父、帰りたい

makihide00

第1話 父、帰ったけど(脚本)

父、帰りたい

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〇島
  今日もまた、一日が終わってゆく・・・
ハルオ「・・・」
  乗っていた船が難破して
  奇跡的に俺ひとり無人島に漂着
  そして、三年が経った──
ハルオ「・・・ユキエ」

〇草原の一軒家

〇島
ハルオ「・・・アミ」

〇草原の一軒家

〇島
ハルオ「・・・ケン」

〇草原の一軒家

〇島
ハルオ「・・・皆、元気でいるだろうか」
  思い出すのは、家族のことばかり──
ハルオ「・・・今の音は、まさか」
ハルオ「お、おーい! ここだ!」
ハルオ「大浜ハルオ、ここにおりまーす!!」

〇黒
  運よく発見された俺は
  長い無人島生活での無理を考慮し
  暫く入院することになった

〇病室
ハルオ「・・・やっと、再会か」

〇病室
ユキエ「あなた!」
ユキエ「・・・会いたかった」
アミ「パパ、ホントによかった・・・」
ケン「パパ、パパァ・・・」

〇病室
ハルオ「よ、よかっ・・・」
ハルオ「いや、泣くのはまだ早いな」
ハルオ「はーい、どうぞ!」
ユキエ「あなた!」
ユキエ「・・・い、生きてらっしゃったんですねぇ」
アミ「・・・すげー生命力、マジで」
ケン「パパ!」
ケン「・・・で、いいんだよね、ママ?」
ユキエ「や、やーねー、当たり前じゃない・・・」
ユキエ「おかえりなさい! あなた!」
ハルオ「・・・」
ハルオ「思てたんと違う・・・」
ハルオ「なんだそのよそよそしさは!」
ハルオ「なんかもっとこう・・・ 感動の再会みたいな感じあるだろ!」
ハルオ「だいたいアミ、なんだその格好は!」
アミ「うっせーな」
アミ「関係ねーだろ」
ハルオ「なんだキサマ、親に向かって・・・」
ユキエ「まあまあまあまあ! 落ち着いて!」
ユキエ「アミちゃんも思春期だし いろいろあるのよね、ね?」
ユキエ「・・・で」
ユキエ「あなたに話さなきゃならないことがあるの」
ハルオ「・・・なんだ?」
ユキエ「わたしたち、捜索隊の方から 聞かされていたの」
ユキエ「状況から考えて、 あなたの生存は絶望的だって」
ユキエ「だから・・・認定死亡の手続きを・・・」
ハルオ「認定死亡?」
ユキエ「戸籍上、あなたは死んだことになってるの」
ハルオ「なん・・・だと・・・?」
ユキエ「・・・でもね、アミもケンもまだ幼いし」
ユキエ「女手一人で育てていくなんて 正直言って荷が重すぎる」
ユキエ「それで、あなたの保険金も入ったし、 その・・・」
ハルオ「・・・他に男でもできたのか?」
ユキエ「え・・・」
ハルオ「話の流れ、聞いてりゃわかるよ」
ユキエ「・・・まぁ、半分合ってるかな」
ハルオ「半分?」
ユキエ「会ってもらったほうが早そうね」
ユキエ「・・・どうぞ」
ハルオ(アンドロイド)「どーもー、はじめまして、ハルオさーん!」
ハルオ(アンドロイド)「私、アンドロイドパパこと・・・」
ハルオ(アンドロイド)「大浜ハルオといいます」
ハルオ「・・・アンドロイド? 俺の名前?」
ハルオ「もはや別人じゃねぇかよっ!!」

〇黒
  次回予告

〇病室
ユキエ「わたし、イケオジ好きだからっ!」
ハルオ「そういう問題じゃねぇっ!!」
アミ「はぁ? カレピだけど」
ハルオ「カレ・・・ピ・・・?」

〇黒
  第2話 父、やるせない
  お楽しみに!
  ※なお、次回の内容は
  予告から変更になることがあります

次のエピソード:第2話 父、やるせない

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