第十話 合同練習!(脚本)
〇明るいリビング
翌日
アミナ「おはよ~」
エリカ「おはよう、アミナ」
アミナ「エリカ、朝早いんだね。 他のみんなは・・・?」
エリカ「まだ起きてないみたいよ」
エラカトラ「じゃあ、ワタシがいても問題ないね♪」
アミナ「エラカトラ!? どこにいたの・・・?」
エラカトラ「どこって・・・。 ずっとアミナちゃんの服の中にいたよ?」
エラカトラ「アミナちゃんったら 全然気づいてくれないんだから」
アミナ「そう、だったんだ」
アミナ「でも、もうすぐみんな起きてくると思うから、もう隠れておいてね」
エラカトラ「わかった~」
キリサ「おはよ、アミナちゃん」
アミナ「おはようございます、キリサさん」
キリサ「さっき、誰かとの話し声が聞こえてきたんだけど・・・」
アミナ「え?はい、エリカと話してましたから 多分その声だと思います」
キリサ「そう?ならいいのだけれど」
アミナ(危ない危ない。 ここでバレたら一貫の終わりだよぉ・・・)
キリサ「昨日の夜、カルシャと話してたのだけど、アミナちゃん、あなたさえよければ、合同練習をしない?」
アミナ「ご、合同練習、ですか?」
キリサ「ええ。 わたしたちがアミナちゃんとエリカちゃんに教えたり、その逆をしたりするの」
キリサ「なかなかない機会だし、両方、いつもとは違う視点から練習できていいんじゃないか、って思っているの」
キリサ「エリカちゃんはやりたい、って言っていたわ」
アミナ「・・・なら、あたしも参加します!」
アミナ「本当に、こんな機会めったにないですから!」
アミナ「キリサさん、たくさん教えてくださいね!」
キリサ「ええ! アミナちゃんも、キラキラ笑顔を保てる秘訣、教えてね?」
アミナ「はい!」
〇広い公園
昼過ぎ
近くの公園
アミナ「こ、こう、ですか?」
キリサ「違うわ。 こう、よ」
アミナ(うう・・・。 やっぱり、キリサさんとあたしじゃ全然違う)
キリサ「ほら、アミナちゃん、何弱気になっているの?」
キリサ「大丈夫よ、もっと肩の力を抜いて___」
カルシャ「おお、エリカちゃんいいね!」
エリカ「そう、ですか?」
エリカ「私的には、もうちょっとここを、こう、やりたいんですけど・・・」
カルシャ「うんうん、次にやることのイメージができてるのはいいことだと思うよ~」
カルシャ「でも、無理は禁物。 今の自分にできる最大限でいいんだよ。 ほら、タニアみたいに休憩しないと」
タニア「すやぁ・・・」
タニア「・・・はっ!」
タニア「あっ、ちょうちょだ~」
エリカ(休憩というか、自分がしたいことをしているだけに見える)
カルシャ「ああ、見えてもね、自分に休養を与えるからこそ、タニアはステージで自分の120%の力を発揮できるんだよ」
エリカ「・・・・・・」
カルシャ「最初からああなれ、とは言わないけど___」
カルシャ「少しは肩の力を抜いてもいいんじゃないかな」
エリカ「ありがとうございます、カルシャさん!」
エリカ「一度、アミナの方を見てきます」
カルシャ「うん、いってらっしゃい」
キリサ「はい、じゃあ、一旦休憩しようか」
アミナ「は、はい・・・」
アミナ「はあああああああ・・・・・・」
アミナ「いつもより疲れはするけど、その分ためになってる! やっぱり、他の人の意見を聞くのって大事なんだ・・・」
キリサ「合同練習、いい具合に作用してるわね。 最初は、わたしたちみたいな高校生アイドル、ほぼほぼいないと思っていたけれど__」
キリサ「まさか、ここまでやれる人たちがいただなんて。 わたしの目もまだまだ節穴ね」
タニア「あ、キリサ~」
キリサ「どうしたの、タニア」
タニア「ボク、何すればいいの?」
キリサ「はぁ、そんなの決まってるじゃない」
キリサ「休憩してるみんなに、最高のパフォーマンスを披露して、活気づけることよ」
タニア「そっか! じゃ、早速アミナちゃんに届けてくるよ!」
キリサ「タニアも、二人と馴染めているようね」
キリサ「さ、わたしも自分の練習をしないとね」
〇広い公園
キリサ「みんな、お疲れ様」
キリサ「合同練習は、いい経験になったかしら?」
アミナ「はい!自分の技をみんなに見せる方法とか、よく分かりました!」
エリカ「ええ、頑張るだけでは、最高のパフォーマンスができるわけじゃない、と学べました!」
カルシャ「私もみんなと練習できて楽しかったな~。 美容の秘訣もエリカちゃんから教えてもらったし」
タニア「ボクも! アミナちゃんに言われるまで、歌を何回もループしてたのに気づけなかったのが悔しいけど」
キリサ「みんな、今日はわたしのわがままに付き合ってくれてありがとう」
キリサ「一週間後のライブ、最高のものにしましょう!」
「はい!」
「うん!」