エピソード33 「新年、明けましたっ!!」(脚本)
〇神社の石段
西條 園(さいじょう その)「香ちゃん、来れるかなぁ」
東条 風(とうじょう ふう)「一応来れるって言ってたけど、香は従兄弟が多いからなぁ」
東条 風(とうじょう ふう)「そして、尋常じゃないぐらい従兄弟を溺愛してるからなぁ、皆で遊んでるかも・・・」
北原 そら(きたはら そら)「そうやって生まれた世話焦がしモンスター」
西條 園(さいじょう その)「あ、でも来たよ!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「ごめん、遅くなっちゃった。ゲームが長引いちゃって・・・」
西條 園(さいじょう その)「全然、大丈夫!」
東条 風(とうじょう ふう)「むしろ、来れただけでも嬉しいよ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「でも良かった、なんとか来れて」
北原 そら(きたはら そら)「私は、香なら来れると信じてたぞ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「ありがと、それで『世話焦がしモンスター』って聞こえてきたけど、どういう意味?」
北原 そら(きたはら そら)「幻聴だろう、多分・・・」
西條 園(さいじょう その)「それじゃあ、改めて・・・」
西條 園(さいじょう その)「あけましておめでとう!!」
東条 風(とうじょう ふう)「今年もよろしく!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「今年もよろしくね!」
北原 そら(きたはら そら)「おめ」
〇神社の石段
西條 園(さいじょう その)「お参りの列、なかなか進まないね・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「一番、時間がやばいのは香かな? 香、大丈夫?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「うん、遅くなるって言ってるから大丈夫」
北原 そら(きたはら そら)「私は、この暇な時間が苦手だがな」
西條 園(さいじょう その)「そらは、待ち時間が苦手なだけでしょ〜」
東条 風(とうじょう ふう)「き、気持ちは分かるよ!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「じゃあ、去年の振り返りしない? 私、色々話したいことあって!」
北原 そら(きたはら そら)「振り返りか、いいだろう」
西條 園(さいじょう その)「去年? 私も、色々話したいことあるな〜」
東条 風(とうじょう ふう)「私は、断然アレだね!」
〇白い校舎
東条 風(とうじょう ふう)「う、きっつ・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり)「風、大丈夫そう?」
東条 風(とうじょう ふう)「ちょっと、きついかも・・・。あともう1ゲーム取られたら終わりだし・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり)「やっぱり、涼花先輩は強いね・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり)「でも、大丈夫。 これ食べれば元気が出るから」
南沢 香(みなみさわ かおり)「はい、これ園からの差し入れ! 1口ゼリー!」
東条 風(とうじょう ふう)「そ、園から!? この試合のために、わざわざ!?」
東条 風(とうじょう ふう)「園・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「よし、勝つかっ!!」
〇神社の石段
東条 風(とうじょう ふう)「あの園の応援があったから、最後まで頑張れたなぁ」
東条 風(とうじょう ふう)「まぁ、結果はあれだったけど!」
西條 園(さいじょう その)「風・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「まぁ、結果はどうであれ、風が最後まで楽しそうに試合出来ていたのが良かったよね」
東条 風(とうじょう ふう)「うん、あれは絶対に園のおかげ。 ありがとうね、園!」
西條 園(さいじょう その)「ううん、私も力になれて良かった!」
北原 そら(きたはら そら)「まぁ、その後にこやつは校内新聞を読むなり思い切り叫んで・・・」
西條 園(さいじょう その)「あー、うるさいうるさい!」
東条 風(とうじょう ふう)「それで、園の思い出は?」
西條 園(さいじょう その)「え、私は最近なんだけどね・・・」
〇観覧車のゴンドラ
西條 園(さいじょう その)「ねぇ、風。前の話なんだけど・・・」
西條 園(さいじょう その)「私は、風ともっと仲良くなりたい」
西條 園(さいじょう その)「今のままでも楽しいけど、もっともっと、風のことを知りたい、風と仲良くなりたい」
西條 園(さいじょう その)「どう、かな・・・?」
東条 風(とうじょう ふう)「も、もちろん! もちろん、なんだけど・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「えーっと、その、えっと・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「ごめん、何をすればいいのか、よくわからなくて・・・」
西條 園(さいじょう その)「そんな、難しく考えなくていいよ」
西條 園(さいじょう その)「これからも、2人でいっぱい遊ぼ!」
西條 園(さいじょう その)「そうしてくれると、嬉しいな///」
東条 風(とうじょう ふう)「うん、そのぐらいだったら、もちろん///」
〇神社の石段
西條 園(さいじょう その)「改めて風と話して、嬉しかったというか、ホっとしたというか・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「園・・・」
北原 そら(きたはら そら)「なーんか、惚気て鬱陶しい哉」
西條 園(さいじょう その)「そら、ごめんって! でもストレートに祝って欲しいんだけどっ!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「私は、二人の仲が近づいて嬉しいよ!」
西條 園(さいじょう その)「香ちゃん、ありがと~! やっぱ、香ちゃんは優しい!!」
西條 園(さいじょう その)「これで、香ちゃんは超えたかなぁ? もうそろそろ、香ちゃんに勝ちたいなぁ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「まだ競争相手として見られてたのっ!?」
西條 園(さいじょう その)「冗談! 半分は、冗談!!」
西條 園(さいじょう その)「じゃあ、次はそら!」
北原 そら(きたはら そら)「次は私か、香かと思った」
西條 園(さいじょう その)「まぁ、そらならすぐ終わるかなって」
北原 そら(きたはら そら)「失礼な、私とて語りたいことはあるぞ。 そうだな・・・」
〇教室
北原 そら(きたはら そら)「導かれし同胞よ、貴様ら2人の拠り所はそこと決まっている。さぁ、向かえ、我の気が変わらぬうちに」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「はーい」
西條 園(さいじょう その)「そら、手馴れてるなぁ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「初めて来たお客さん、ビックリしそうだけどね」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「さて、お待ちかねの風はー?」
東条 風(とうじょう ふう)「お前らの求める物はこれか? さぁ、飲め、食え! そして共に楽しもうじゃないかっ!!」
〇神社の石段
北原 そら(きたはら そら)「学校祭なんて期待していなかったが、なかなか想像以上に楽しめたな」
東条 風(とうじょう ふう)「中二病喫茶? 楽しかったけど、あれすっごく難しかったよ?」
北原 そら(きたはら そら)「風の努力も、素晴らしかったぞ」
西條 園(さいじょう その)「うん、すっごい良かったよー!」
東条 風(とうじょう ふう)「な、なら良かった~!」
東条 風(とうじょう ふう)「っていうか、私はそらが中二病に精通してて、びっくりしたかも」
西條 園(さいじょう その)「それ、私も! 香ちゃん、中二病詳しくてびっくりしちゃった!」
北原 そら(きたはら そら)「あの程度、造作もない」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「え、私も入ってるのっ!?」
北原 そら(きたはら そら)「さて、最後に香、話してもらおうか」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「待ってました! 私は色々あったんだけどね、やっぱりまずは~」
〇女性の部屋
南沢 香(みなみさわ かおり) 「ここが、私の部屋~」
東条 風(とうじょう ふう)「お邪魔しま~す」
西條 園(さいじょう その)「すごいきれ〜い、それにオシャレ!」
東条 風(とうじょう ふう)「そんな大したことないよー」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「おーい、風が言うんじゃなーい」
北原 そら(きたはら そら)「荷物は・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「荷物置き場はそこにあるから。 あと、座布団と、お菓子とか飲み物は今から持ってきて・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「香、大丈夫だから! とりあえず1回落ち着こ!」
西條 園(さいじょう その)「香ちゃん、私も手伝うからね!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「園、ありがとう!」
北原 そら(きたはら そら)「とりあえず、落ち着いてトランプでもしようか」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「うん、いいね!」
西條 園(さいじょう その)「じゃ、トランプで決定!」
東条 風(とうじょう ふう)「絶対に、勝つ!」
北原 そら(きたはら そら)「命を賭した血統の幕開けだ」
〇神社の本殿
南沢 香(みなみさわ かおり) 「あれで、友達出来たなーって、実感しちゃってさ~」
東条 風(とうじょう ふう)「わかるかも、初めて高校の友達と遊んだからね!」
北原 そら(きたはら そら)「私なんて、人の家で遊ぶの初めてだったぞ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「あとはね~」
東条 風(とうじょう ふう)「香、もう順番回って来ちゃった」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「え?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「うわぁ、いつの間に。全然、気が付かなかった・・・」
西條 園(さいじょう その)「お喋りしてたら、あっという間だったね!」
東条 風(とうじょう ふう)「本当にね!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「じゃあまず、二人からお参りしなよ」
北原 そら(きたはら そら)「私達は、その後で」
西條 園(さいじょう その)「本当に? ありがと!」
東条 風(とうじょう ふう)「園、じゃあ!」
西條 園(さいじょう その)「うん!」
東条 風(とうじょう ふう)(園と、4人と、これからも仲良くできますように・・・)
西條 園(さいじょう その)(風ともっと進展しますように・・・。 あと、香ちゃんとそらも)
南沢 香(みなみさわ かおり) 「じゃあ、私達も」
北原 そら(きたはら そら)「うむ」
南沢 香(みなみさわ かおり) (ずっと4人一緒にいれますように・・・)
北原 そら(きたはら そら)(金、金、ついでに友)
西條 園(さいじょう その)「じゃあ、おみくじ、引こーっ!」
東条 風(とうじょう ふう)「うんっ!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そらは、おみくじ引かないの?」
北原 そら(きたはら そら)「金がかかるからな。運命など自分で決める」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「やる~」
エピソード33
「新年、明けましたっ!!」
~ 完 ~
〇教室
北原 そら(きたはら そら)「さて、久しぶりだな・・・」
北原 そら(きたはら そら)「振り返りをするぞっ!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そら、もういいんじゃない? 今日、ガッツリ振り返りしたよ?」
北原 そら(きたはら そら)「・・・あ、確かに」
北原 そら(きたはら そら)「じゃあ、次回『みんなの冬の過ごし方!』」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「お、お楽しみにっ!」
北原 そら(きたはら そら)「・・・振り返り無しか、残念だ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「な、なんかごめんね!」