父、帰りたい

makihide00

第4話 父、なじめない(脚本)

父、帰りたい

makihide00

今すぐ読む

父、帰りたい
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇草原の一軒家
ハルオ「・・・ここが」
ハルオ「新しいわが家だ!」
アミ「ここ・・・なの?」
ケン「すごい! ト○ロがいそう!」
ユキエ「自然・・・しかないわね」

〇畳敷きの大広間
ケン「わぁ! 中もすごーい!」
アミ「旅館みたい・・・」
ユキエ「傷みはあるけど、ね・・・」
ハルオ「まぁ、結構古い民家だからな」
ハルオ「でも、少し手入れすれば十分住める」
ハルオ「安アパートにはおさらば! ここからはじまるんだ・・・」
ハルオ「新しいわが家の歴史がな!」
ハルオ「これで俺も、一国一城の主だ!」

〇タワーマンション
ユキエ「さ、32階建ての最上階角部屋よっ」
ハルオ「・・・」
ハルオ「もしもーし!?」
ハルオ「自然は? 一軒家は? 狭いながらも楽しいわが家は!?」
ユキエ「だって・・・やっぱり不便なんだもん」
ハルオ「お、お前だって、自然に囲まれた場所で 子育てがしたいって・・・」
ユキエ「・・・理想と現実ってやつよ」
ユキエ「それに、たくさん あなたの保険金も入ったから・・・」
ユキエ「思い切ってフンパツしちゃった!」
ハルオ「ボーナスのあとのすき焼き肉みたいに タワマン買うなよ!」
ハルオ「・・・大丈夫なのか?」
ハルオ「俺は生きてたわけだから、 保険金は返さないといけないんじゃ・・・」
ユキエ「・・・まぁ、そのへんはなんとかな」
「あらぁ〜!? 大浜さ〜ん!?」
金山「ごきげんよう、お久しぶりねぇ〜」
ユキエ「お、お久しぶりです・・・金山さん」
金山「こちら・・・どなた?」
ユキエ「あ、あの・・・その・・・」
ユキエ「主人・・・です」
金山「主人〜? そんなことないでしょお〜」
金山「大浜さんのご主人は、 もっとカッコよくて色気もあって・・・」
ハルオ「・・・悪かったな」
ユキエ「あなた、ちょっと黙って・・・!」
「おや? マダームカナヤマ!」
ハルオ(アンドロイド)「ビューティフルな花が咲いてると 思ったら、マダームカナヤマじゃ あーりませんか!」
金山「あ〜ら、大浜さんのご主人! イヤだわ〜、お世辞なんて・・・」
ハルオ(アンドロイド)「お世辞じゃありません、 真実を述べただけですよ」
金山「んまぁ〜、お上手なんだから・・・」
ハルオ(アンドロイド)「・・・今のうちに、早く!」
ユキエ「お、奥様、それじゃまた・・・」

〇エレベーターの中
ハルオ「なんなんだアイツは!」
ユキエ「金山さん・・・ このマンションを取り仕切ってるの」
ハルオ「どうせ俺はカッコよくないし 色気もありませんよ!」
ユキエ「まあまあ・・・ほら、着いたわよ」

〇高級マンションの一室
ハルオ「・・・セ、セレブ」
ハルオ「って言ってる場合か!?」
ケン「パパ、おかえりー」
ハルオ「ケン! お前・・・いいのか?」
ハルオ「昔は自然の中で カブトムシとかクワガタとか飼って 楽しそうにしてたじゃないか!」
ケン「今も飼ってるよ」
ハルオ「おお、そうか! でもどこに・・・」
ケン「ヘラクレスオオカブトも オオクワガタもいるんだよ!」
ハルオ「・・・そういう時代か」
アミ「・・・」
ハルオ「アミ、帰ってきたぞ!」
アミ「・・・おかえり」
ハルオ「それ・・・だけ?」
ユキエ「ま、まあ、アミも難しい年頃だから・・・」
ハルオ「うーむ・・・」
ハルオ「しかし、まだ飾ってんだな」
ハルオ「俺の遺影」
ユキエ「あ、ああ! ごめんなさい、つい・・・」
ハルオ「立派な仏壇・・・」
ユキエ「ふ、フンパツしちゃった!」
ハルオ「・・・大丈夫なのか?」
ハルオ「もらった保険金、本当に返せるのか?」
ユキエ「まぁ・・・それはね、なんとかな」
ユキエ「誰かしら? パパは鍵持ってるはずだし」
ハルオ「・・・パパ?」
ユキエ「あ! いや、その・・・ ハリー・・・だったかしら?」
ハルオ「酒、呑みてぇ・・・」

〇高級マンションのエントランス

〇高級マンションの一室
ハルオ「小野寺・・・中林・・・」
ハルオ「おまえら、無事だったのか!?」

〇黒
  次回予告

〇小型船の上
ハルオ「う、うわあああああっ!!」
「大浜あああああっ!!」

〇応接室
小野寺「実は、ウチの会社な・・・」
ハルオ「・・・え?」

〇黒
  第5話 父、真相を知る
  お楽しみに!
  ※なお、次回の内容は
  予告から変更になることがあります

次のエピソード:第5話 父、真相を知る

ページTOPへ