〇女性の部屋
鳥塚香菜「何時もながら「アルトハン公国」のキャロラインは許せないわ」
鳥塚香菜「あ～ぁもう12時か、明日は２月29日月曜仕事だよ。朝早いし仕方ない、もう寝るか」

〇貴族の部屋
キャロライン「アーよく寝た」
キャロライン「えっ！ここどこ？豪華な部屋、私の部屋ではないわ」
キャロライン「だ、誰この人」
キャロライン「キャロライン・・・どうして？私が」
付き人１「おはようございますご主人様」
キャロライン「教えてくれ、どうして私がキャロラインなんだ」
付き人１「いつものようにわたくしをお試しになさろうとして困りますご主人様」
キャロライン「これはきっと何かの陰謀だわ」
キャロライン「えーぃ、本当の事を言わぬか・・・この売女め、懲らしめてやる」
付き人１「何を仰られてるのかわたくしには・・・ご容赦ください」
キャロライン「容赦しないわ覚悟し、箒で曲がった根性を叩き直すわ」
付き人１「分かりました・・・」
キャロライン「何故、下着姿になるんじゃ・・・私より容姿が美しいではないか!!　悔し～い。こうしてくれる」
キャロライン（私・・・何してるんだろ・・・えっ！何で下着姿の人を叩いてるの私）
キャロライン「もう下がってよいぞ」
付き人１「失礼しますご主人様」
キャロライン（私ってキャロラインそのものじゃない・・・そうだ、日記を見れば）
キャロライン（ん、このしおりは）
　　１：うるう年の２月29日物語を読んでいた人と交換転生する
　　２：それまでにどちらかが死ぬと交換転生は終わる
キャロライン（それじゃぁ、私の体に今はキャロラインが転生してるのね）
　　私は次の転生者が殺されるよう、廻りの者を虐めておく。さすればこの転生も終わらせられる
キャロライン（とんでもない奴だ）
キャロライン（だとすれば今日は２月29日・・・この日の予定は・・・）
キャロライン（えぇっ、妹のアグネス とアレクサンダー王子との婚約式・・・物語では明日私は殺されるわ。何とかしないと）
キャロライン（何とかしないと戻れなくなっちゃう）

〇洋館の廊下
キャロライン（どーしよう何かいい方法は・・・）
キャロライン（ん、何だろう）
？？？（いよいよ明日ですな母上様の指示通り姉のキャロラインを反逆者として殺して・・・）
キャロライン（簡単に死にませんわよ）

〇貴族の応接間
付き人２「後は母上様の思惑通り侯爵家を乗っ取れば王子の役目は終わりですな」
アレクサンダー王子「余り気は進まんな俺は」
キャロライン「そんな事より私と手を組まない？」
付き人２「キャロライン、聞かれてしまったのか」
キャロライン「妹と一緒になるより私と組んだほうが手っ取り早いけど」
付き人２「散々当家に害をなしておきながら信じられるか、成敗してくれるわ」
キャロライン「あらそう、相手になるわよ」
アレクサンダー王子「まぁまぁ、二人共・・・それで？手を組むって？」
キャロライン「そう、母君のシャルリ夫人を苦しめた私と争って勝てると思ってるの？」
付き人２「何だとー」
アレクサンダー王子「まぁ、多くの血が流れそうだな」
キャロライン「ここからは差しでディールといきましょ王子」
アレクサンダー王子「分かった・・・席を外してくれないか」
アレクサンダー王子「それで？」
キャロライン２「結婚しましょ」
アレクサンダー王子「ハハハ、メリットないね僕には」
キャロライン２「あらそうかしら？」
キャロライン２「貴方の命が条件なんだけど」
アレクサンダー王子「わ、分かった・・・でもこの女性の見てる前で初夜を？」
キャロライン２「バカ」

〇謁見の間
アグネス姫「一体何の真似ですの御姉さま」
キャロライン３「見てのとおりよ、アレクサンダー王子と結婚するの」
アグネス姫「当家との関係を絶つおつもり？アレクサンダー？」
アレクサンダー王子「姉上との婚儀により姫のヨーゼフ家は独立を保たれ、その上こちらともよい関係でいられる妙案だと思いますが」
アグネス姫「そんな事はどうでもよくって・・・私をどう思っているんですの？」
アレクサンダー王子「私よりよい殿御は沢山おられますよ姫」
アグネス姫「分かった顔も見とうない・・・下がれ」
アレクサンダー王子「さぁ、我が家アルトハン家に行こうキャロライン」
キャロライン３（え～っ、王子の義母シャルリ公爵夫人とは犬猿の仲だったわよね、殺されるわ）
キャロライン３「お断りよ王子。ここで暮らしたいわ私」
アグネス姫「ここに住む事は許しません事よ姉上」
付き人２「当家に嫁に来た以上我儘は許されませんぞ」
キャロライン３「噓でしょ・・・次の展開を読まなかった私はバカだったけど、どうしようシャルリに殺される～!!」