2 新天地へ(脚本)
〇空港のエントランス
一週間後。
鍵山陸斗「さて、ニューヨーク行きのチケットは・・・あっちか。責めて見送りの一つは欲しかったが、言ってる場合じゃ無いか・・・」
俺は一人で空港に赴いていた。チケットを買ったら、約10時間位は飛行機の中で過ごす事に成る。
鍵山陸斗「園香・・・あいつとは割り勘とかした事全く無かったが、何で俺あんな奴と付き合ってたんだろう・・・」
鍵山陸斗「・・・!!こんな事考えても仕方が無ぇ、飛行機に乗ったら、機内上映と機内食、楽しむか!」
園香が浮気していた事実に未だショックが祓えなかったが、もう考えても仕方が無い事だったので、俺は時間に成るまで
ひたすら待つのだった。その後、俺は一人飛行機に乗って日本を出た。
〇オフィスのフロア
一方、俺の居た部署では。
白石拓人「部長!頼まれてた資料の作成、終わりました!」
部長「おぉ!良くやってくれた!少し待っていろ・・・」
部長「・・・良し、問題は無いな!」
白石拓人「有難う御座います!次は何をしたら・・・」
宮下園香「拓人〜!ちょっと分からない事が有るんだけどさぁ!」
白石拓人「おぉ園香!何処が分からないんだ?」
部長「ん?白石君と宮下さん、そんなに仲が良かったか?確か鍵山君と宮下さんが付き合ってると聞いていたが?」
宮下園香「あ、部長にはまだ話してませんでしたね。私、拓人と付き合ってるんです!」
部長「え?そうだったのか!?てっきり鍵山君と付き合ってた物かと!」
白石拓人「あぁ部長!鍵山の奴、融通の効かない所が有って園香はそこが不満だったんですよ!だから優秀で何でも出来る俺が」
白石拓人「彼女に惚れられて!」
部長「え?そんな事して大丈夫なのか??」
宮下園香「別に問題無いと思います!所で部長、陸斗、じゃ無かった。鍵山君の姿が見えないんですが・・・」
部長「あれ?知らないのか?今日から彼はアメリカ勤務だ。今頃は空港に居る頃だろう」
宮下園香「あ、そう言えば今日でしたね!すっかり忘れてました!」
部長「おいおい・・・幾ら何でも鍵山君に対して失礼じゃ無いか?」
白石拓人「部長!大方鍵山は役に立たないからアメリカに行かせられたんでしょ?実際本当の事だから気にする事無いですよ!」
部長「ちょ、白石君まで・・・」
宮下園香「拓人〜!早く分からない所教えて〜!終わったら五つ星レストラン行こうよ!!」
白石拓人「まぁそう慌てるなって!五つ星レストランは逃げないから!」
部長「・・・君達、鍵山君は実力が無いからアメリカに言った訳では無いのに・・・」
部長「って言うか・・・あんな風に自分勝手に振る舞って大丈夫か?まぁ、私からとやかく言う事は出来ないが・・・」
〇空港のエントランス
鍵山陸斗「ふわぁ〜・・・飛行機の中も案外快適だったな・・・」
役10時間は飛行機に揺られてたと思う。飛行機の中で映画を見たり食事をしたりで何だかんだ道中は楽しかった。
鍵山陸斗「何時までも娯楽に浸ってる場合でも無いし、これからどうしようか・・・」
エミリア・ブルーム「ハーイ!」
鍵山陸斗「ん?」
エミリア・ブルーム「ウェルカムジャパニーズボーイ!貴方が来る事をお待ちして降りました!」
鍵山陸斗「え?あ、はい!今日からニューヨークの支社に転勤と成りました、鍵山陸斗・・・じゃ無かった!」
鍵山陸斗「陸斗鍵山です!」
エミリア・ブルーム「大丈夫ですよ!ミスター鍵山の事は仲間から聞きました。ジャパンの所から写真を渡されたので貴方がミスター鍵山だって直ぐ」
エミリア・ブルーム「分かりました!」
鍵山陸斗「そ、そうなんですね・・・えっと、貴方は・・・」
エミリア・ブルーム「あぁ、申し遅れました!私、エミリア・ブルームって言います。エミリアで良いですよ!」
鍵山陸斗「はい、宜しく、エミリアさん・・・」
エミリア・ブルーム「日本人は礼儀正しいですね!まぁ、後の事は私の車で話しましょう!」
空港の出口を目指して早々、これから行く支社の人に出迎えられた俺は、エミリアさんの車で現地へ行く事と成った。
エミリアさんは俺と同い年で、親が日本のファンで在る事が影響で日本語を話せる見たいだった。何時か日本で生活したいらしく、
日本名で有る青木エミと言う名前を持ってるそうな。
〇研究施設のオフィス
車に揺られる事数時間。俺はエミリアさんの案内で目的の支社に到着した。
エミリア・ブルーム「ダニエルリーダー!只今戻りました!」
ダニエル・カーター「おぉ、戻ったかエミリア!ご苦労だったな。アメリカへようこそ!ミスター鍵山!」
鍵山陸斗「はい!今日から一年宜しくお願いします!」
ダニエル・カーター「まぁ、色々思う所は有ると思うが、そこまで固く成らなくて良い。ジャパン支部から、君は良い腕をしてると聞いてるからな」
ダニエル・カーター「ミスター鍵山に取って此処は新鮮な場所だ。分からない事は何でも聞いてくれ」
鍵山陸斗「分かりました!」
エミリア・ブルーム「それじゃあ、早速ミスター鍵山の席に案内しますね!」
鍵山陸斗「あの、さっきから思ったんですが・・・」
ダニエル・カーター「ん?どうした?」
鍵山陸斗「さっきから思ったんですが、ミスター鍵山って長く無いですか?面倒だし、陸斗で大丈夫ですよ?」
エミリア・ブルーム「オーウ!陸斗はシンプルが好きな方!?」
ダニエル・カーター「まぁ、ボーイがそうして欲しいなら・・・」
鍵山陸斗「・・・!有難う御座います!」
これから働く仕事場で新しいチームメイトと出会い、俺の中で期待と不安が膨れ上がって来た。未知の領域で何が出来るか
分からなかったが、正直これからが楽しみだった。