君を愛して、貴方を愛するから

みかんアルベ

想い思惑(脚本)

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みかんアルベ

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〇林道
リシェル「あら、アゼル。メルティナは一緒じゃないの?」
アゼル「今日はレムリアと庭で話すと言ったから気晴らしに散歩に来ていた」
リシェル「あの子・・・元気そうなら良かったわ」
アゼル「別人で最初誰か分からなかったが・・・」
リシェル「気を付けなさい。味方ならいいのだけど・・・敵に回したら何するか分からないわよ」
アゼル「わかってる。お前達はやはり・・・」
リシェル「考え込まないの。あなたにはメルティナを守る役目があるんだから」
リシェル「それと私はあの子を大切に思ってるわ。メルティナにとっても必要な人・・・」
アゼル「リシェル・・・辛い思いをさせてるならすまない。俺は・・・」
リシェル「はぁ・・・男に謝れても嬉しくないわ。 それより・・・」
リシェル「メルティナの為に可愛い洋服と美味しいお菓子買ってきたの」
リシェル「今度連れて。絶対に似合うわ」
リシェル「可愛すぎて私の元に置いときたい・・・」
アゼル「考えておこう。お前なら本当に誘拐しかねない」
リシェル「失礼しちゃう、誘拐はしないわよ」
リシェル「アゼル、あなただけものじゃないだからね」
アゼル「お前はよく分からない・・・賢いだが変態なのか・・・」
リシェル「失礼ね!私は聡明で美人よ」
アゼル「自分でそれを言うか」
リシェル「昔から減らず口ね」
リシェル「でも、メルティナと出会って丸くなったわね。恋は・・・人を変えるのかしらね」
アゼル「恋か・・・メルティナには確かに愛着はあるがこれが恋なのかよく分からない」
アゼル「だが、誰にも渡したくないし俺だけに甘えて頼って欲しい」
アゼル「メルティナの為なら何でもする」
リシェル「それが愛情よ」
リシェル「でも・・・間違えたり行き過ぎないでね。 メルティナを傷付ける事にもなるわ」
アゼル「分かってはいる」
アゼル「お前もミナカタと良い関係であろう」
リシェル「友人よ。 確かに普通より強いし優しくて私を愛してくれて・・・」
アゼル「やっぱり好きなのか」
リシェル「違うわよ、友達よ」
リシェル「そそかっしいし思い込み激しいから私がいなきゃダメでしょう」
リシェル「というか、私以外誰がアイツみるのよ」
アゼル「素直じゃないな」
リシェル「もう・・・アゼルたら寒さでバカになったのね」
リシェル「早く帰ってメルティナに構いなさいよ」
アゼル「ああ、そうする」
リシェル「どうしたものかしらね・・・」
リシェル「私は私が出来ることをやるだけね・・・」

〇貴族の部屋
コカリオトリス「アゼル様、今日は不審な者はいませんでした」
アゼル「コカリオトリス、報告感謝する」
コカリオトリス「アゼル様のご命令とあればなんなりと」
アゼル「・・・メルティナを見ていてほしい。 何かあっては危険だ」
コカリオトリス「アゼル様、口を出すことをお許しください」
コカリオトリス「あの娘は銀爵狼(ぎんこうおおかみ)の娘です。 銀爵狼は神殺しの龍に使えた魔物・・・」
コカリオトリス「力も計り知れない・・・神の血を引くアゼル様も危険です」
コカリオトリス「もし彼女がその血を目覚めさせたら・・・」
アゼル「コカリオトリス・・・俺は何が合ってもメルティナを見捨てない」
アゼル「大切にしている。メルティナに殺されるなら構わない」
コカリオトリス「それはいけません。私達は貴方の為に生きているのですから」
コカリオトリス「ですが、アゼル様があの娘を想うのならば私は何も致しません」
コカリオトリス「主の命が全て・・・」
アゼル「お前は固すぎる。少し肩の力を抜いた方が良い」
コカリオトリス「アゼル様・・・優しくなれましたね」
コカリオトリス「昔ならもっと厳しかったです」
アゼル「よく言われるのだが・・・・・・そんなに変わったのだろうか」
コカリオトリス「えぇ・・・メルティナの影響を受けたのでしょう」
アゼル「そうかもしれない」
コカリオトリス「それでは失礼します」
アゼル「・・・メルティナさえ無事ならいい」
アゼル「彼女だけは守る」
  青年は少女を守る為に考えていたのだ。
  その考えは誰も知らずにいた

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