27/エルム・ナキュ⑥元気な男の子ですよ(脚本)
〇アマゾンの森
〇黒
〜前回までのあらすじ〜
魔物の巣を、こうしたい。
〇洞窟の入口(看板無し)
エルム・ナキュ「じゃ、イラストの通り‥‥‥ まずは“巣”ごと結界で円状に包みまぁす」
※軽く見上げてしまう程、
でかい“糞の巣”が結界に包み込まれた
農民さん「お、おぉ‥‥‥! こんなデカイ“巣”を 包み込む‥‥‥何か知らんが、結界‥‥‥!」
エルム・ナキュ「── で、これをひっくり返しますぅ」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「あのぉ‥‥‥‥」
農民さん「は、はい?」
エルム・ナキュ「コレ、ちょっと割と踏ん張るので‥‥‥ あっち行っててくれます?」
農民さん「‥‥‥え?」
エルム・ナキュ「私が力入れて踏ん張ってる姿なんて、 美しくなくて恥ずかしいから‥‥‥」
〇けもの道
※おじさん、ちょっと離れた所で見守り中
踏ん張り先生「ふ、ぐぉおおおおおおお‥‥‥‥!!!!!!」
農民さん「お、おっ、お‥‥‥‥?!?!」
他の農民「おいおい、どうした!? あの魔物のウンコ巣が浮いて‥‥‥??!!」
〇黒
「【農民ら】 ウンコ巣が、180度回転したぁぁぁ!!!!!!!」
〇基地の広場(瓦礫あり)
農民さん「‥‥‥」
農民さん「すげぇ‥‥‥‥」
農民さん「すげぇよ、兄ちゃん‥‥‥」
農民さん「クソの山がひっくり返って、土の山と チェンジだぜ‥‥‥!(?)」
農民さん「‥‥‥立てるか?」
※尻もちナキュ先生、立ち上がる
エルム・ナキュ「で、出来たぁ‥‥‥‥!」
エルム・ナキュ「こ、腰が痛ぁい‥‥‥」
農民さん「すげぇな‥‥‥」
農民さん「ありがとうな‥‥‥」
農民さん「‥‥‥‥‥」
農民さん「‥‥‥中のウサギはどうなった?」
エルム・ナキュ「知りませんっ!!!!!」
〇黒
うさぎ魔物「ウシャ‥‥‥ (なんだ‥‥‥? 巣ごと回転した‥‥‥?)」
「ウシャシャ(暗いよぉ)」
「ウシャン‥‥‥(怖いよぉ)」
うさぎ魔物「ウシャウンウンコォ (皆‥‥‥あきらめるな!土を掘り進めて いけば、いつか出られるかもしれない!)」
「ウシャ! (どっちの方向に掘ればいいんだよ!)」
「ウシャウンコ! (うるせー! とにかく掘れ!!!)」
※兎は闇雲に地下を掘り進み、気がつけば
隣の大陸まで移動してしまう
ついでに、地下生活が長かったせいで
白色化する。
〇外国の田舎町
農民さん「ありがとうなぁー!!!! 回転イケメン兄ちゃん!!!!!」
エルム・ナキュ「ありがとぉ〜ございまぁ〜」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥‥‥」
〇木の上
こんな所まで渡航してきて、
戦ってきて、
救えたものがたくさんあったので、
「あぁ、来て良かったんだなぁ」と
しみじみ思う。
‥‥‥‥‥‥。
もう、それでいいか。
〇鍛冶屋
全ッ然興味がなかった武器屋に行けたりもした。
反対に、本屋に行かなくなってしまった。
漠然と「何か読みたいな」と思うも、
行動にうつす気力がなかった。
〇黒
〇血しぶき
???「ひっ、ひぃっ‥‥‥‥!」
〇村に続くトンネル
盗賊「ひっ、ひぃ、やめ‥‥‥」
エルム・ナキュ「あぁ、じゃあ‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「あなた達、最近読んだ本は何です?」
盗賊「本‥‥‥? そんなもん、読まねぇなぁ」
エルム・ナキュ「じゃあ、死ね」
エルム・ナキュ((魔物もそうだけど、盗賊の討伐も 頼まれてたんだよなぁ‥‥‥))
???「ひぎぅ‥‥‥‥」
盗賊「い、命だけは命だけは命だけはぁっ‥‥‥!!」
※エルム先生の靴を舐めようとする盗賊
エルム・ナキュ「汚いから、やめろ」
※盗賊の腹を蹴る先生
盗賊「ひぐっ‥‥‥!」
エルム・ナキュ「あぁ、じゃあ‥‥‥」
エルム・ナキュ「お前が最近読んだ本は?」
盗賊「ほぇ‥‥‥?」
盗賊「えぇと‥‥‥オゥダ・サユコの『ボボ!』、 『馬の捕獲と地面の鮫』‥‥‥」
盗賊「ヤマラ・ムハヂの『ミラーの軌跡』 『教会1000』‥‥‥」
エルム・ナキュ「‥‥‥‥‥」
エルム・ナキュ「合格!」
盗賊「はぃ?!」
エルム・ナキュ「読書家なら、生きていていいぞ」
エルム・ナキュ「もう、悪い事するなよ?」
エルム・ナキュ「悪いことしたら、頭カチ割りに 行くからな?」
盗賊「た‥‥‥」
盗賊「助かったぁ‥‥‥!」
盗賊「何か知らんが、本が好きで助かったぁ‥‥‥!」
盗賊「‥‥‥‥‥」
盗賊「本で助かった、この命‥‥‥」
盗賊「本に返そう!」
盗賊「実は、前々から出版系に興味あったんだよな!」
※最初の数年間は出版社で真面目に働いて
出世もしたが‥‥‥
しかし、性根の悪さは変わらない。
〇血しぶき
魔物を殺すのも人を殺すのも、
特に違いはなかった。
どっちも『迷惑なら除外する』──
『したほうがいいよね』みたいな。
ただ、それだけだった。
とっとと野暮用を追わらせて、
はやく返りたいなぁって。
〇黒
あぁ。
やはり、わたしはあの家の
にんげんなんだなぁと。
けっきょく、オヤジゆずりの せんとう狂 で。
がさつで そやで きたなくて
ガハハと大口あけて わらって
キレながら 武闘を強いるような。
「めめしいこと やめろ」と 本を 石皮 いて
かみも まるボウズにしてきて
爪もみじかく きってきて
かわいくも うつくしくもないし
やさしくなかった あんにゃろう。
あぁは なりたくない。
禾ム は、こどものやること
ひていしない。
すっごくほめるし すっごく
おうえんしてあげるもん。
‥‥‥‥‥。
‥‥‥‥。
え ɭ ɿ ぇい ᤊ ᯇ 。
〇西洋の住宅街
〇おしゃれな居間
編゙集゙担゙当゙ぢゃ゙ん゙「が、あああぁぁぁぁぁあああっっっっ!!!!!!!!」
※衝立(ついたて)を隔てて、
女の悲鳴が聞こえてくる
オージュ・ウォゲ「ははっ。インテリぶった女編集者も 出産となると、さすがに獣に戻るか」
編゙集゙担゙当゙ぢゃ゙ん゙「オージュゥゥウ!!!!!💢 横からチャチャ入れんなァァァ!!!!!! 殺すぞぉおおおお!!!!!!💢💢」
オージュ・ウォゲ「こわぁい(棒)」
編゙集゙担゙当゙ぢゃ゙ん゙「つぅか、テメェなんでこんな所に いんだよ!!!!! 失せろ!!!!!!!」
オージュ・ウォゲ「私、“痛覚遮断魔法”が使えるんだが いかがだろうか?」
編゙集゙担゙当゙ぢゃ゙ん゙「なら、早くかけろや!!!!!!!!」
オージュ・ウォゲ「こわぁい(棒)」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥」
〇おしゃれな居間
担当編集ちゃん「‥‥‥くっそ、お礼を言うの シャクだけど‥‥‥感謝するわ、よ‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「ナキュの嫁だから、面倒みて やってるだけなんだからな」
オージュ・ウォゲ「そうでなかったら、ピューブリカ社の 社員なんて‥‥‥」
産婆「おめでとうございます! よく頑張りましたね!」
産婆「元気な男の子ですよ〜!」
オージュ・ウォゲ「ふん、おめでとさん」
担当編集ちゃん「やった‥‥‥! 才能あるイケメン小説家と 文系女子の血をひく子よ‥‥‥!」
担当編集ちゃん「ご本をたくさん読みまちょうねぇ〜 お勉強もたくさんしまちょうねぇ〜」
担当編集ちゃん「イイ学校に入って、王宮勤め しましょうねぇ〜」
オージュ・ウォゲ((あー、やっぱピュー社の人間は嫌いだわ))
オージュ・ウォゲ((まぁ、それとこれとは別で‥‥‥))
オージュ・ウォゲ「どれ、私にも産まれたてプリップリの 赤子を見せてくれよ」
産婆「すみません‥‥‥」
産婆「あなたのその怖いお顔は、産まれたての 赤ちゃんに悪いと思うから‥‥‥」
〇西洋の住宅街
オージュ・ウォゲ「いやいや! 産まれたての赤子は 目が見えんだろが!!!」
オージュ・ウォゲ「見せろや!!!!」
産婆「それに、赤ちゃん産みたてのママが アンタの顔なんて見たら、ショック死 しちゃうから来ちゃダメよぉ〜」
〇西洋の住宅街
〇西洋の住宅街
〇西洋の住宅街
〇西洋の住宅街
〇黒
〇結婚式場前の広場
オージュ・ウォゲ((あいつが渡航して3年か‥‥‥))
オージュ・ウォゲ((やっと帰ってくるのか‥‥‥))
オージュ・ウォゲ((こっちの魔物も何やかんやで あらかた、一掃できたし))
オージュ・ウォゲ((やっと、静かに執筆や読書に専念できる 環境になったぞ‥‥‥ナキュ先生))
オージュ・ウォゲ((私のデビュー本で泣かせてやるぜ!))
オージュ・ウォゲ「わーい、船だぁ」
※ちなみに、担当編集ちゃんも子連れで
出迎えに来ているのだがオージュとは
別行動である
オージュ・ウォゲ「だって、何でピュー社の奴と並んで 歩かなきゃいけないんだよ(笑)」
〇海辺
国の人「おかえり〜!」
一般人「お疲れ様ぁ〜!」
オージュ・ウォゲ((『家族がいない者』と募集かけたはず なのに、けっこう出迎えがいるな‥‥‥))
オージュ・ウォゲ((皆、隣国の為に行ってやったの? 偉いなぁ‥‥‥))
奥さん「あなたぁ! おかえりぃ〜」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥‥‥」
一般人「お前、めっちゃ焼けたなぁ!」
一般人「お土産は?」
兵の1人「そんなもん、ねぇから!」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥‥‥」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥‥‥?」
オージュ・ウォゲ((アイツを見逃したか?))
※遠方に目をやると、同じくエルムを探す
その妻の姿が見えた
オージュ・ウォゲ((あいつも見つけられてないのか‥‥‥))
オージュ・ウォゲ「すみませーん」
船乗り「ハ〜ァイ?」
オージュ・ウォゲ「船に『後ろから蹴りたくなるような ヘラついた長身の男』いませんでした?」
船乗り「ソンナ、蹴リタクナルヨナ人 コノ船ニハ イナイ件〜」
船乗り「誰カ オ探シ人? デモ、モウ コノ船ニハ 人 乗ッテナイヨ〜」
オージュ・ウォゲ「ソゥデースカー(※口調うつった)」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥え? まさか置いてけぼりになった‥‥‥?」
オージュ・ウォゲ「ありそうで怖い‥‥‥」
禁煙中の兵士「うわっ! 3年経っても顔怖い!!!」
オージュ・ウォゲ「おかえり、ニコチン中毒君」
禁煙中の兵士「禁煙、続いてますもん!!!」
禁煙中の兵士「それはそうと、ヒゲヅラの大男を 見ませんでしたか?」
オージュ・ウォゲ「‥‥‥さぁ。エルムの事しか探して なかったから わからん」
禁煙中の兵士「そいつ、消えたエルム先生の消息を 知ってるかもなんですよ!」
オージュ・ウォゲ「は? 消えた?」
禁煙中の兵士「あっ! あそこのデカイの!」
禁煙兵士「おい! 勝手にどっか行くな!!!」
???「だって つぎ‥‥‥ ここのマモノ たおす‥‥‥?」
禁煙兵士「ここには、もう魔物いねぇって!」
禁煙中の兵士「オージュさぁん、コイツなんすけど‥‥‥」
※見知らぬ男の腰ベルトには
見覚えのある、ワラ人形。
〇古い本
後書きに入らないので、こちらにて
失礼致します🙂
実験として、今回から
『とある個人的条件を満たしたら、
作品を非公開にしよう』と思います。
で、これまた『とある個人的条件を
満たしたら1話ずつ公開設定に戻す』
‥‥‥みたいな。
すぐ読んでくださる方・感想くださる方には
特に差し支えないものなので、
気にしないで下さい。
非公開にしたものは、YouTubeで
限定公開とか‥‥‥“脚本”のスクショを
どこかに置くとかを計画中‥‥‥?
まぁ、衝動的にちょっくら
あがきたくなっただけですので、
気にしないで下さい。
「面倒だな!」と思ったら、そんな事
普通にやめますし(殴)。
感想でなく恐縮ですが…本日の朝、エッセイ作品の近況報告を拝読し、リンク先のnoteなどチェックした者です。昨日Xも確認し、作者さんが憔悴されている様で心配しております。状況が特殊すぎて何と声を掛けていいか分かりかねますが、心身の健康第一と、元気の復活を願っております。
お手数おかけしてすみません…!
話が飛んだので驚いたのですが、何か理由があっての措置なのだろうと思いまして💦ご対応ありがとうございます。
最初に腰を痛めたのはこの時…!
挿し絵の先生、表情筋が完全に死んでしまっているのに目だけが爛々と輝いているのが痛々しくて、すごく癖に刺さりました。
子どもに好きなことさせてあげる、という思いは忘れず現在にまで繋がってて、彼の愛情に切なくなります。
うん◯とか藁人形とか伏線回収楽しい回でした〜!✨黒ウサちゃん可愛いかよ…がんかれ(後に殲滅されるがw)オージュさん編集ちゃんのお産に付き添ったりめっちゃ迎えに行ってるの可愛すぎて…🥹💖こういう関係性大好きです🥹💓
ラストの話なんですが、私の精神面もありますが個人的に後から読んだほうが他新作と被ること無くコメ枠に載るほうがいいのかなとか思ったり…。目立ったほうがああすいません文字数が…