Xヒーロー

語り部

第51話 消えた道具達(脚本)

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〇ダブルベッドの部屋
  2021年 イリノイ州 デュページ郡 ネイパービル 氷壁に覆われた街 ホテルの一室
斎王幽羅「凪園が気づいてた通り『工具類』が盗まれてたね。どこのグループとかはわかる?」
凪園無頼「そこまでは見てねー。でも倉庫からセメント運ぶんなら道順でわかりそーじゃね?」
キング「建物の中の工事やってたのは見えたな、ただ中だから『何の作業』かまではわからねぇが···」
斎王幽羅「室内作業だと···配管とか窓取り付け、照明とか···あと電気も繋ぐっけ?」
キング「挙げたらキリがねぇな···そもそも何が目的で工具なんて盗んでるんだ?」
鸞「普通なら『転売』だろう。だがあれだけの数を一気に持って行って果たしてエル・シッドが『無策』でいると思うか···?」
鸞「今日限り起こっているか、それとも何日も前から起こっているのか···そこも検討がつかん」
斎王幽羅「ひとまず明日も行ってみよう。そうしなきゃまだ全貌は見えてこない」

〇アジトの一室
  翌日 現場仮設事務所内
現場監督「工具類の数が合わねえだと!?ちゃんと確認したのか!!」
鸞「勿論です、ですがお渡ししたリスト通り工具類だけ異様に減っておりました。どうしますか?」
現場監督「クッソ···親方に連絡するしかねえか···」
現場監督「Disculpe señor, tengo algo que decirle.(すいません親方、お伝えしたいことが)」
現場監督「Por ejemplo... Sí, incluso en este sitio(例の···はい、こっちの現場でも)」
現場監督「...Está bien, se lo diré al personal.(わかりました、では人員には伝えておきます )」
鸞(こいつもそうだが、一部の役職付きだけが『スペイン語』で話しているな···何か特別な理由があるのか···?)
現場監督「これから職長会議するから、外出てろ。会議が終わるまでは待機だ、いいな?」
鸞「わかりました、では休憩室お借りします」

〇店の休憩室
  現場仮設休憩室
エンチャント魔導法士「スペイン語か···実際に聞いていれば内容は把握出来たかもしれんな」
鸞「今ここで聞かせてやろうか?可能だぞ」
エンチャント魔導法士「おぉ!なら頼む、スペイン語は話せないが『読み書きと聞き取りぐらいができる』からな」
キング「あれ、お前スペイン語話せたっけ?日本語しか話せねぇんじゃ···」
鸞「話せないぞ?だから記憶に残ってる『音』を繰り返すだけだ『鸚鵡(オウム)返しの術』」
エンチャント魔導法士「なるほど···他の現場でも同じような『盗難』があるのか」
斎王幽羅「他の現場でも···?鸞、どう思う?俺『転売以外が目的』な気がするんだけど···」
鸞「やはりそう思うか?エル・シッドのあの戦い方を見てると『インフラ整備を遅らせる』事で」
鸞「コンキスタドール建設という組織の『行動に制限』をかけている様に見える。だが問題は···」
斎王幽羅「『誰がコンキスタドール建設の行動制限されて喜ぶか』だよね?」
エンチャント魔導法士「外部の敵組織と考えるべきだな。州の奴らがそこまでの度胸があると思えんが···」
エンチャント魔導法士「例えば紅色派やCIA、そしてワシらが知らん敵組織の可能性はある」
フェード「··· ··· ···そういえば、空港でエル・シッドの部下がこんな事言っていたな。覚えてるか?皆」
エンチャント魔導法士「あー···言っとったなそういえば。それがどうかしたのか?」
フェード「これってつまり革命軍名残り雪に対して紅色派が『何かしら』アクションを起こして、被害が出たって事になるんじゃないか?」
フェード「だから子組織のシャルルの組織が紅色派を探っていたって事になる」
斎王幽羅「敵は紅色派の可能性が高いって事···?」
エンチャント魔導法士「全然ありえるな。クローン喧嘩王アナザーの運用で最も邪魔なのはワシらより革命軍名残り雪のはずだ」
エンチャント魔導法士「『氷帝』鬼月冷羅率いる革命軍名残り雪と5つの傘下組織、州ひとつを制圧して未だアメリカ政府が奪還できずにいる始末」
エンチャント魔導法士「普通に考えたら正面で真っ当に戦うより『内部分裂』を誘った方がいいと考えるはずだ」
斎王幽羅「なら今日は俺が能力で潜んでみるから、皆は昨日と同じようにお願い」
作業員「おーいお前らいるか?舗装だけ昨日通りで再開するから準備しとけよー?」
エンチャント魔導法士「じゃあワシらは行ってくる。鸞とフェードも事務所の動きを注視しておいてくれ」
  To Be Continued··· ··· ···

次のエピソード:第52話 暴れん坊のプルガー(親指)

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