様にやられて、」
熊谷和真「このまま指を加えて立ってる事しかできねぇのか!!??」
如月智也「・・・・・・」
橋本裕也「如月君、どうしました?」
熊谷和真「相棒?」
如月智也「どうもして無い・・・疲れたから、帰る・・・」
木村愛美「ちょ!ちょっと智也!あいつらの事気にしてるならあんたのせいじゃ無いよ!」
如月智也「もう・・・どうでも良いよ・・・」
木村愛美「え?」
如月智也「俺、嬉しかったんだ・・・皆が一緒に江崎先生のお子さんを助ける為に頑張ってくれてた事・・・最初は本当俺一人で」
如月智也「やるつもりだった・・・だけど皆何も言わずに協力してくれた・・・だから俺、頑張ろうって思えた・・・」
如月智也「皆と力を合わせればどんな事にだって負けない・・・そう思ってたのに・・・こんな酷い結果になるなんて・・・」
熊谷和真「おい、何言ってるんだよ・・・まだ諦めるのは早いだろ!?お前らだってそうだろうよ!!」
如月智也「ありがとう熊谷・・・でも俺、今は本当、何もしたく無いから・・・じゃあな・・・」
木村愛美「・・・・・・」
江崎拓郎「何だお前ら、まだ帰って無かったのか?」
熊谷和真「先行・・・」
木村愛美「江崎先生!あたし達は!」
江崎拓郎「いや、お前達、私が何も言わずに行動してくれて嬉しかった・・・お前達は良くやった・・・でももう充分だ・・・」
江崎拓郎「明日も遅刻しない様にな・・・」
熊谷和真「・・・なぁ、どうしたら良いよ・・・どうしたら良いんだよ・・・!!」
〇男の子の一人部屋
その日の夜。
如月智也「あぁ・・・何かやる気起きねぇ・・・」
如月智也「ネット見ても何か詰まんないし、遊びたいとも思わないが・・・」
如月智也「ん?これ、◯イッターって奴か・・・外国の人もやってるんだな・・・どれどれ?」
如月は自宅でネットを見ながら呆然としていて、◯イッターを見つけて目を通した。
如月智也「へぇ、こんなに沢山の記事があるんだな・・・イベントだったり、他愛の無い話まで・・・そうだな・・・」
如月は自分のアカウントでログインして◯イッターに書き込みをした。自分のいる学校、これまでして来た事を書き込み、
◯イッターに公開した。
如月智也「って、こんな事しても何も変わらないか、疲れたし、もう寝るか・・・」