バッドエンドレディ~悪役令嬢がデスループから抜け出す方法~

桜海(おうみ)とあ

第8話 甘い夜。涙を止めるおまじないは……(脚本)

バッドエンドレディ~悪役令嬢がデスループから抜け出す方法~

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〇空

〇睡蓮の花園
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・ねえ、スタン」
リアリナ・シャルルド・グレイ「もし私がいなくなったら、探してくれる?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「はっは。其方を攫う痴れ者がどこにいる?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「か弱い聖女ではあるまいし、リアリナなら、私が探さなくとも、自力で逃げ出すだろう?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そうよね。私ならきっとそうするわね」
リアリナ・シャルルド・グレイ「変なこと聞いちゃったわ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・ううっ・・・」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「・・・どうした?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「泣いてるのか?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「っ・・・ま、まさか!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「こっちを向くんだ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・命令口調ね」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「この私に隠れて泣くなどさせない」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・それはこの国の王太子としての命令?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「婚約者として、命じている」
リアリナ・シャルルド・グレイ「本当、自己中王子様ね」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「んな!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私は聖女様と違って弱くない・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「だって・・・悪役令嬢だから」
リアリナ・シャルルド・グレイ「だから、どんなことがあったって、自分で解決しないと」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「・・・やっぱり、泣いていたのか」
リアリナ・シャルルド・グレイ「う、うっうるさいですわ!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「子供の頃から変わらないな。泣き虫でいじっぱりのリリィ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「その呼び方。もう、子供じゃないわ」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「どうだか」
リアリナ・シャルルド・グレイ「はあ? ってっ、きゃ!!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「子供扱いされたくないというのなら、」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「・・・大人の扱いをしてもいいのだな?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「えっ・・・」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「リアリナ・・・」
  と、瞼の上にキスをした
リアリナ・シャルルド・グレイ「んっ!!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「な、涙が止まる、まじないだ・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「おまじない?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「大人の男はそうやって、女の涙を止める・・・らしい」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・そ、そうなのですね」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「ほら! ちゃんと止まったではないか!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あー。まあ、驚きの方が勝ったんで」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「やはり、そのうるさい口を塞ぐべきだったな」
リアリナ・シャルルド・グレイ「塞ぎたいのなら、お好きにしたらいいですわ!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「いいのか⁈」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ん? あ!  いや、そういう意味じゃなくて!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「リアリナ・・・」
「リアリナ様ー!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「!!」
テオフィル・ベフトン「殿下もご一緒でしたか」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「・・・な、なんだ?」
テオフィル・ベフトン「花嫁が見つかったそうです」
テオフィル・ベフトン「なんでもハネムーン中にまあ、いわゆる喧嘩をしたらしく、」
テオフィル・ベフトン「人攫いではなかったようです」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「そうか、見つかったのなら朗報だ。ぜひ会って労いの言葉の一つでもかけてやらねばなるまい」
テオフィル・ベフトン「それが、既に村を出られたとかで、もういらっしゃらないそうで」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「もう?」
テオフィル・ベフトン「はい、村長さんがおっしゃっていました」
テオフィル・ベフトン「新婚旅行中ですから、早く新しい土地へ移動されたかったのではないでしょうか?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「それは拙速にすぎるな。  こうして探している者もいるのだから、もう少し礼儀を尽くしてだな」
リアリナ・シャルルド・グレイ「見つかったなら、いいじゃない?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「人攫いじゃなくて、ただの夫婦喧嘩で良かったわけだし」
リアリナ・シャルルド・グレイ「人探しをしたおかげで、こんなに綺麗な湖も見れたんだもの」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私は全く損してないわ!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「うっ・・・。まあハネムーンであるしな」
テオフィル・ベフトン「それから、殿下」
テオフィル・ベフトン「村長さんが、僕らに是非お礼をしたいそうです」
テオフィル・ベフトン「宿と夕食をご用意してくださっているそうですが、如何なさいますか?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「気持ちはいただいておこう。 リアリナを屋敷まで送らねばなるまい」
リアリナ・シャルルド・グレイ「お待ちください!」
テオフィル・ベフトン「はい?」

〇黒
リアリナ・シャルルド・グレイ「これは・・・絶好のチャンス」
リアリナ・シャルルド・グレイ「村の中なら人混みに紛れて、敵襲から身を守れるかもしれない」
リアリナ・シャルルド・グレイ「しかも、スタンの護衛もいることだし、勝率はグッと上がる」
リアリナ・シャルルド・グレイ「それに、流石に街中で堂々と殺さないよね」
リアリナ・シャルルド・グレイ「上手くいけば、バッドエンドが回避できる!」

〇睡蓮の花園
リアリナ・シャルルド・グレイ「せっかくですし、参加しますわ!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「なんだと?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「殿下は、城へ戻られるのかしら?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「え、いや・・・。 これは其方のことを思ってだな」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私のせいにして、せっかくの村人の好意を無碍にするのですね?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「そういうつもりでは、なくてだな」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「夕食は・・・いいとして」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「宿に、リアリナと・・・2人?」
テオフィル・ベフトン「私もおります」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「・・・それはなるまい」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ではテオ。私と2人でもてなしを受けましょう」
リアリナ・シャルルド・グレイ「どんな宿かしら。楽しみね」
テオフィル・ベフトン「はい!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「!!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「待つのだ!」

〇睡蓮の花園
スタンスラス・ブラン・エレオノール「・・んか、してやる・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ん? なあに? スタン?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「・・・宴に参加しよう!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「民からの善意だからな!」
テオフィル・ベフトン「ソレハ、ヨキハンダンデゴザイマス・・・」

〇西洋の街並み
「皆さん、よくおいで下さいました」

〇怪しげな酒場
ヨハン村長「今夜は、存分に飲んで食べて楽しんでください」
宿屋主人「お嬢さん方、村一番のいい部屋を用意してあるから、ゆっくりして行ってくれ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「わあ、ありがとう!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「人探しを手伝っただけなのに、酒に宿までもてなすとは、なんとも懐の深い村だな」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「逆に怪しさを感じるが・・・」
ヨハン村長「はっはっは! おっしゃる通りです」
ヨハン村長「確かにこの村を知らぬ旅人には、このもてなしを異様に思われるかも知れません」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「?」
ヨハン村長「ですが、ここは宿場町」
ヨハン村長「旅人がこうして訪れなくては村としてやっていくことはできません」
ヨハン村長「こうして旅人を丁重にもてなすことで、再び訪れて下さることを願っているのです」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「なるほど。先に恩を売る戦略なのだな」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「では、今夜は厚意をありがたく受け取ろう」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「だが、次来るときは、きっちり払うぞ」
ヨハン村長「はい、喜んでお待ちしております」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「ごくごくごく・・・はぁ」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「うむ。・・・いい酒だ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(ふふっ。なんだかんだ言って、スタンったら楽しんでるじゃない)
リアリナ・シャルルド・グレイ(村の人々と馴染めたようで良かったわ)
リアリナ・シャルルド・グレイ(でも、この村。変だわ)

〇西洋の街並み

〇怪しげな酒場
客2「・・・」
(さっきまでは気づかなかったけど、この村、獣人だらけだわ)
(それに見渡す限り、男ばかり)
(昼間も、女の姿がなかったし)
(人混みに紛れていれば、安全だと思ったけれど、これじゃあ逆効果)

〇怪しげな酒場
リアリナ・シャルルド・グレイ(どうしよう?)
客1「そこの女! ぼさっとしてねえで、愛想振る舞え!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(ふーん。ここの村は男尊女卑が激しいみたいね)
客1「ほら! 女! お前だ、お前!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「貴様、リアリナに向かって今なんといった?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ちょっと! 何、喧嘩腰になっているの?」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「それはこの男が、無礼な口を聞いたからであって!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「酒の席よ!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「しかしだな!」
客1「踊れ! できないなら歌え!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そうですわね。せっかくの夜です。何か披露しましょう」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「おい! リアリナ!」
客1「おお! いいねえ! 姉ちゃん!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「では一曲!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(歌うのって、気持ちいい〜!)
リアリナ・シャルルド・グレイ(って、反応なし???)
リアリナ・シャルルド・グレイ(やっぱり悪役令嬢が歌うのは、なしなの??)
客1「よかったぞ! 姉ちゃん!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あら」
リアリナ・シャルルド・グレイ(よかったー。大失敗かと思って滝汗かいた〜)
???「りありなしゃまぁ──」

〇怪しげな酒場
テオフィル・ベフトン「・・・ヒック・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あら、テオ、もしかして酔ってるの?」
テオフィル・ベフトン「しゅみましぇん。 村の方が、どんどんお酒を足してゆかれまして」
テオフィル・ベフトン「なんと・・・! りありなしゃまが、ふたりおります!」

〇怪しげな酒場

〇怪しげな酒場
リアリナ・シャルルド・グレイ「大変。少し部屋で横になったほうがいいわ」
テオフィル・ベフトン「そんな、 テオわ、まだまだ呑めましゅ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「かわいい!」
テオフィル・ベフトン「うふふ。可愛いでしゅか?」
リアリナ・シャルルド・グレイ(けど、このままじゃ酒場でこれ以上の醜態を晒しかねない)
リアリナ・シャルルド・グレイ「ねえ、部屋の鍵をくださらない?」
宿屋主人「・・・!!」
宿屋主人「・・・おや」
宿屋主人「いい仲の相手は、あちらの金色の髪の旦那かと」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ええっと、彼は私の従者なの」
リアリナ・シャルルド・グレイ「とっても疲れているみたいだから、先に寝かせてあげたくて」
宿屋主人「・・・ラジャ」
リアリナ・シャルルド・グレイ(今、なんだか違う意味で理解された気がするわ)
宿屋主人「では、ご案内」
テオフィル・ベフトン「リアリナしゃまぁー! テオは今、空を飛んでましゅ♪」
テオフィル・ベフトン「あははー♪」
リアリナ・シャルルド・グレイ(・・・ああ)

〇西洋の街並み

〇可愛らしいホテルの一室
テオフィル・ベフトン「リアリナしゃま♡」
テオフィル・ベフトン「もっと呑みましょーよー♪」
リアリナ・シャルルド・グレイ「もうっ! 酔ったら可愛くなるって、ズルすぎだから!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「呑むのは、もう、おしまい!」
テオフィル・ベフトン「ええー。どうしてでしゅかぁー?」
テオフィル・ベフトン「じゃあ・・・お話、しましゅ?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「いいから、もう寝なさい!」
テオフィル・ベフトン「はーい!」
テオフィル・ベフトン「ううーん・・・。 枕がとっても柔らかいでしゅー」
リアリナ・シャルルド・グレイ「くすくす」
テオフィル・ベフトン「これをどーぞ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あら、飴?」
テオフィル・ベフトン「今夜はリアリナしゃまを・・・」
テオフィル・ベフトン「寝かしつけることは、できそうにありまふぇん」
テオフィル・ベフトン「でしゅので、テオの、代わり・・・で・・・しゅ」

〇貴族の部屋
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「テオ、ねえ、テオったら」
テオフィル・ベフトン「お嬢様、いかがなさいましたか?」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「今夜もお母様はリュカと一緒なの?」
テオフィル・ベフトン「ええ、リュカ様はお身体が弱いですから、夜も奥様がそばにいないといけませんので」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「いつもリュカだけ、ずるい!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「私もお母様と一緒に寝たいのに!」
テオフィル・ベフトン「でしたら・・・これを」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「飴?」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「ダメよ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「甘いものは寝る時に食べちゃダメだって! お母様に叱られるわ!」
テオフィル・ベフトン「心配ありません。これは歯に悪さをしない飴ですので」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「本当?」
テオフィル・ベフトン「それに」
テオフィル・ベフトン「この飴を舐めると、夢の中に逢いたい人が現れてくれる魔法がかけられているんです」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「それじゃ、お母様に夢の中で会えるの?」
テオフィル・ベフトン「はい。リアリナ様が願う通りになりましょう」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「それはすごいわ! もっと頂戴!」
テオフィル・ベフトン「それはなりません」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「どうしてよ?」
テオフィル・ベフトン「これは魔法がかけられた飴です」
テオフィル・ベフトン「ですからリアリナ様が、お一人で眠る時だけ特別に差し上げます」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「うー」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「・・・じゃあ、今夜は1人で寝るわ!」
テオフィル・ベフトン「ではテオが、お嬢様が眠るまで、そばにいて差し上げますね」
リアリナ・シャルルド・グレイ(幼少期)「うん!」

〇可愛らしいホテルの一室
リアリナ・シャルルド・グレイ「ふふっ。ただの飴だったのに、まんまと騙されたわね・・・」
テオフィル・ベフトン「あの頃のリアリナしゃまは、とても純粋で、愛らしかった」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あら、今もでしょ?」
テオフィル・ベフトン「ええ。そうでした」
テオフィル・ベフトン「あなたは、ずっと・・・僕のリアリナのまま・・・」
テオフィル・ベフトン「ZZZ・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「眠ってしまったのね・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「お疲れ様。 ゆっくり休んでね」

〇怪しげな酒場
「リアリナ、ここに座るんだ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「どうしたの。挿絵が攻めすぎなんだけど?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「絵師さんそのバリエもイケるのね」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「そんなことはどうでも良い」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「リアリナ。そなたはどうしてこの私だけ冷たいのだ」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「従者や他の連中には優しいのに、何故私だけそんな蔑むような目で見るのだ」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「一体、私が何をした!!!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(うわー。めんどくさ!)
リアリナ・シャルルド・グレイ(前世でも、散々酔った上司の説教に耐えてきたけれど)
リアリナ・シャルルド・グレイ(まさか異世界に来てまで、付き合わされるとは思ってもなかったわ)
リアリナ・シャルルド・グレイ(ここは適当に相槌を打ってさっさと潰しちゃいましょう!)
リアリナ・シャルルド・グレイ「冷たいだなんて、そんなことないですわ。さあもっとお飲みください」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「うむ・・・美味い!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「大体、何故あれほど毛嫌いしているミレーユに会いたいなどといった!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「毛嫌いなどと滅相もございません。ずっと仲良くしたいと思ってましたのに」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「嘘つけ! 貴様の魂胆は見えている!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ギクッツ!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「この私とミレーユとの関係を疑っているのであろう」
リアリナ・シャルルド・グレイ「まさか、そんなことございませんわ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(めちゃめちゃ疑ってますが?)
スタンスラス・ブラン・エレオノール「いいや! 顔を見ればわかる!」
スタンスラス・ブラン・エレオノール「この私が! ミレーユに横恋慕をしている極悪人だと!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(その通りですが??)
スタンスラス・ブラン・エレオノール「どうして、私の気持ちがわからんのだ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「では、殿下、お聞かせください」
リアリナ・シャルルド・グレイ「この私とミレーユ、どちらを妃に迎えたいのですか?」

次のエピソード:第9話 愛の告白? ……キスされちゃう??

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