アイドルヒロイン!

さつまいか

第十一話 みんなに届け!私たちの歌(脚本)

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〇ゆるやかな坂道
  そして、日曜日
アミナ「うう、いよいよ本番・・・」
アミナ「今までたくさんライブしてきたけど、 こんなに緊張したのは初めてかも・・・」
エラカトラ「大丈夫、アミナちゃん」
エラカトラ「アミナちゃんはひとりじゃない。 エリカちゃんやキリサちゃん___」
エラカトラ「それに、ワタシもついてるから」
アミナ「エラカトラ・・・」
アミナ「そう、だね。 今日は、あたしたちの成長をみんなに見せるときでもある」
アミナ「気圧されちゃ、だめだよね!」
エラカトラ「うん! ほら、エリカちゃん来たみたいだよ」
アミナ「ほんとだ。 エリカー、こっちだよー!」
エリカ「アミナ、おはよう」
アミナ「うん、おはよう」
エリカ「・・・もしかして、緊張してる?」
アミナ「ちょっと、ね」
エリカ「大丈夫よ。 心配することなんて何もないわ」
アミナ「うん、ありがとう!」
キリサ「二人とも~。 こっちよ」
アミナ「キリサさん! 今日はよろしくお願いします!」
エリカ「キリサさんたちのライブも、楽しみにしてます!」
キリサ「ええ! アミナちゃん、エリカちゃんも楽しんでいってね」
「はい!」

〇舞台袖
キリサ「みんな、少しライブの予定を変更するわ」
キリサ「当初は、わたしたち、トラフィック・ライトが三曲披露するようになっていたと思うけれど___」
カルシャ「それを2曲にして、エリアミ・ガールとのコラボ曲を最後に披露することになったよ~」
キリサ「このコラボは事前にくじ引きで決めた公正なものだから、みんな、安心してね」
「よかったー。 でも、私たちもキリサさんたちと歌いたかったなー」
「仕方ないよ。 でも、キリサさんたちの力を借りなくても、私たちのグループを知ってもらいたいし?」
「そうね! 選ばれたエリアミ・ガールも頑張りなさいよね!」
アミナ「うん!みんな、ありがとう」
キリサ「ほら、そろそろ時間よ」
キリサ「最初は___ 『ハートフル・ラブリーズ』ね いってらっしゃい!」
「がんばれ~」
「みんなに届けてきなよ、自分たちのこと!」
  イエーイ!!!!

〇舞台袖
アイドルのひとり「みんな~!ありがとうー!! 次は『エリアミ・ガール』だよー!」
  うおーー!!!!
「待ってました~!」
「知らないグループだけど、頑張れ~! 応援するー!」
エリカ「アミナ、いこう」
アミナ「うん!」
アミナ「あたしたちの思いが、みんなに届きますように!」

〇劇場の舞台
アミナ「みんなー!! はじめましてー!」
アミナ「エリアミ・ガールのアミナです!」
エリカ「同じくエリカよー!」
アミナ「あたしたちは高校生アイドルとして、この歌でみんなに笑顔と元気を届けたいと思います!」
エリカ「聞いてください!」
「『アイドルヒロイン!』」
  ___~~~♪
アミナ「あの日見た景色~」
エリカ「届けたい未来~」
アミナ「あたしたち~」
「アイドルヒロイン!」
アミナ「どんな逆境も~」
エリカ「乗り越える~」
アミナ「もしも君が、あたしのことを、忘れるくらい、苦しくなっても」
アミナ「あたしはいつも、信じている、君が笑顔になる日を待ってる」
エリカ(アミナのソロパート! いい感じね)
アミナ「ずっと救える~ 日を待っていたんだ~」
エリカ「諦める、ことはない」
エリカ「私は君に届けたい」
アミナ「掴んだ~」
エリカ「掴んだ~」
アミナ「友情を~」
エリカ「友情を~」
アミナ「この胸に刻んで~」
「輝く未来が君を待っている」
「楽しいこと嬉しいことだけではないけど」
「わたしたちはなにごとにも屈しない」
アミナ「力を持ってるから」
エリカ「信じ~て~」
「今届けよう~」
  イエーイ!!!!!!!
「エリアミ・ガール最高!!」
「アミナちゃん可愛いー!!」
「エリカちゃんダンスきれいだったよー!!」
アミナ「みんなー!」
「ありがとうー!」
  イエーイ!!!!!

〇劇場の舞台
キリサ「ありがとう~」
カルシャ「最後の曲は、 エリアミ・ガールと一緒に歌うよー!」
タニア「ぜひ聞いてー!」
  うおおおおお!!!
「トラフィック・ライトとエリアミ・ガールのコラボ!?」
「マジで!?楽しみー!!」
「アミナちゃんとキリサちゃん 一緒に歌ってー!!」
キリサ「みんな、準備はいいかしら?」
「うん!」
「はい!」
キリサ「聞いてください、『届けたい思い』」

〇舞台袖
エラカトラ(頑張れ、アミナちゃん、 エリカちゃん・・・!)
エラカトラ(ワタシも、始めないとね)
エラカトラ(・・・・・・《見る》)

〇ゆるやかな坂道
社会に苦しむ人たち「なっ、なんだ・・・?」
社会に苦しむ人たち「女の子が歌ってる映像・・・?」
社会に苦しむ人たち「こんなに若い子も、頑張っているのか・・・」
社会に苦しむ人たち「なんだか、自分が悩んでいたのがちっぽけなことに見えてきた・・・」
社会に苦しむ人たち「そう、ね。 若い女の子たちが頑張っているのに、私たちが動かないのはだめね!」

〇おしゃれなリビングダイニング
「ねえねえ、おかあさん。 おそとでテレビがついてるよ」
「何を言ってるの・・・? そんなことなんて___」
「・・・って、本当みたいね」
「おねえちゃんたちが、いっぱいいっぱいキラキラしてるよ」
「わたしも、 あんなふうにおどってうたいたい・・・!」
「それがやりたいこと?」
「うん!おかあさん、わたし、あのおねえちゃんみたいになる!」

〇広い公園
「映ってる女の子たち、きれい、だな・・・」
「私たちにも、ああやってきらきらした時代があったのかしらね」
「何諦めているんだ?」
「俺は、今からでも間に合うと思うぞ」
「あなた・・・」
「そうね。できるかもしれない夢を諦めるなんて、だめね!」

〇広い公園
???「う、ウガー??」
エラカトラの姉「・・・・・・」
エラカトラの姉「き・・・・・・れ・・・い」
エラカトラの姉「・・・・・・・・・」

〇劇場の舞台
アミナ「あっ、ありがとうー!!」
キリサ「みんなー、楽しんでもらえたかしらー?」
「もちろんー!!」
「エリアミ・ガール推せる!!」
「トラフィック・ライト以外にも、こんなにキラキラしてるアイドルっていたんだー!!」
アミナ(みんなが、 あたしたちのことを知ってくれた・・・!)
アミナ(あたしでも、 たくさんの人を笑顔にできるんだ・・・!)
アミナ(なんだか、嬉しい、な)
キリサ「ねえ、アミナちゃん。 今更なのだけれど、アミナちゃんたちの歌は 自分たちで作ったの?」
アミナ「え?は、はい! 一生懸命考えて、救いたい人の心に届けられるような曲を作ったつもりです!」
キリサ「すごいわね! わたしたちの曲は、全部カルシャが作ってくれているのだけれど、アミナちゃんたちにぜひ曲を提供してほしいわ」
アミナ「えぇ!? あ、あたしが、ですか?」
  うおおおおお!!!
「マジ!?キリサちゃんがアミナちゃんの作った曲を・・・!?」
「聞きたい聞きたい!! またコラボもしてほしい!」
キリサ「ファンのみんなも、こう言っているけれど、どうする?」
アミナ「あたし、は・・・」
アミナ「もっと、 たくさんの人に笑顔を届けたい・・・!」
エリカ「なら、決まりね! 私も嬉しいわ___」
アミナ「あたしたちエリアミ・ガールは、 キリサさんたちトラフィック・ライトに曲を提供します!」
  おおおおおー!!!!
アミナ「いつも通り、歌詞はあたしが___」
エリカ「音は私が作るわよ!」
キリサ「よろしく頼むわね、二人とも!」
  イエーイ!!!!
キリサ「改めてみんな、今日は合同ライブに参加してくれてありがとう!」
キリサ「この全員が集まってするライブは、これが最後かもしれないけれど、わたしたちひとつひとつのグループは___」
キリサ「これからも活動していくつもりだから、 ずっと応援してね!」
  イエーイ!!!!

次のエピソード:第十二話 戻る思い!

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