ロボット災害

夏目心 KOKORONATSUME

2 身近にいるロボット 後編(脚本)

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〇おしゃれなリビングダイニング
桐ヶ谷誠「ただいま・・・って、母さん帰ってないのか・・・」
桐ヶ谷聡太「あれ?誠じゃないか、学校終わった見たいだな・・・」
桐ヶ谷誠「え、兄さん!?いつ戻って来たのさ!?」
桐ヶ谷聡太「戻ったのは昨日さ。荷物取ったら、また直ぐに出るけどね・・・」
桐ヶ谷誠「なんだよ・・・兄さんも日本で働けば良かったのに・・・」
  なんと、家に戻ったら桐ヶ谷聡太、俺の兄さんが帰宅していた。兄さんは社会人で、今はアメリカでロボットの部品作りの
  仕事をしている。
桐ヶ谷誠「兄さん、責めて俺にはLINEしてくれよ・・・」
桐ヶ谷聡太「すまないな、夢中になってて忘れてた・・・」
桐ヶ谷誠「なんだよそれ・・・兄さん、その後アメリカでの生活は大丈夫なの?」
桐ヶ谷聡太「問題ないよ、そもそも、二年前からやってるから流石に慣れるよ・・・」
桐ヶ谷誠「そうなんだ・・・安心したよ・・・」
桐ヶ谷聡太「あぁ、所で、母さんとはその後どうなの?」
桐ヶ谷誠「いつも通りさ、まともに家事もして無いし、俺に対しては見向きもしないよ・・・」
桐ヶ谷聡太「そうか・・・ごめんな誠、本当ならアメリカに行くべきじゃ無かったのに・・・」
桐ヶ谷誠「いいって!兄さんにだってやりたい事あった訳だし、決めつけとか俺もやりたくなかったから・・・」
桐ヶ谷聡太「そうか・・・そう言ってくれると気が楽になるよ・・・お前は進路とか、どうするつもりだ?」
桐ヶ谷誠「う〜ん・・・まだ俺も二年生だし、まだなんとも言えないかな・・・」
桐ヶ谷聡太「まぁ、分からないよな・・・でももし困ったら、俺の所に来いよ?俺から頼んで入れてもらえる様にするから・・・」
桐ヶ谷誠「兄さん・・・俺は大丈夫だよ・・・ありがとう・・・!」
桐ヶ谷聡太「そっか、本当無理だけはするな・・・荷物纏まったから、俺行くよ・・・」
桐ヶ谷誠「今度はちゃんと俺に連絡してくれよ!」
桐ヶ谷誠「さて、ご飯作ったら宿題やらないと・・・」

〇男の子の一人部屋
桐ヶ谷誠「さて、宿題終わりと、飯にするにはまだ時間あるし、少し休むか・・・」
桐ヶ谷誠「あれ?気のせいか?ロボットの足音が聞こえた様な・・・」
  家の中でロボットの足音が聞こえたので、俺はリビングへと向かった。

〇おしゃれなリビングダイニング
桐ヶ谷母「あ〜!久々の買い物楽しかったわ!荷物持ちご苦労様!」
桐ヶ谷誠「か、母さん!?これは一体!?」
桐ヶ谷母「あら誠、いたのね・・・」
桐ヶ谷誠「いたのね・・・じゃ無いよ!母さん、そのロボットどうしたの!?ちょっとやそっとのお金で買える代物じゃ無いよね!?」
桐ヶ谷母「実はね、今日行った先のショッピングモールでやってた福引の特賞が当たってね。その景品がこのロボットって訳!」
桐ヶ谷誠「えぇ?そんな事が・・・」
桐ヶ谷母「もうずっと母さんの夢だったのよ!後はこの子にやって欲しい事全部読み込ませれば、誠が家事をする理由も無くなるわね!」
桐ヶ谷誠「ちょ!母さん!それ本気で言ってる!?そもそも母さんに扱えるの!?」
桐ヶ谷母「馬鹿にしないで頂戴!お父さんは聡太がアメリカに行く直前に勝手に事故死するし、聡太は聡太で家の事ほったらかしだし、」
桐ヶ谷母「なんで皆好き勝手にやってる訳?お父さんに至っては遺産を残してくれたからどうでもいいけど・・・」
桐ヶ谷誠「・・・なんだよそれ・・・ねぇ母さん、俺もそのうちしたら高校卒業して仕事する事になると思うけど、相談とかしてくれない?」
桐ヶ谷母「はぁ?そんなの勝手にやってなさいよ・・・私はこれから、ロボットにやってもらわないといけない事覚えてもらわないと」
桐ヶ谷母「いけないから・・・」
桐ヶ谷誠「・・・・・・!?」
桐ヶ谷誠「母さん・・・母さんは父さんや兄さんだけでなく、俺がいなくなってもなんとも思わない訳?」
桐ヶ谷母「どいつもこいつも勝手にやってる訳でしょ?ならあんたもそうしてなさい・・・」
桐ヶ谷誠「・・・分かった・・・止めるなら今の内だよ・・・」
桐ヶ谷母「全く!うるさい奴らがいなくなって清々するわ!ロボットちゃん!これから覚えてもらう事は沢山あるわ!」
  突然母さんがロボットと共に家に戻って来た。母さんはロボットの有能さに心を奪われてしまい、ロボットさえいれば
  もう俺は必要ないと言われる始末だった。俺は母さんに対して完全に見切りを付けて、家を出て行く事にした。

次のエピソード:3 それぞれの思惑

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