第5話 「リベンジ!! 決死のバトル」(脚本)
〇黒
〇立派な洋館
〇貴族の部屋
テオフィル・ベフトン「ご安心ください。お守りします」
テオフィル・ベフトン「なんの音でしょう?」
テオフィル・ベフトン「大変申し訳ございません」
テオフィル・ベフトン「少々外します」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ダメよ!! テオはここにいて!! 私が、テオを守るんだから!!」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様・・・なんと頼もしいお言葉でしょうか」
テオフィル・ベフトン「しかし、何が起きたのか見てきませんと」
リアリナ・シャルルド・グレイ「いやあ! 調子に乗ってごめんなさい! お願いだから、ひとりにしないで!」
テオフィル・ベフトン「かしこまりました。テオはリアリナ様のおそばにおります」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ううー!! テオー!!」
テオフィル・ベフトン「よしよし。リアリナ様はまだお子様ですね」
リアリナ・シャルルド・グレイ(中身は立派にアラサーだけど!)
テオフィル・ベフトン「一体、何が起きているのでしょう?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「2メートルぐらいある獣人の2人組よ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「青い男には注意して!! めちゃくちゃ強いから!!」
テオフィル・ベフトン「ん? やけに詳しいですね」
リアリナ・シャルルド・グレイ「!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そ、それはあ・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「み、みたの!!!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「窓の外に怪しい人影を!!」
テオフィル・ベフトン「窓の外!? 一体いつ・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あわわわわっ!! とにかく私を守って頂戴!」
テオフィル・ベフトン「ご安心ください。お守りします」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そうよ! 絶対離れちゃダメ!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(いよいよね!)
リアリナ・シャルルド・グレイ(見てなさい!! 絶対やっつけてやるわ!!)
〇黒背景
〇貴族の部屋
ツヴァイ「貴様、リアリナだな?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そうよ!! 剣を抜くのなら抜きなさい!!」
アインス「ほう? 度胸の座ったお嬢様だな」
アインス「っふ。それぐらいの方がこちらも都合がいい」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様!! ここは私が!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私も手伝うわ!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ひゃあ!」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様、大丈夫ですか」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ええ・・・平気よ」
テオフィル・ベフトン「危ないですから、下がってて!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(は、はやぁ・・・。 速すぎて、戦いが見えない)
リアリナ・シャルルド・グレイ(こんな闘い。私の出番、ある?)
リアリナ・シャルルド・グレイ(ああ、でもでも)
リアリナ・シャルルド・グレイ(テオの役に立たないと)
リアリナ・シャルルド・グレイ「!!」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様!!︎」
ツヴァイ「うらあ!」
テオフィル・ベフトン「っは!! しまった!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオ!!」
ツヴァイ「よそ見してんじゃねえ!!」
テオフィル・ベフトン「っぐ!!」
「うおおおー!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオ!! 前!!︎」
「しねええええ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「やめなさあああい!!︎」
「ぐは!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「やった!! 出来た!!」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様。素晴らしいです!!」
ツヴァイ「ううっ。ふざけるな・・・」
ツヴァイ「この俺に・・・怪我を負わせるだと?」
ツヴァイ「大人しくしていれば、首を切り落とすだけで済んだって言うのに」
ツヴァイ「本気で・・・殺す!!」
「きゃあ!」
テオフィル・ベフトン「っく!! リアリナ様には、触れさせない!!」
テオフィル・ベフトン「う! っく!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオ!!」
アインス「・・・ふう。 うっ・・・よくやったツヴァイ」
ツヴァイ「兄貴!! 無事だったか!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「この!! 悪魔!!!!」
ツヴァイ「てめえ!! 刻んでやる!!」
アインス「ツヴァイ!!」
ツヴァイ「っは!! あ、兄貴!!」
アインス「さて、お嬢さん。今度はあんたの番だ」
「ま・・・て・・・」
ツヴァイ「な、なんだ!? このやろ!! はなせ!」
「リアリナ様・・・、にげ・・・て」
ツヴァイ「しぶとい野郎だな!! てめえは! 大人しく死んどけ!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「きゃああああ!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あんた達、盗賊なんでしょ?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「お金も宝石もあげる。 だから・・・もう、出て行って!!」
ツヴァイ「金・・・だと?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「いくらならいい? 1万ゴールド? 宝石? なんだって構わない! あげるわ!」
ツヴァイ「はぁ。・・・俺はなあ」
ツヴァイ「金で解決しようとする人間が、死ぬほど嫌いなんだよ!!」
と、テオの足を突き刺した
「ああああ!!」
「やめてええええ!!」
ツヴァイ「どうせお前らは、人間族の貴族様で俺たち獣族は」
ツヴァイ「奴隷。いや、それ以下だもんな?」
「っぐ!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「やめて!! お願い!! テオが死んじゃう!!」
ツヴァイ「馬鹿にしやがって!!」
アインス「ツヴァイ!! いい加減にしろ!!」
ツヴァイ「でも、兄貴!! こいつら俺たちのこと見下してんすよ」
ツヴァイ「こんな奴ら・・・殺すだけじゃ足りねえ!!」
アインス「お前・・・目的を忘れたのか?」
ツヴァイ「うっ・・・」
ツヴァイ「はあ。・・・わかったよ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ううっ・・・テオ! テオ!!」
アインス「お嬢さん、勘違いしないでほしい」
アインス「我々は盗賊ではない」
リアリナ・シャルルド・グレイ「じゃあ、どうして、 こんなことをするの?」
アインス「我々が欲しいのは」
アインス「リアリナ・シャルルド・グレイ。 あなたの首だ」
〇黒背景
〇貴族の部屋
リアリナ・シャルルド・グレイ「私の、・・・首?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「なら!! どうしてお父様とお母様を傷つけたの!?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「お父様も、お母様も、関係ないじゃない!!」
アインス「!!」
アインス「・・・なぜ、そのことを知っている?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ううう!! ああああああ!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「痛い!! 痛い!! 痛い!!」
ツヴァイ「なんだ!? どうした!?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ああ、頭が!!」
ツヴァイ「この女・・・、様子がおかしい」
アインス「・・・兆候かも知れん」
ツヴァイ「マジかよ!!」
ツヴァイ「くっそ!!」
アインス「斬れ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ま、待って! まっ!!!」
ツヴァイ「ッリャー!!」
〇黒背景
〇華やかな裏庭
リアリナ・シャルルド・グレイ「きゃあああああ!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「つ・・・強い、強すぎる」
〇黒背景
(あんな奴らをやっつける!? 無理よ!)
(しかも・・・)
〇華やかな裏庭
テオフィル・ベフトン「リアリナお嬢様」
テオフィル・ベフトン「?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・テオ」
リアリナ・シャルルド・グレイ(私のせいで怒らせちゃって、テオを余計に傷つけてしまった)
リアリナ・シャルルド・グレイ(私、最低だわ)
テオフィル・ベフトン「気分が優れないのですか?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「大丈夫よ・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「少しの間、1人にしてくれるかしら」
テオフィル・ベフトン「・・・承知いたしました」
〇黒背景
リアリナ・シャルルド・グレイ「でも、わかったことがあるわ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「彼らの目的は」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・私の首」
リアリナ・シャルルド・グレイ「でも彼らと面識はない」
リアリナ・シャルルド・グレイ「もしかして・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「暗殺を依頼された!?」
「私を殺したい人物・・・」
「それほどの強い恨みを持つ人物って」
「まさか・・・」
「犯人は・・・」
???「ヒロイン!?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そんな・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「悪役令嬢がヒロインに殺害されるなんて・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「バッドエンドすぎでしょ!!」
〇おしゃれな食堂
リアリナ「ちょっと髪を燃やしたり」
リアリナ「うっかりスープに毒が数滴落ちてしまったり」
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