ロボット災害

夏目心 KOKORONATSUME

7 秘密のアジト 前編(脚本)

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〇地下の避難所
影山純也「さて、到着だ・・・」
桐ヶ谷誠「ここは?」
影山純也「一言で言えば、ここは俺らのアジトだ」
中島蒼「アジト?おじ様、何かの組織なんですか?」
影山純也「と!自己紹介が遅れてすまなかったな。俺は影山純也。前は傭兵やってたんだが、今は職の無い奴を掻き集めて」
影山純也「レジスタンスのリーダーをやってるんだ・・・」
久保直樹「レジスタンス!?なんかカッコいいですね!!」
桐ヶ谷誠「おいおい・・・能天気だな・・・」
影山純也「まぁそう言いたくなる気持ちは分かるぜ!俺もガキの頃そうだったからな・・・」
影山純也「傭兵やってたってのもあるが、生臭い物とか、エグい光景を目にする事なんざ日常茶飯事だったけどな・・・」
久保直樹「う、うげっ!!」
影山純也「まぁ多分だが、これからお前さん達も俺が見て来た様な光景を目にするかもな・・・」
久保直樹「しゃ、洒落になってねぇよ・・・」
桐ヶ谷誠「あの、影山さんはどうしてレジスタンスを作ったんです?」
影山純也「・・・お前らも知ってるだろ?夏目工房が開発したお手伝いロボット・・・」
久保直樹「あ、はい・・・」
影山純也「何年か前にロボットが人間の代わりに仕事や何やらを肩代わりしてくれるって話を聞いて、俺も独自に調査をして見たくなってな」
影山純也「ロボットがなんでもやってくれるのは有り難いが、俺は俺で思う事があってな・・・日本に帰国して夏目工房を調査して見たんだ」
桐ヶ谷誠「・・・それで、工房の中とかには入ったんですか?」
影山純也「入ったさ。潜入捜査もやってたからな。夏目工房の中に入って、施設内やパソコンの中身を見たら案の定、ミサイルやレーザー」
影山純也「見たいな攻撃兵器に、ロボットにある程度学習させたら攻撃させる様にするプログラムなんかがゴロゴロしてやがった」
影山純也「世界各国にロボットを送り込んで時間を掛けて、準備が整ったら一気にドカン・・・開発陣の思惑通りになったって話よ・・・」
桐ヶ谷誠「そんな・・・一体誰がそんな事・・・」
影山純也「計画の立案者が誰なのか俺にも突き止める事はできなかったが、最近ロボット達は一つのメインコンピューターに寄って」
影山純也「動いてるって話を聞いてな。そのメインコンピューターを叩けばロボットを止められるって考えてるのよ・・・」
久保直樹「なるほど・・・」
桐ヶ谷誠「それで、メインコンピューターは見つけられましたか?」
影山純也「残念だがまだ見つかって無いな・・・海外のツテにも話は聞いているんだが、中々難しくてな・・・」
桐ヶ谷誠「そうですか・・・難しいんですね・・・」
中島蒼「あの、一つ良いですか?」
影山純也「ん?なんだい?」
中島蒼「影山さん、最初に職を失った人を集めてるって言ってましたよね?」
影山純也「あぁ、言ったぞ?」
中島蒼「あの、もし良かったら、会わせて頂く事はできますか?もしかしたら、知り合いがいるかもって思って・・・」
影山純也「あぁ、そう言う事・・・分かった、皆こっち来な・・・」
  蒼の提案で、俺達は職を失った人達の元へと向かう事になった。
神崎雫「あ、影山さん、お疲れ様です!」
影山純也「よぉ神崎!何かこれと言った事は無いか?」
神崎雫「大丈夫です。特にこれと言った事はありません・・・」
桐ヶ谷誠「えっと影山さん、この人は?」
影山純也「あぁ、紹介する。こいつは神崎雫。俺の右腕だ・・・」
神崎雫「始めまして、神崎です。影山さん、彼らは影山さんが保護したのですか?」
影山純也「まぁそんな所だな・・・ロボットに追い掛けられてた見たいだから助けたんだ・・・」
神崎雫「そうでしたか・・・突然の事で大変でしたでしょう・・・」
久保直樹「いやはや!本当ビックリでしたよ!お姉さんお仕事できそうですね!」
中島蒼「ちょっと久保君・・・空気読んだら?」
久保直樹「おいおい!冗談だよ冗談!」
影山純也「お前ら、もう気は済んだか?ここに遊びに来たんじゃ無くて、職の無い連中に会いに来たんだろ?」
久保直樹「あ、あぁ!そうですそうです!」
影山純也「そう言う事だから、神崎、案内してやってくれないか?」
神崎雫「分かりました。学生の皆さん、こちらへ・・・」
神崎雫「こちらになります・・・」
中島蒼「ありがとうございます・・・誰か知ってる人がいたらって思って来たんだけど・・・」
セバスチャン「あぁ!もしかして、蒼お嬢様ではございませんか!?」
中島蒼「セバスチャン!メイド長まで!?あなた達クビになってからどうしてたのかと思ったけど、ここにいたの!?」
エミリア「左様でございますお嬢様。影山様と神崎様からロボットが暴れてるとお聞きして、セバスチャン共々心配してました・・・」
中島蒼「あたしは大丈夫!また二人に会えて嬉しいわ!」
セバスチャン「嬉しい限りですお嬢様。所で、お父上様とお母上様は一緒じゃ無いのですか?」
中島蒼「え?あたしは学校に行ってたから分からないけど、あなた達は見てない!?」
エミリア「も、申し訳ありません、ここにいるのは、私とセバスチャンを始め、見慣れない人達ばかりで・・・」
中島蒼「そ、そんな・・・」
谷本奈津美「あら?あなた達は!?」
久保直樹「えぇ!?谷本先生!?谷本先生も職を失くしてここに!?」
谷本奈津美「そうなのよ・・・あれから私も就活してたけど何処も雇ってくれなくて・・・途方に暮れてた時に影山さん達が雇ってくれて・・・」
久保直樹「そうだったんですね・・・俺ら、校長先生以外が全員いなくなって凄く寂しかった・・・また谷本先生の授業受けたいって」
久保直樹「思ってました・・・」
谷本奈津美「久保君・・・」
桐ヶ谷誠「・・・・・・」
久保直樹「ん?どうした桐ヶ谷?」
桐ヶ谷誠「あ、ごめん。ちょっと気になる事があるから、席外すな・・・」
久保直樹「・・・?まぁ捜してる人がいるなら捜した方がいいわな。俺の事は気にしなくていいから、行って来いよ・・・」
桐ヶ谷誠「すまねぇ・・・」
谷本奈津美「ねぇ久保君、今日突然ロボットが暴れ出したって聞いたけど、久保君達は大丈夫だった?」
久保直樹「あぁ、そうですね・・・なんと言うかこう・・・生きた心地がしないって言うか・・・」
桐ヶ谷誠「(やっぱ簡単には見つからないか・・・母さん、無事なんだろうな?)」
中島蒼「誠、どうしたの?」
桐ヶ谷誠「あぁ、蒼・・・なんと言うかさ・・・ここに母さん来て無いかなって・・・無職って訳じゃ無いけど・・・」
中島蒼「・・・やっぱ自分の家族の安否は気になるわよね・・・見つかった?」
桐ヶ谷誠「いや、どうしても見つからない・・・もしかすると、母さん無事かも・・・」

次のエピソード:8 秘密のアジト 後編

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